2013年1月30日

1月30日(水)宮城県気仙沼市唐桑町の「からくわ丸」〜“よそもの、わかもの、ばかもの”の被災地支援〜(3)

「からくわ丸」は宮城県気仙沼市の唐桑地区で展開されている街づくりプロジェクト。活動のメインとなっているのは、唐桑の魅力を再発見する「まち歩き」とメンバーが唐桑の将来について話し合う「唐桑ルーキーズサミット」です。代表の加藤拓馬さんに伺いました。

◆「自分たちも何かしたい!」
僕等の活動拠点に、去年の6、7月くらいから地元の若い人たちが5〜6人来るようになった。飲み屋もなければ溜まるところもないし、外から来た大学生のボランティアがいる、なにか面白いことやっているらしい、ということで、お互いぺちゃくちゃおしゃべりしたりするなかで、「からくわ丸」に協力したいという人が出てきた。
外から来た、しかも自分たちより年下の人間が俺らの町のためにやっているのに、自分たちがなにもしないわけにはいかない、と。26〜7歳くらいの人たち。

◆唐桑ルーキーズサミット
毎晩プレハブで他愛のない話をするのも素敵なんだけど、月一回ちょっと真面目に、唐桑をこれからどうしていったら盛り上がるだろうというのをやらない?と提案して、「たまにはビシっとやろうぜ」ということになった。それが「唐桑ルーキーズサミット」。地元のお祭りにあわせてこういうものが出せるんじゃないかとか。
あと、こういう会にありがちなのが、若い人だけで集まって年配の人たちを敵に回すというパターンなので、そういうことは避けようと、あえてルーキーズサミットに年配の人たちを呼んで20年前の話を聴いたりとか。世代間の交流もしている。


復興のカギは街づくりに地域の住民が主体的にかかわること。「からくわ丸」の活動をきっかけに、唐桑ではいま若者たちが動き出しています。

からくわ丸サイト

2013年1月29日

1月29日 宮城県気仙沼市唐桑町の「からくわ丸」〜“よそもの、わかもの、ばかもの”の被災地支援〜(2)



「からくわ丸」は宮城県気仙沼市の唐桑地区の街づくりプロジェクト。活動の中心となっているのは、加藤拓馬さん、24歳です。いま「からくわ丸」の活動のメインとなっているのが「まち歩き」。地域の住民と地域の外からきた大学生が一緒に唐桑を歩いています。

■「ないものねだり」から「あるもの探し」に
いま一番メインでやっているのが「まち歩き」という活動。「街づくり」の手法として「地元学」というものがある。これは、九州の水俣を復興させた街づくりの手法。理屈はすごく簡単で「ないものねだり」から「あるもの探し」。日本の田舎のおじいちゃんおばあちゃんに「この街にはなにがありますか?」と聞くと「この街にはなんにもない。あれがない、これがない」ということになる。若い人に聞いても同じ。そういうところからやめよう、と。そうじゃなくて、この街にはなにがあるか「あるもの」から探そうと。そのためになにをするかというと「歩いて発見する」。でも地元の人たちだけで歩いても、普段住み慣れている場所なのでなにも見つからない。そこで外から来た人間と一緒に歩く。例えばいまは外から来た大学生と一緒に「まち歩き」をしている。大学生がどんどん質問していく。「これなんですか?」「こんなのまだ残っているんですか」そういった驚きが街の人たちにとっては新鮮だったりする。
自分が面白かったのは「井戸」。東京生まれ東京育ちの大学生には「井戸」が珍しい。古井戸は使っていなかったが、震災のときはすごく役立った。そんな話を聞きながら井戸を見学。すると大学生が「この井戸の水ってどっから運んでくるんですか??」と。地元の人も苦笑しながら「じゃあ井戸に水を入れるための井戸が必要だね〜」とコントみたいな会話になった。地元の人からは「井戸が珍しいのか〜」と。素朴な生活に関するものを再発見するのが「まち歩き」の醍醐味。


最近は「まち歩き」だけでなく、地元のおいしいものを再発見する「唐桑料理レシピづくりの会」も開催。「あるもの探し」の和が広がっています。

からくわ丸サイト
「まち歩き」レポート
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パーソナリティ 鈴村健一

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