2012年8月20日

8月20日「サッカーのチカラを被災地へ(1)」

サッカー元日本代表キャプテン、横浜F・マリノスの中澤佑二選手は昨年4月から、避難所や被災地を訪問して、サッカーを通じた支援活動を続けています。
最初に訪問したのは昨年4月10日の埼玉県三郷市・福島県双葉郡広野町の住民の方の避難所でした。
中澤選手はその後も、宮城県七ヶ浜町、多賀城市などを訪問しています。

◆自分なりに出来ること
 (東北太平洋沖地震発生時)昨年3月11日14時46分は自宅にいた。家族は一緒にいたので心配することは無かった。
 その後、昨年4月には埼玉で支援活動を始めた。何ができるか震災後に自分なりに考えた。著名人が動く中、僕も動きたいと思ったが、真似しても何があるのか。そこでまずは、出身の埼玉県三郷市に避難している福島の人たちに会いに行った。花見シーズンの桜のキレイな中、ボランティアの炊き出しがいる中、ご飯を食べて話をした。


◆子どもたちの笑顔
 サッカー教室をしようと思ったが、サッカーが分からない子もいたので、ボールを使って体育の授業の延長のようなことをした。
 子どもたちはなかなか最初は馴染んでくれなかった。でかいから近寄ってこなかった。黒くてデカいから。一緒にミニゲームをやると子どもは無邪気に、僕からボールをとりシュートを止め喜んだ。純粋でいいなと思った。
 子どもたちの楽しそうな姿は、親じゃなくても見ていて楽しい。これを活動としていくのが大事。子どもたちの笑顔がエネルギーになると感じた瞬間。



番組では明日も、中澤佑二選手と中西哲生の対談をお送りします。



中澤佑二選手の支援活動については、オフィシャルサイトでもご覧になれます。
【中澤佑二 Official Website「BOMBER22.COM」】

2012年8月17日

8月17日「映画屋とその仲間たち」

映画の仕事に携わる有志たちがボランティアグループ「映画屋とその仲間たち」を結成し、昨年5月から今年7月まで岩手・宮城の仮設住宅の集会所で映画を上映。
「普段、映画を作っているわたしたちに、なにが出来るんだろう」という想いから、この活動は生まれました。

◆呼びかけ人のひとり、映画プロデューサー・森重晃さん
 最初に来たのは、やっと仮設住宅が出来てきた5月から夏にかけて。定期的に映画でも見てもらおう、最低1年以上やらないとだめなんじゃないか。
 岩手県田野畑村、岩泉の尾本団地、南三陸のホテル観洋など、定期的に同じ場所で活動していくことで、地元の人とも顔なじみになった。お年寄りにも「また来てね」と言われながら、毎回帰って行く。



二ヶ月に一度のペースで上映する作品は、出席者の年齢や好みを考慮してセレクトしているそうです。
お年寄りが多い時は『男はつらいよ』
若い方が多い時は『フラガール』
子どもたちが多い時は、アニメ『ワンピース』

活動に参加した有志は、映画監督の阪本順治さんや、西川美和さん、また映画のスタッフや映画祭の関係者など、様々です。

◆映画監督・行定勲さん
 我々映画人って、動いたところで何が出来るのかっていうのが難しいメディア。でもその中で、少しでも明日への一歩に繋がっていくのなら、それはやるべきなんじゃないか。
 「ありがとう」「少しでも気が紛れました」という言葉を言ってもらえたことで、逆に僕らが勇気づけられた。
 映画が上映されたところで、観客が一人でもいるというのは、すごく有り難いことなんだなと、表現の一旦に刷り込んでいかなきゃいけないんだなと感じている。



映画の上映会だけでなく、カフェやフリーマーケットなども行って、住民の方たちと交流を続けてきた「映画屋とその仲間たち」。
「最低一年は続けよう」と始めた活動は今年の7月で8回目を迎え、一旦終了となりました。

◆活動を支えたコーディネーター・丸山由夏さん
 印象的だったのは『フラガール』上映のとき。復興していく姿が自分たちと重なり、一緒だね一緒だねと泣きながらも、「自分たちがもっと若ければもっと頑張れたのに」という感想。
 この一年の中でも、最初は生き残れたことに感謝したんだと思うけど、だんだん年齢とか、これから生きていく上での現実が見えてきてしまったんじゃないかと最近になって感じている。
 今回で活動は終わりになるが、同世代の人と接していく中で、何を目標にして頑張ったらいいかわからないという話がある。もちろん頻繁に来ることはできないが、東京にいながらでも彼らにコンタクトをとることで、遠くにいながら支えたり、純粋に私が会いたいと思っているので、そういう人間がいるということを頭に入れておいてくれたら。
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パーソナリティ 鈴村健一

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