2019年9月11日

アレルギーっ子ママの防災ハンドブック(3)


今週は「アレルギーっ子ママたちが考えた防災ハンドブック」を取り上げています。食物アレルギーの子どもを持つお母さんたちが、知恵と経験を出し合ってつくったハンドブックです。内容は「日ごろから備蓄するべきもの」「災害のとき役にたったもの」「アレルギー配慮商品の一覧」「子どもに持たせる連絡カード」など。2万部を無料配布したところ、大きな反響があり、現在、追加で制作するためにクラウドファンディングを募っています。
   
お話は、LFA JAPANの代表、大森真友子さんです。

◆原材料の表示がないと食べられない
食物アレルギーの子どもを持つお母さん方にアンケートを取ったが、ほとんどの方が、災害が起こってみんなが大変な状況の中で、込み合っている避難所で「原材料なんですか?」と並んでいる列が長ければ長いほどと聞きづらい、声を出しづらいということだでした。「自分が食べ物を我慢したら済むのかな」と考えた人が、被災地体験をした方の中には多かったようです。
ハンドブックに対する反響は、炊き出しなどに関わる自主防災や災害支援団体の方たちが、“気になっていたけれど手をつけることができないでいたことなので、ぜひ実行したい”という声が多く寄せられました。たとえば炊き出しで、「塩にぎり」と書いてあっても、なにが入っているかわからないと、わたしたち食物アレルギーを持つ子の家族からすると食べさせることができないんです。「塩しか使っていない」とわかれば食べられますが、最近は鮭ふりかけにも「卵黄」とか「脱脂粉乳」「バター」「小麦粉」が入っているものもある。鮭のふりかけだから食べられる、というわけでもないのが現状で。日ごろから原材料表示を見ながら生活していますが、災害時はより“なにか起こさないように”注意を払っているので、おにぎりであっても手出しができない状況なんです。それを知っていただき、炊き出しなどで原材料表示をしていただけたら、食物アレルギーを持つ人たちもおにぎりを食べる選択肢が増える。ぜひ協力してほしいなと思います。

ハンドブックの反響、他にもお医者さんが「すごくわかりやすい」と、病院に置いたり、患者さんに手渡ししてくれたりしたそう。また、防災訓練で炊き出しの食品表示をお願いしたところ、その後、地域の“夏祭り”でも表示してくれるようになった、とのこと。

ハンドブックはLFAのサイトから無料でダウンロードできますが、「ブックタイプの冊子が欲しい!」という方はクラウドファンディングのサイトへ。
LFAのハンドブックがダウンロードできるサイト
クラウドファンディングのサイト

明日も「アレルギーっ子ママたちが考えた防災ハンドブック」について、
お届けします。

パーソナリティ 鈴村健一

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