2018年12月7日

フィッシャーマンジャパンの「トリトン・プロジェクト」?

引き続き、東北の若手漁師などが運営する「フィッシャーマンジャパン」の取り組み、「トリトン・プロジェクト」の話題。

この「トリトン・プロジェクト」、“漁師体験ツアー”や“水産加工業へのインターンシップ”などを通して、
水産業や水産加工業の“次の世代の担い手”を育成するプロジェクトです。

「フィッシャーマンジャパン」松本裕也さんに、今朝は、東北の水産業の課題、そして未来について伺いました。


◆「必要なのは『変化する力』と若者」
「僕らはもともと漁師を増やすとか、漁師が稼げるようになるということを目標にやっていますが、石巻にはすごくたくさんの水産加工業会社があって、最近倒産する会社も増えています。震災後に工場を立て直すために借りた補助金が返済の時期にきて、会社を閉じなきゃいけないという人がかなり出始めている中で、その状況を打破するためには、“変化ができる会社”であることが求められています。水揚げの状況や魚の種類、マーケットも変わっていくなかで、変化ができる会社をどう増やしていくかということに、いまは重点を置いてやっています。具体的にやっていることは、2カ月に1回ほど、経営者や経営者の右腕的な若い人たちを集めて、人事や組織開発を担当している(外部の)方々を講師として招き、学ぶ場を作っています。そういったことをやることによって、“変化できる企業”を増やしていきたいんです。
震災から10年の足音がそろそろ聞こえてきました。僕らは10年が区切りとは思っていないが、多くの方が10年に向けてどうしようとか、そこでいなくなってしまう人とか、復興庁がなくなって、なくなってしまうお金というのもありそうな予感があります。それ以降も続けていくためにどうしようかということは、僕らだけでなく、残っている覚悟がある人達はみんな思っているんじゃないかと感じています。」




返済の必要がない「グループ補助金」と違って、自治体などの補助金や、個人向けの「災害援護資金」などは、返済猶予期間が終わって、すでに返済が始まっているものもあります。しかし街が修復され商売を再開したものの、人口が減ったままで商売が立ち行かず、その返済に苦しむ中小の企業や商店は少なくないといいます。

この状況を打破するためにも、「変化」と「若い力」を東北に呼び込もうというのが「トリトン・プロジェクト」の狙い。関心のある方は是非オフィシャルサイトを訪ねてみてください。


★さて来週の『LOVE & HOPE』は、恒例の人気企画、「復興グルメ2018」をお届けします。今回は、西日本豪雨の被災地のうち、広島、岡山、愛媛、そして胆振東部地震の被災地、北海道の、都内のアンテナショップを中西哲生が訪ね、美味しいものを品定めしつつ買ってきました。毎日3名様にそんな各地域の美味しいものをプレゼントしますので、どうぞお楽しみに!


パーソナリティ 鈴村健一

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