2020年1月14日

福島県の新成人 佐藤勇樹 ?

今朝は引き続き、今年の新成人のひとりで、福島県富岡町出身、現在、福島大学2年生の佐藤勇樹さんのインタビューをお届けします。



東日本大震災が起きたのが小学5年の時。原発事故の影響で一家は茨城県に避難しましたが、“少しでも故郷の近くに戻りたい”と佐藤さんは福島県広野町の「ふたば未来学園」に進学。寮生活を送ります。

高校時代は、避難指示解除から間もない富岡町へ原付バイクで通い、お年寄りの世話をするなど交流を重ねました。高2の時には広野町で農産物直売会の「ファーマーズマーケット」も開催。

大学生なった今は、郡山市に住みながら福島市のキャンパスへ通い、“いつかは故郷へ戻る”という思いを胸に、富岡町へ足を運び続けています。そしていま大学で学んでいるのも“富岡町の復興”につながるかもしれない、コレでした。


◆「行政政策を学んでいます」

「行政政策学類には居るんですけど、その高校の時にファーマーズマーケットをやったりして思ったのが、役場を巻き込んでそういったことをやることに対しての難しさ。まあ高校生だからっていう意味でもいろいろ協力をしてくださったりもあったんですけど、これが普通に大人と大人で、町で何がやりたいってなったらけっこう大変だなってちょっと感じていて、行政を住民側から巻き込むって言う風になったときに、行政はどういう役割とかを持てるようにすると、そこに入りやすくなるのかっていうところを知りたいなと思ったので、大学ではそこらへんを勉強したりこれからもしようというふうに思っています。」



将来は行政の立場で復興に携わる・・・ということなのかもしれませんが、町民の帰還率が今なお1割に満たないのが富岡町の現状。佐藤さんが富岡に思いを寄せるほどに、ご両親の思いも複雑なのではないでしょうか?


◆「いったん現実を見たほうが・・・」

「富岡に戻ること自体はいいよっていう風に・・・いいよっていうか、ま、頑張れって言ってもらってて、ま、ただ仕事、ちゃんと食べていける仕事をしろと、富岡でNPOやるって言ってるけど、一旦、現実を見ようよみたいなことはよく言われているので、やっぱ考えなきゃなって思いますね。(NPOをやりたい?)やりたいってずっと高校の時から言ってたんですけど、なんかその、行政が出来ないけど住民が必要としているサービスだったり仕組みとかを作るNPOとしてやりたいなと思っていて、で、今じゃあ何が足りてないのかなっていうところは調べててたりするんですけど、まあただちゃんとまとまってない・・・(笑)」



まだ途は模索中、ということですが、いずれにしても行政ではなく民間の立場で富岡町復興の力になりたい。たとえば一度行政側の立場で携わったとしても、その後にNPOをという道もある、と、このあと佐藤さんは語っていました。

浜通りの皆さんはこんなハタチがいることに感動されるのではないでしょうか。

『LOVE&HOPE』、明日も福島の新成人、佐藤勇樹さんのインタビュー、お届けします。

パーソナリティ 鈴村健一

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