2019年3月13日

震災から8年、相馬市を訪ねて ?

今週は、福島県相馬市からのレポートをお届けしています。

2011年、震災の年から中西哲生が欠かさず訪ねている相馬市。今回は相馬市企画政策部長の宇佐見清さんに、市内の復興を象徴する場所をあらためてご案内して頂いています。

今日は「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」です。



なぜかゴーカートに乗ってご満悦の中西さん。じつはこのゴーカート、「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」にある、“水素で動くゴーカート”なんです。水素で発電して動く電気カートなんですが、子供が乗っても大丈夫なようにアクセル全開でも最高速度7キロ。大人が歩く程度のスピードです。水素から発電をする仕組みを子供たちに知ってもらうためのものなんです。どうりで中西さん、お尻が窮屈そう・・・

水素タンクと発電、蓄電施設が並ぶ、この「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」、あらためてどんな施設なのか?伺いました。

「宇)震災後、再生可能エネルギー、とくに太陽光発電がものすごく急激に増えました。この施設はその太陽光発電を地産地消、作った電気は全部使っちゃいましょうという施設です。もう一つは将来の水素社会に向けた実証実験を行うという目的でできた施設です。再生可能エネルギーを利用するにあたっては、余剰電力をどうやって使っていくか?というのが課題になります。その余剰電力を、水素として保存する。で水素で利用する。たとえば水素を使って燃料電池を動かして発電をして、その電気を供給できる・・・そんな体制になっています。
哲)将来的に今ここで実現してるものをより大きなものにして街全体に行き届かせるということですか?
宇)街全体は大変かもしれませんね。ただこのエリア内でどこまで出来るか?っていうのはこの後の実証研究ということになってきます。それから市としては、とくに相馬の子供達。エネルギーとか新たなテクノロジーとか、そういうのを感じる、そんな場所にしていきたいなと思っています。」




 
“水素を活用したCO₂フリーの循環型地域社会づくり”をテーマに実証研究を重ねているのが、「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」。

すでにここで作られた“太陽光発電の電力”を下水処理場に供給。その“余剰電力で作った水素”をタンクに保存して、もし災害などで電力供給が絶たれた時は、その水素で発電をして、隣の光陽サッカー場にある復興交流支援センターに送電する仕組みが出来ているといいます。

“子供たちの学びの場”としてはもちろんですが、再生可能エネルギーの拠点施設としての成果も期待したいと思います。



『LOVE & HOPE』、明日も引き続き、相馬市の復興を象徴する場所のレポートをお届けします。

パーソナリティ 鈴村健一

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