2012年3月30日

3月30日「ISHINOMAKI 2.0・メンバーの実感」

県外の様々なクリエイターによる街づくりプロジェクト「ISHINOMAKI 2.0」は、フットサル大会や、ボランティアと地元の方の交流スペース作り、オリジナルブランドの家具を作る工房など、自由に次々と新しいものを生み出しているプロジェクトです。

ISHINOMAKI 2.0代表・松村豪太さんにお話しを伺いました。

◆慌ただしさまで、新しいアイデアの種 - 松村豪太さん
 ISHINOMAKI 2.0は、人出が常に枯渇している。ただ、ここでの体験はすごく中身が濃い。1ヶ月ここで我々と生活・活動したら、すごく成長する自信がある。
 例えば、企業にインターンシップとして、我々を利用して1ヶ月派遣して頂くとか。お互いにとって有意義ではと、一部企業に提案している。



実際、ISHINOMAKI 2.0には、復興・まちづくりという仕事に飛び込み、メンバーになった方もいます。
石巻工房を発案した「芦沢啓治建築設計事務所」から派遣された、片根嘉隆さん(29歳)です。
片根さんは現在、東京のデザイン学校で助手をしながら、週の半分は石巻に通う生活を続けています。

◆生を実感 - 片根嘉隆さん
 プロダクトや建築の設計業務を志していた。11月ごろに設計事務所から求人が出ていたので行ったところ、「片根は芦沢事務所ではなく石巻工房向きだから、石巻に行ってくれ」と言われ働いている。
 石巻に行ってくれと言われた時はどう返事していいか、3日くらい考え込んだが、工房で手を動かしてモノを作るというのはすごく共感していたのでやってみたいと思った。すでに芦沢さんが設計したスツール、デザイナーが考えた新商品のプロトタイプを実際に作っている。
 東京でやっていると自分のやっている仕事が本当に良いのだろうかが判別しにくい。こっちは毎日が新鮮。変な言い方だが、こちらの方が生きている感じ。生を実感する。自分がやっていることが社会に結びついているという実感がこちらの方が感じられる場所だと思う。
 人のために出来ることは何か。デザインで何かを変えたり生活を豊かに出来ればと思ってやっていたので、作ることもそれに通じる。しばらくはこちらで働きたい。

2012年3月29日

3月29日「ISHINOMAKI 2.0・活動の“いま”」

一般社団法人ISHINOMAKI 2.0は、地元商店街の若い世代や県内外の様々な職種、クリエイターなどが、自由な発想で街づくりをするプロジェクトです。
今も石巻には、ボランティアをはじめ県外から様々な人が出入りしています。
ISHINOMAKI 2.0では、そうした人々のプラットフォームとして、中心商店街の一角に、カフェスペースをオープンしたばかりです。
ISHINOMAKI 2.0代表・松村豪太さんにお話しを伺いました。

◆カフェスペースに囲炉裏がある理由
 IRORI石巻。カテゴリーは「ビズ・カフェ」。
 石巻はWi-Fiがないので、無線LANを使えるようにするだけでとても意義がある。
 ビジネスマンだけじゃなく、ボランティアとか街を観に来た観光の方でも、フリーに入ってきていただきたい。そこで繋がっていただく、ということを目的にこの場所を作った。お互い、こんな仕事をしているから、今度はこんなお手伝いができるとか、出会いの場、結びつく場として機能している。1日に平均20〜30人の方が利用。
 名前を付けるときに、囲炉裏というのはあったかい火があって、そこにみんなが当たりにくる。暖炉にあたるように集まってほしい、という思いを仲間内にアイデア出し合った時に、余った材料で囲炉裏を作っちゃった。
 人が集まることが一番の価値と考えて運営している。コーヒーメーカーを置いて無言のプレッシャーで、1杯100円。1日飲み放題300円。良心的な価格ですので、是非召し上がってください。



◆ボランティアのこの先のありかた
 これからの復興を考える上で「ボランティアツーリズム」というのは1つの考えだと思う。今までは、瓦礫の撤去や泥かきなど、わかりやすいボランティア作業体験があった。そういうわかりやすいボランティア作業はどんどんなくなってきている。
 ただ、石巻市は人口が16万人だったが、現時点で15万人。来年には14万、13万と減っていくのは間違いない。それを埋めるには交流人口でしかカバーするしかないと思う。現時点でもボランティアとか、街を見に来た方とかに訪れてもらっているが、それをもっと増やしていかないともっと衰退すると思う。
 そんな中で、今まで瓦礫撤去やヘドロかきに代わるものが、漁業体験=漁業関係の団体の手伝いをさせてもらうとか、例えば我々の石巻工房の物づくりも体験してもらって、それを内容にしたツアーが組めたら人をもっと呼べるのかなと考えている。とにかく交流人口がないことには、我々がいくら発信しても、それを聞く方がいないと始まらない。
 とにかく賑わいがあれば、商店の人とか元気に進んでいける。街が閑散としていると立ち上がる勇気もわかない。街に人が歩いていればがんばれる。本当にありのままを見に来る、そんなに深く考えなくていいと思う。




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パーソナリティ 鈴村健一

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