2018年11月13日

方言が日本を救う?(東京女子大学 篠崎晃一教授)?

今朝も「方言」をめぐる楽しい話題、お届けします。

年末年始、災害から復興を目指す地域へ「応援」の意味も込めて出かける方もいるはず。そこで、美味しいもの食べて、その地域の人たちとコミュニケーションをとる。そんな時に、ご当地の方言を知っているだけで、ぐっと距離が近くなります。

例えば。東北の「いずい」、北海道の「あずましい」、そして新潟の「じょんのび」。
・・・さあ、どういう意味か知ってますか。
方言研究で有名な東京女子大 篠崎晃一教授のお話です。

◆あ〜じょんのび、じょんのび!
例えば感覚を表す方言と言うのは、なかなか共通語で一言で置き換えにくいんですね。それが方言であっても今でも使われ続けていると言う事はあると思うんですね。例えば東北地方では「いずい」「えずい」と言う方言があるんですが、これはなかなか共通語に置き換えにくいんですね。目にゴミが入ったときのごろごろするような違和感であるとか、セーターを着たときのチクチクして不快な感じであるとか、そういう身体的な違和感に加えて、3人掛けの椅子の真ん中に座っちゃってちょっと居心地が悪いと言う事まで「いずい」と表現できちゃう。非常に便利な言葉なんですね。それだけに今でも東北の人たちは割と使う頻度が高いというのがありますね。北海道・東北のほうは結構そういう感覚を表す方言が豊富で、北海道あるいは東北の北部の「あずましい」と言うのがありますね。これも居心地の良さのようなニュアンスで使うんですけれども、むしろ「あずましくない」と打ち消しの形で使うことが多いと言っていました。「この店、あずましくないな」と言ったら居心地が良くないなと言う意味になると言う事ですね。それから新潟だと今度は「じょんのび」と言う方言があってですね、よくロック歌手と間違う人がいるみたいですけれども、じょんのびと言うのは1日働いて疲れて家に帰ってきたときに、湯船につかって「あーじょんのびじょんのび」というのが1番ぴんとくるらしいですね。解放されたときのゆったり感と言うんですかね。これこそ共通語に置き換えられていないと言うものですね。


以前にも一度紹介していますが、あーーじょんのび、じょんのび。なんかイイ!
ちなみに新潟には「じょんのびの里」という道の駅もあるそうです。こういう言葉を知っているだけで、地元の人も喜んでくれたりするのは、外国の人が、日本のマニアックな言葉を知ってたら嬉しくなるのと一緒かも知れません。

あしたも方言の楽しいお話です。

パーソナリティ 鈴村健一

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