2012年11月28日

11月28日「液状化の被害を受けた千葉県浦安市の現状(2)」

千葉県浦安市は、震災による液状化の問題が今も根深く残っています。
浦安の商工会青年部会長で、建物の防水・リフォーム会社を経営する北島聡さんも、被害を受けたひとりです。

◆家が液状化で傾いている
 自分の家の周りも液状化で砂の海。斜めになっている。
 今月末から工事をする。直すのに金がかかる。助成金は出るが、ジャッキアップに380万円。助成金は市から100万円、県から100万円しか下りない。残り180万円は自己負担になるから、助成金の出るところまでで止める。自分で負担したくないので、200万円まででストップする。10cm斜めになっていても、5cm補正したところでストップするという選択になる。


液状化による被害は、国の「全壊・半壊・大規模半壊」の補償基準が適用されにくいため、浦安市などは独自の支援として100万円を助成しています。


北島さんは、浦安市の内陸側…「元町」にある奥さんの実家、新しく埋め立てられた「新町」にある会社、その間にある「中町」のご自宅、それぞれが液状化の被害を受けています。
元町・中町・新町という3つの地域と、文化や意識の違いが、浦安市の復旧・復興、街の発展に大きくかかわる問題となっています。

◆文化や意識の大きなズレ
 浦安三社祭というお祭りがあった。湾岸道路からこっちには神社がない、神輿もない。そういう文化を新浦安は知らない。「御霊を入れる」というのも知らない。浦安弁も知らない。「いし、何やってんだ」の“いし”が“お前”という意味だと知った。
 浦安に根付きたい、ここでやっていきたいと思っていたので、入れて下さいという形から入った。神輿も湾岸道路を越えて持っていきたいと考えているが、無理だと言われる。何故なんだろうと思う。浦安は(埋め立てで)面積が広がっている。それを考えると、海側(埋め立てた側)にも神社があってもいい。同じことをやらせてもらいたい、同じレベルに持って行けるような新しい街を作りたいと思っている。




明日は、浦安市の行政と住民の間で起きたある問題をお伝えします。

2012年11月27日

11月27日「液状化の被害を受けた千葉県浦安市の現状(1)」

先週末、千葉県浦安市で行なわれた「うらやす復興感謝祭」。
商工会議所のメンバーで、市内で数件の居酒屋を経営する横内新一さんに、浦安の震災直後と今について伺いました。

◆震災の被害と景気の悪化
 浦安でお店を24才から始めて32年目。震災直後は、大きい店舗が45日間営業できなかった。向いのお店は2週間営業できなかった。建物自体はいいのだが、インフラ・下水関係がアウト。知り合いではお店を閉めてしまったところもある。
 トイレが道より下に沈んでしまい、雨が降ると雨水が全部集まってしまう。商売ごとに違うだろうが、飲食店は一番良くないのではないか。
 経済・政治もガタガタ。消費税も上がる。夜遊んで呑んで食べてというのは少なくなる。無駄使いが減って売り上げも減った。


◆液状化の影響と、今後の街の在り方
 ちょっと前までは住みたい街ベスト3の街だったが、一気にベスト10以下になった。液状化の影響がある。
 浦安は液状化はあったが、今後絶対に良い街になる。良いところをPRして力を合わせたい。元のベスト3に入るための一歩じゃないかと思う。浦安は漁師町、魚の美味な店が多い。ディズニーリゾート行って、魚を食べて帰るようになればもっと面白い。




明日は、浦安で液状化の被害を受けた住宅と、そこで暮らしている人たちがどういう状況なのかお伝えします。
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パーソナリティ 鈴村健一

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