2018年8月15日

「荒浜再生を願う会」の解散1

仙台駅から車でわずか30分ほどの場所にある、若林区荒浜。ここは今なお、仙台のにぎわいからは想像もできない、広大な更地が広がっています。



震災前、約750世帯の人々が暮らしていたという荒浜。「災害危険区域」に指定されて、新しい住宅を建てることはできません。公園や工場、商業施設などのエリアになる予定ですが、今年、その事業者が決まるなど、地域の再生がようやく始まります。

そんな荒浜で2011年から活動を続けてきたのが、「荒浜再生を願う会」。今年6月いっぱいで、活動に幕を下ろしましたが、事務局長を務めた庄子隆弘さんに、会の主旨やこれまでについてお話しを伺いました。


◆当初の目的は達成された

東日本大震災によってこの荒浜地域全体流されてしまったあとに、この荒浜っていう地域にまず“住みたい”“もう一回住みたい”っていうような思いを持っている人たちが、2011年の12月くらいに集まったのが、「荒浜再生を願う会」です。そしてそのあとにここが「災害危険区域」ということで、住宅を建てることが出来ない、住むことが出来ないと指定され、ここに住みたいっていう状況は断念せざるを得ないとなったんですね。そうなったうえで、“じゃあ自分たちはここで何をしていくか?”って考えた時に、昔のここでの暮らしを継承していこうとか、伝えていこうとか、あとは新しい荒浜の海であったり、貞山掘といった自然環境であったりとか、だいたい2014年くらいから方針を変えてというか、現地再建から、地域の魅力を発信していこう、また新たな賑わいを創っていこうという形に変わっていきました。それで現在に至っているんですけど、そういった賑わいづくりというところで、地元住民だけじゃなくて、第二の故郷じゃないですけど外から関わってくださる人たちが出てきて、で今年さらに新しい事業者が決まって、ここの、住めなくなった土地だけれども、跡地を利活用して次の段階に荒浜っていうところが変わっていく時期でもあるんですね。そういった時期の中で、会のメンバーで、一旦、当初の目的は達成されたということで、会の解散を考えた、それに至ったということですね。




荒浜の清掃イベントなど、「荒浜再生を願う会」が開く催しには100名以上が集まるなど、地域再生を願う人たちの輪は広がりを見せていました。しかし「災害危険区域」で帰還することは叶わず、地域の事業計画も本格的に始まることを受け、“次のステップへ進むために解散”を決意したということ。そして代表の貴田喜一さん、事務局長で「海辺の図書館」館長も務める庄子隆弘さんは、すでに地域のにぎわいを取り戻すための活動を始めています。明日はそんな荒浜のいま現在について、庄子さんに伺います。



パーソナリティ 鈴村健一

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