2018年7月20日

被災地での「感染症対策」

西日本豪雨の被災地で自宅の片づけをする方、そしてボランティアで活動する方へ。今日は「感染症対策」です。

お話は、感染症のスペシャリスト、関西福祉大学教授、勝田吉彰さん。
「感染症対策」のポイントは、
被災地に病気を持ち込まない
蚊やマダニに注意

この2つです。

◆被災地に病気を持ち込まない
外からボランティアの人が消化器感染症(下痢)を持ち込むと、とてもやっかいなことになる。もし具合が悪いと思ったらボランティアには入らないということを徹底してほしい。現地で調子が悪くなったら、すぐに外に出ること。電気や水道が止まってるなどインフラが壊れていて、清潔が保ちづらいところに、外から感染症が持ち込まれたら、ばっと広がってしまうので、調子が悪い人は(被災地には)行くな、持ち込むな、というのが大事。

◆蚊やマダニに注意
それから「虫」。特に蚊とダニに注意してほしい。まず「蚊」は発生を防ぐこと。いま(被災地には)ゴミなど、水がたまりやすいものがたくさんある。水がたまったらそれを逆さにするとか、薬をまくとかして、なるべくボウフラを生やさないことが第一。それでも蚊はでてくるので、「刺されない」という対策が重要。長袖長ズボン、虫よけのスプレー。濃度が濃いやつ、虫よけの成分「ディート」が30パーセント以上と書いてあるやつを購入すると、5―6時間はちゃんと持つ。もう一つは「ダニ」。広島県と岡山県は、「SFTS」と呼ばれる「ダニ」が媒介する病気が日本の中でも多い地域。これは「マダニ」なので野外にいる。山際の片づけをするときには、肌を露出しないように。蚊の虫よけスプレーも共通して使えるので、ぜひ使ってほしい。


感染症のスペシャリスト、関西福祉大学教授、勝田吉彰さんによる被災地での「感染症対策」。「被災地に病気を持ち込まない」そして「蚊やマダニに注意」ということでした。

※また、自宅の片づけやがれきの処理などでケガをすると、傷口から破傷風に感染する恐れがあります。作業の際は、厚手の軍手を使用して、ケガを避ける。ケガをしてしまったら、早めに処置し、必要であればワクチンを接種してください。

パーソナリティ 鈴村健一

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