2018年11月12日

方言が日本を救う?(東京女子大学 篠崎晃一教授)?

そろそろ年末年始の里帰り、お出かけの予定を考え始める時期。そこで今回は、日本全国の地方の「魅力」の一つ、方言を楽しむ方法、お伝えします。

お話を伺ったのは、方言研究で有名な東京女子大 篠崎晃一教授です。実はいま、各地方独特の方言・・・僕の故郷名古屋でいう、だぎゃーのような方言は、地域の財産、地方活性のコンテンツになりつつあります。まずはそんなお話からどうぞ。

◆方言は地域ブランド
方言はかつては方言コンプレックスと言うような言われ方があって、方言を話すことが恥ずかしいと言う時代が結構長かったんですね。だんだん方言の価値が上がってきて、それは特に若い人たちにとっては恥ずかしいものと言うよりは、まさに自分がその方言の担い手であると言う事でプライドを高く持っている。それが地方の時代というか地域に焦点が当てられる流れができた中で、方言自体が各地域のブランドのようになってきてるんではないかと思うんですね。かなり前に、方言が女子中学生の間で流行った時代があったんですね。それは特に方言の意味を理解していると言うのではなくて、その方言の音型、例えば北海道の、強調を表現する〈とても〉〈非常に〉にあたる「なまら」と言ったりしますね。そういうものが普段の表現の中に散りばめられる。つまり彼女たちは方言を1つの語としてではなくて、新しい音楽を取り入れるように耳から、音型を取り入れて、その新鮮さを自分たちの日常の会話の中散りばめることで、一緒のアクセサリーのように使う。そうすると普段使っている言葉がマンネリ化してきた表現ではなくて、そこにアクセントを入れたりすることが可能になってきたと言うことだと思うんですね。しかもそれをSNSが流行ってきた時代の中では、相手の使っている地域の方言をポッと取り入れるとか、そういうことで関係が縮まったりとか、そこに親近感が生まれたりとか、そういうツールとしての役割もあるんじゃないかと思うんですね。 



また篠崎教授によれば、方言は観光誘致の重要なツールになってきているそうで、例えば、富山県の空港は「富山きときと空港」。方言が空港名にまでなっている。(きときと=お魚が新鮮だ!とか あの人は活気がある!などの意味)

また宮崎県小林市の移住促進のムービーは、この地域の方言がフランス語そっくりということで、それを楽しく紹介する映像でものすごく反響があった、というのも有名なケースだということです。

明日も方言の魅力、方言の楽しみをお伝えします。

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN