2012年11月20日

11月20日「被災地に年賀状を届ける『元気メール』(2)」

孤立する仮設住宅のお年寄りに年賀状を書いて送る取り組み「元気メール」。
活動の中心となっているのは、神戸のNGOアセックの理事長・瓜谷幸孝さんです。

「元気メール」にはどのようなことを書けばいいのか、瓜谷さんに伺いました。

◆希望が湧くように
 仮設住宅は2年目になるので、仮設の状況など。新しい年に希望が湧くようなメッセージを書いてほしい。大人でも子どもでも自分で考えて、想いをこめて。想いを込めた手紙は必ず伝わるから。
 手作りでもいい。官製の年賀はがきだけでなく、絵を書いたり、折り紙や貼り絵にしている人もいた。それぞれ自分の工夫で。大人は俳句を書いている人もいる。俳句が趣味の人は、それで返事を送ってきたり。書道が得意な人は、書道を送ってきたり。それぞれ工夫してもらった。




《今年、全国から東北の被災地に贈られた年賀状》

■震災のニュースを見たとき、無力な私は、ただ遠い沖縄から見ることしかできませんでした。
 ですが、3年後、私はあなたたちの心を支え、力になれるよう立派なナースになれるよう、日々頑張ります。(沖縄・看護学生)

■私の住む北海道 札幌は朝晩と冷え込み、雪を踏むとザクザク、ザクザクと音がします。そちらには雪が降るのでしょうか。
 あまりにたくさんの雪で、除雪に苦労されないといいのですが…。
 まだ見ぬあなた様がどうぞお元気で温かくいてくださることを、少し遠くからお祈り申し上げております。 

■こちらも被災地・福島県です。
 こちらもあなたと共にがんばりますので、あなたもがんばってください。
 絆を大切に。(福島県いわき市・小学校6年生の男の子)



NGOアセックでは現在、来年のお正月に宮城県の仮設住宅に届ける年賀状を募集しています。
全国から届いた年賀状を、瓜谷さんたちが直接被災地に届ける予定です。



【元気メール年賀状の送り方】
はがきに、自分の名前、住所、メッセージを書いて、
宛名は「被災された方へ」としてください。

このはがきを封書に入れて、「アセック」の事務局宛てに送ってください。

送付先
 〒655-0046 神戸市垂水区舞子台8丁目16-16-604 アセック


詳しくはお電話でお問い合わせください。
【お問い合わせ先:アセック事務局 090-6735-4253】

2012年11月19日

11月19日「被災地に年賀状を届ける『元気メール』(1)」

神戸のNGOアセックが手掛ける、被災地の仮設住宅に年賀状を贈る取り組み「元気メール」。
今年もすでに募集がスタートしています。

活動の中心となっているのは、アセックの理事長・瓜谷幸孝さん。阪神淡路大震災の被災者です。

瓜谷幸孝さんにお話しを伺いました。

◆17年前に届いたFAX
 17年前の阪神淡路大震災で、家が全壊し、2時間生き埋めになり、かろうじて自力で外に出てきた。出てきたときは放心状態。周りは全部壊れて、あちこちで火が出て、ガスが爆発する音。
 事務所の方も諦めていたが、事務所に入ったらFAXが床に落ちていて、紙が出てきた。私は国際ボランティアをしているが、1990年の中国の水害で支援した上海の県知事から、「一方有難八方支援」=「ひとつのところに災難があったら八方が支援する、わたしたちが今度はあなたを助ける番です」というメッセージだった。
 そのFAXを見て、私は全て失ったんじゃない、自分を心配してくれる人がいた、ということを思った。このメッセージで生きる勇気が湧いてきた。自分に何かせいというメッセージだと思った。
 心からのメッセージで人は立ち直ることができる。



そして、阪神淡路大震災で被災した人たちのために立ち上げたのが「元気メール」でした。
仮設住宅で自殺や孤独死するお年寄りが増えたことから、なんとか生きる希望を与えられないかと年賀状を配り、そこから生まれた文通や交流は17年間、今も続いています。

そのときの経験から瓜谷さんは昨年、東日本大震災の被災地に年賀状を届ける「元気メール」を募集しました。

◆行かなくてもできるボランティア
 去年、3000通の年賀状が集まった。その3000通を宮城県石巻の仮設住宅に配った。
 知らない土地にいて、知らない人たちの中で、一枚も手紙や年賀状が来ない、誰からも便りも電話もかかってこない…こんな寂しいことはない。
 3000通配った時に、何人かの人が涙ぐんでいた。年賀状は自分のことを心配して書いてある。読んだ人はそれに返事を書きたいということになる。それで文通が始まる。
 手紙のやりとりは遠く離れてもできるボランティアだと思う。足が不自由でも、耳が不自由でも、遠く離れても、行かなくてもできるボランティア、それが「元気メール」。
 また三が日、年賀状を配りたい。できたらそんな文通が始まればと思っている。




【元気メール年賀状の送り方】
はがきに、自分の名前、住所、メッセージを書いて、
宛名は「被災された方へ」としてください。

このはがきを封書に入れて、「アセック」の事務局宛てに送ってください。

送付先
 〒655-0046 神戸市垂水区舞子台8丁目16-16-604 アセック


詳しくはお電話でお問い合わせください。
【お問い合わせ先:アセック事務局 090-6735-4253】
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パーソナリティ 鈴村健一

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