2018年8月16日

「荒浜再生を願う会」の解散2

仙台駅から車でわずか30分の若林区荒浜。震災前は約750世帯が暮らしていた町ですが、今は「災害危険区域」に指定され、一面が更地のまま。代々この地に暮らしてきた人も、新しく家を建てることはできません。公園や工場、商業施設などのエリアになる予定で、今年その事業者が決まりましたが、地域の再生はようやくスタートラインに就いたばかりです。



そんな荒浜で2011年から活動を続けてきたのが、今年6月いっぱいで活動に幕を下ろした「荒浜再生を願う会」。事務局長を務めた庄子隆弘さんに、いま現在の荒浜の様子について伺いました。

◆人が来てもらえる状況にはまだ遠い

やはり建物がまだ一軒も再建・・・再建というか新たに建っていない状態で、まあこの時期は草が本当にすごい生えてくる時期でもあって、私かいま立っているこの「海辺の図書館」のところも、もう毎週草刈りに来てもどんどんどんどん出てくる感じですし、さっきは隣の漁師さんの小屋あるんですけど、その中に蛇がいて(笑)すごい屈強な漁師さんなんですけど、ちょっとさすがに蛇はダメだっていうんでさっき警察の人来たんですけど、警察の人も“逃げられた”って言って帰って行った・・・そういった自然のままになっちゃってて、正直、人を迎えられる状態ではないんですよね。その自然の中で好きに思い思いに過ごすような状態ならいいんですけど、やっぱり安全面であったりとか、草ぼうぼうでどこが道路だかわからない状態で、よく外から来る人にも、“どこまで行っていいのかわからない”とか“ここ入っていいのかわからない”っていう状態なので、やはり震災遺構の荒浜小学校が出来てそこではたくさんの人が来てくれるようになったんですけど、そこから先の荒浜というところを知って頂くっていう状態にはまだなっていない。なのでその辺の草刈りだったりとか、ちょっとした環境整備ですよね、いまだにトイレが仮設トイレしか置いてない状態なので、やっぱりそういったところの整備も進まないと、人が来てもらえる状況にはまだ遠いなっていうのは思っているところです。




美しい浜辺と松林が連なる荒浜の風景は一変。津波にのまれた町は、瓦礫や傷んだ家は撤去されたものの、7年間以上ほぼ手つかず。家の土台がむき出しの原っぱ、荒れ果てたふるさとを何とかしようと、庄子さんたち「荒浜再生を願う会」のメンバーは、浜の清掃イベントや石窯ピザを焼くなど、さまざまなイベントを行なってきました。6月末で「荒浜再生を願う会」は解散になりましたが、あすは「海辺の図書館」館長も務める庄子さんのこれからの活動についても、お話しを伺います。

パーソナリティ 鈴村健一

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