2018年11月19日

浪江町の酒蔵「鈴木酒造店」の鈴木大介さん?

今週は福島県浪江町の酒蔵「鈴木酒造店」の杜氏、鈴木大介さんのインタビューです。



これまで「LOVE&HOPE」で継続的に取材をしてきました「鈴木酒造店」。震災による津波で蔵が流出。原発事故の影響で再開することが出来ず、縁あって山形県の長井市にあった蔵を買い取り、酒造りを続けています。そして震災から7年。今年販売を始めたのが「ランドマーク」というお酒です。

これがいったいどういったお酒なのか?聴き手はJFNパーソナリティの井門宗之さんです。


◆「浪江の精一杯がつまっています」

「最初は原発事故の営業で(浪江の)農業は手がつけられない状態だったが、平成26年になんとか実証栽培という形で作付けができるようになった。いろんな方たちと話している中で、安全な米ができたら、いい広報にもなるし、酒をつくってみようじゃないかということになり、それで酒をつくろうということになりました。ただ最初の3年は実証栽培で販売ができませんでした。それを調整して、今年の4月から販売できるようになりました。足掛け4年。浪江の精一杯がここに詰まっています。いま私は山形県(長井)で酒造りを行っていますが、浪江の酒をつくるなら、浪江の背景もお伝えしたいし、これを販売することで伝わっていくということも強く願っている。「ランドマーク」というのは、一般的には目に見えるものだが、目に見えなくても、誰かの心の中で育っていってほしいという想いを込めてつくったお酒です。また向こうでなんとかやりたいとは思っていて、それも近々公表できると思います。」





鈴木酒造といえば代表銘柄は「磐木壽(いわきことぶき)」。“いわき”と名前はついていますが、いまは、山田錦や出羽燦々などの酒米を使って、長井の水で仕込んでいます。一方の「ランドマーク」は、浪江の米と浪江の水で仕込んだお酒。足掛け4年かけてようやく今年春にこのお酒が販売できることになった時にどれほど嬉しかったことでしょう。「浪江の精一杯がここに詰まっている」という言葉が印象的でした。

ランドマークは「目印」とか「象徴」という意味です。今年1月に放送したインタビューでも、いまは更地となっている浪江町の蔵のあった場所で、「ここは自分のランドマークだなというところはある・・・」と、鈴木さんは話していました。

「ランドマーク」をはじめ、鈴木酒造店のお酒は、きちんと管理ができる一部の酒屋さんにのみ卸しています。ぜひ“浪江の精一杯”を味わってみてください。



今回は、JFN15局ネットの旅番組、「KIKI-TABI 2 Thousand Miles」の取材で、JFNパーソナリティの井門宗之さんが、山形県の長井市を訪ねた模様の一部をお届けしました。この旅の様子は、今週末放送の「KIKI-TABI 2 Thousand Miles」で放送されます。オフィシャルサイトでは旅のレポートや動画も掲載されますので、聴取エリアでない方も、ぜひチェックしてみてください。

パーソナリティ 鈴村健一

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