2019年11月12日

自動車をめぐる水害時の備え? 深い水たまりに入ってしまったら

今週は、車をお持ちの方、ドライバーの方へ向けた「水害への備え」をお伝えしています。

まず、運転中に豪雨に見舞われたら、電車の高架下など水が溜まりやすい道路には進入しないのが原則です。ただ、水たまりは見た目では深さが分かりにくいため
うっかり水の深いところに入ってしまうことも考えられます。そうした場合はどうすればよいのか。命を守る対処法をJAF・日本自動車連盟の谷宗一郎さんに伺いました。

◆深い水に入ってしまったら
万が一、(車に)乗っている最中に水たまり、深い水に入ってしまったら。もちろん入らないのが大前提だが、万が一入ったときは出来る限り波を立てないよう、ゆっくりゆっくり進む。思ったより浅いと思ってもタイヤの真ん中くらいが一つの目安。タイヤの真ん中くらいの高さといってもすごい勢いで波を高く立てながら入ってしまうと、高く上がった波を車のバンパー部分で切り裂きながら走ることになりエンジンが水を吸ってしまうと、エンジンが壊れてしまう可能性もある。とにかく波を立てないように。もし入ってすぐで、周りに車がいない状態であればUターンしてそれ以上深く入らないということも検討して欲しい。万が一そのまま入ってしまって車のエンジンが止まってしまったら、車の中に徐々に水が入ってきてしまうこともある。ただしそんなに深くないところであればまずドアを開けて脱走する。当然ある程度の深さ、60センチ〜90センチになってくるとかなりの水圧がドアにかかるので出ることができなくなる。実際に車が水没すると重いほうから車が沈んでいくので、前に車のエンジンがある場合は水深が深くなると車の後ろ側が浮き上がってしまう。なので車の後方に脱出して窓を開ける、もしくは窓を割って車の外に出る。とにかく車の中にそのまま居続けないのがとても大事。


JAFの実験では、同じ水深でも車の速度が速くなるほど、巻き上げる水の量は多くなりエンジンルームに大量の水が入り込むことが分かっています。ですから深い水たまりを進む場合は「ゆっくり走る」ことが大切。また、浸水が進むと車は後部が浮き上がることがある(前方にエンジンを積んでいる場合)ため、前方座席のドアは水圧が強くなり開けにくくなります。そうした場合は後部座席に退避して後ろのドアからの脱出となります。

★JAF「水害発生時の避難行動」


明日も自動車に関する水害時の備え、お伝えします。

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN