2019年11月13日

自動車をめぐる水害時の備え?水没した車から脱出するには

今週は、車をお持ちの方、ドライバーの方へ向けた「水害への備え」、お伝えしています。

運転中に豪雨に見舞われ、浸水した道路に車が浸かってしまうと、最悪、エンジンが停まってしまうこともあります。ですから水が溜まりやすい道路には進入しないのが原則です。

ただ、万が一そういう状況に陥ってしまったとしたら。水圧でドアは開かず、電気系統の故障で窓も開かなくなった場合。脱出するにはどうしたらよいのでしょうか。JAF・日本自動車連盟の谷宗一郎さんに伺いました。

◆エマージェンシーハンマーを備える
水没した車から外に出るのに最も確実な方法としては、窓を割って車外に脱出すること。窓を割るといっても車の窓ガラスはとても頑丈にできているので大人の力でもとても割ることはできない。JAFでも水没した車から脱出するときに様々なものを使って実験をしてみたが、コンビニのビニール袋に入れた小銭で窓ガラスを目一杯に叩くことでは割れない。先が細いビニール傘の先端を使っても何度叩いても窓ガラスにはヒビ1つ入らない。やはりここは専門のエマージェンシーハンマーが必要。実験のモニターは女性だったが、女性が1回窓ガラスを叩くだけできれいにバリンと割れて無事に車の外に脱出することができた。シートベルトカッターと窓ガラスを割るハンマーがついた専用の器具を使っていただければ、どなたでも簡単に窓ガラスを割ることができるので、必ず車の中に備えておいていただきたい。


台風19号、21号などの豪雨災害では、水没したクルマから脱出できずに亡くなった方が相次ぎました。お話に出てきたエマージェンシーハンマー(シートベルトカッター付き)は、クルマ用品店はもちろん、ネットのショッピングサイトでも購入可能で1000円以内でもいろんな種類が出ています。ただ、ただ、JAFの実験結果のサイトでは「ハンマーで窓を割ると、一気に水が流れ込んでくるので注意が必要。」とのことなのでこれも頭に入れておきたいところです。また、エンジンが止まるリスクを感じたらさきにパワーウィンドウを開けておくのも一つの方法です。

また、車が浸水すると水圧でドアが開けられなくなりますが、JAFの実験結果を見ますと、「徐々に増水した場合、クルマの中と外の水の高さがおなじになると、水圧の影響が少なくなりドアを開けて脱出することができた。」ということも書いてあります。ただし、水位が高くなるほどドアが開けにくくなることは変わらないということです。

★JAF「水害発生時の避難行動」


明日も自動車に関する水害時の備え、お伝えします。

パーソナリティ 鈴村健一

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