2018年7月16日

西日本豪雨災害「熱中症」「感染症」「エコノミークラス症候群」


西日本豪雨の被災地では、いまも多くの方が避難を続けています。
今朝は被害の大きかった、岡山県倉敷市真備町で医療活動にあたっているNPO法人 ピースウィンズジャパン、レスキューチームの救急専門医、稲葉基高医師に「避難先で気をつけたいこと」を聞きました。

今日のポイントは、「熱中症」「感染症」、そして「エコノミークラス症候群」への対策です。
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避難所に関してはみなさん協力して避難されて、大きな混乱はないと思う。そんなに混乱はないが、まだ水や電気が回復していないところあるため、そういうところではこういう熱い環境の中で熱中症などに注意が必要です。

患者さんでやはり多いのは擦り傷や切り傷。家を片付けにいってそこで普段負わないようなケガを負ってこられている方が多い。また身体を清潔に保つことが難しいことから、目をこすったところからばい菌が入って、目の感染症とか、ケガをしたところからばい菌が入って傷が膿んだり。時期的なもので、夏は不衛生になりやすいということがあります。

(避難所で運動量が少なくなるなども?)一番心配なのは「深部静脈血栓症」という、足の静脈に血栓ができる症状。寝っぱなしや座りっぱなしだと、そういうことが起こりやすい。突然死につながる病気なので「深部静脈血栓症」には注意して、適度な病気と水分をしっかりとることが重要です。

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1)まず「熱中症対策」。
連日30度を超える猛暑が続いています。こまめに休憩と水分補給を行いましょう。汗で失われた塩分や糖分を補うことも重要です。

2)「感染症」に注意しましょう。
手を清潔に保つことが「感染症対策」の基本です。片付けの作業をした後やトイレの後は、かならず手を洗いましょう。手をふくタオルはなるべく共有せず、個人用タオルかペーパータオルを使用してください。手足に傷があるときには、傷を覆うなどの処置をすみやかに受けてください。

3)「静脈血栓症、いわゆるエコノミークラス症候群」にも注意が必要です。
避難先などで運動できない、日中暑くて外に出られないというかたは、足首のストレッチやふくらはぎのマッサージを行ってください。適度な水分補給も心がましょう。

LOVE&HOPE、明日も稲葉医師のお話です。
       

パーソナリティ 鈴村健一

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