2019年5月14日

水本匡起さん?

今週は、東北学院大学、中央学院大学講師、東北福祉大学では 防災士の養成研修講座の講師をしている、理学博士の水本匡起さんのインタビューをお届けしています。



水本さんは、山や谷、平野など「地形」の成り立ち、そして、活断層の動きを解明する研究者です。水本さんは、我々は、自分たちが暮らす土地の「地形」を知ることが、その土地で起きうる災害を知ることに繋がるとおっしゃっています。

●「住んでいる地域の地形の成り立ちを知れば災害リスクが分かる」

「自然災害にはいくつか種類がある。でもよくよく考えるとほとんどが地形に関係しているということがわかっていて、じゃあ地形とは何なんだろう、身近な地形、近所の地形がどういう風にできたかは意外と知らなくて、自然災害を知る上で大事な地形と言うのが「でき方」なんですね。どうやってできたのか。例えば扇状地と言う地形があって、山の裾野に広がる扇形の形。果樹園などによく利用されています。その扇状地はどうやってできているのか。ゆっくりゆっくり砂が溜まるのか。実はそうではなくて多くは急激にできるんです。例えば大雨の時、土砂崩れ、あるいは土石流なんて聞きますけれどもそれが扇状地のでき方なんですね。大きな扇状地は度重なる土石流が何回も繰り返されてできた。川に行った時に山を流れる川を見ると、結構大きな石ころがゴロゴロしていると思うんですが、その石ころがなぜそこにあるのかと言うと、実は土石流とか鉄砲水とか洪水とかそういう時に運ばれてきた石ころが今見に行った川にたまっているということなんです。それが川が実はすごい力を持っているんだぞと言うことを私たちに教えてくれていると言うことなんです。そういうことも含めて扇状地もそうなんですけれども地形が変化する、地形ができるというのは急速急激にできる。その変化のスピードに私たちはついていけないので自然災害と呼んでしまっているんですね。ですから周りの地形や身近な地形がどうやってできているのかを知ることが大切なんじゃないかなと思います。」


みんな学校で、昔に習ったはずの「扇状地」。実はこれ、土石流によって出来た地形だということ。つまりその土地は、繰り返し水害が起きてきた土地だということになります。

現代は治水事業も進んでいるとはいえ、これは忘れてはならない地形からのメッセージです。あしたは、関東平野をはじめとした「平野」についてのお話しをお届けします。

パーソナリティ 鈴村健一

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