2012年5月18日

5月18日「宮城県石巻市・牡鹿半島のボランティア(2)」

宮城県石巻市・牡鹿半島でボランティアのとりまとめを続けている、遠藤太一さん。
遠藤さんが代表を務める牡鹿半島のボランティア団体は、現在、現地に常駐しているのはたった2名という状態です。

牡鹿半島は、ガレキの撤去はほぼ終わり、仮設の商店街も開業しています。
しかし遠藤さん自身は、今後も牡鹿半島での活動を続けると話しています。

◆ボランティアの移り変わり
現在、いわゆる災害ボランティアは終わりにしては良いのではないかという意見もある。
どこまでが災害ボランティアで、どこからがそうではないのか。僕の認識としては、形は常に変化するのではないか。ここまでが復旧でここまでが復興というものではない。
だんだんガレキの撤去が少なくなっていく中で、次の支援の方法、ボランティアとしての支援者が居なくなる中で、どういったものが残っていくと半島が潤っていくのかを考えなければいけない。
ここ最近、地元の方が「ボランティアが少なくなっている」と言う。長期で居た人がいなくなる。「さみしい」と口に出して言う人が多い。極端な人の移り変わり、来ていた人が来なくなるというのは、震災後のストレスにプラスして寂しさを残してしまう。なるべく極端な形にならない入れ替わりが必要かと思う。


◆次の段階へ
牡鹿半島は漁業、商業、観光がバランス良く成り立つことで経済的に回っていくと思う。商業が弱い。観光も弱いので、まだまだ漁業に追いついて行っていない。
まずは商業施設、昨年2011年11月18日に出来た「牡鹿のれん街」という箱がせっかくできたのだから、アピールする。地元の人が利用しやすくする。地元からの声で盛り上げる。それを外から見守る人間がバックアップするという形になるといいと思う。
統一感のある看板、統一感のある飾り付けを「やって欲しい」と頼むのではなく、やってみる試みを自分たちでやる。見積もってみて、これくらいなら出来そうだという夢物語を作って欲しい。
ボランティアに一から十まで頼むと、出来上がったものは同じでも、次の段階へ移れない。移れてもまたはじめからボランティアに頼むということになる。



復興商店街「牡鹿のれん街」では、地元の人が運営する会社が、地元の雇用を作るための活動を始めています。
牡鹿半島は人口流出が続いており、そうした人が戻ってくるためには、雇用を含めた生活基盤の整備が必要だと、遠藤さんは話しています。


遠藤さんが代表を務める牡鹿半島のpikari支援プロジェクトでは、長期間、復旧・復興にたずさわる意思のある方を求めています。
詳しくは、Pikari支援プロジェクトのTwitterかFacebookページをご確認ください。

【Pikari支援プロジェクト on Twitter】

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2012年5月17日

5月17日「宮城県石巻市・牡鹿半島のボランティア(1)」

宮城県石巻市・牡鹿半島は、地理的な理由で復旧に時間がかかっていた場所です。
昨年末には復興商店街が完成。
ただその時点では、「がれきの撤去は春以降までかかる」ということでしたが、現在の状況はどうなったのでしょうか。
震災直後から、現地でボランティアのとりまとめを続けている遠藤太一さんにお話を伺いました。

◆がれき処理の現状
 現在牡鹿半島内の大きいがれき(の処理)は、家の梁や屋根が落ちているようなことはないが、斜面にロープが引っかかっていたり、基礎が壊されたあとに、細かく散らばるプラスチックや金属、釘やガラスを取り除きながら遺留品、拾得物を回収するという形で進めている。
 一番重要なのは震災の爪痕が見えなくなり、石巻市内、仙台や県外へ出ている人が牡鹿に戻ってきた時に、「こんなにきれいなら」と、生活を再建しようと思える街になってもらえればと思い、細かいものまで拾っている。


◆牡鹿半島でのボランティアの役割
 長期で牡鹿のボランティアサポートをしていた人が、順次社会生活に戻っている。ピーク時にはリーダー格が15人〜20人いたが、現在、常駐者は4人。週末は3人という状態。
 金華山、網地島という2つの離島を現場としているため、週末は4人中1人が島に行ってしまう。団体を受け入れる受け皿が小さいため、問い合わせは多いが全ては受け入れられない。そのためお断りをせざるを得ない状態。受け皿をどれだけ広げられるか、学生や、数週間・数か月単位で助けられるという方がいれば受け入れをしている。
 復旧から復興へとフェーズが変わってきている中で、地元の手伝い、子どもの遊び場など気持ちの逃がしどころ(設置)などもできるのではないか。


このインタビューの後、さらに常駐のボランティアが減りました。
現在、常駐しているのは、遠藤さんを合わせて2人です。


遠藤さんが代表を務める牡鹿半島のpikari支援プロジェクトでは、長期間、復旧・復興にたずさわる意思のある方を求めています。
詳しくは、Pikari支援プロジェクトのTwitterかFacebookページをご確認ください。

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パーソナリティ 鈴村健一

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