2020年2月26日

震災9年、ISHONOMAKI2.0のまちづくり?


今朝も、宮城県石巻市で進む、まちづくりの「いま」お伝えします。

石巻の町づくり団体、ISHINOMAKI2.0。この団体はもともと、東日本大震災の直後、津波ですべてを失った町で、地元の若い世代や、町に集まったボランティアたちが立ち上げた団体です。

「町を元に戻すのではなく、新しく生まれ変わらせよう。」

そんな想いをもって様々なプロジェクトを生み出し、走り続けてきました。

震災からもうすぐまる9年。これからの石巻はどうなっていくのでしょうか。代表・松村豪太さんに伺いました。

◆世界で一番面白い街を
僕らは団体としては「世界で一番面白い街をつくろう」というキャッチコピーを掲げています。スタートの段階から石巻だけが復興すれば良いとか、石巻を元の状態に戻したいという事は決して思っていなかったんですね。石巻は典型的な地方都市で、商店街はシャッター通りになっちゃって、若い人は出たまま戻らない、高齢化が進んで、いわゆる面白い場所が少ない、ほとんどないような状態でした。でも僕らは地方の楽しい暮らし方とか、地方で稼ぐモデルをこの震源地に一番近い自治体からスタートしたいと思っています。実際いろんな小さな面白いビジネスを起こしている人たちが現れたりしています。もともと町の方でお寿司屋さんの二代目が家具メーカーを立ち上げたり、東京の某大手出版社でイケイケ編集者だった地元出身の方がUターンで戻ってきて、出版社をこの石巻で立ち上げつつあります。我々が意識的に大事にして発信しているんですが石巻は「とりあえずやってみようイズム」の街というかですね、しっかりと事業計画を立てて、収支を計算してといったことももちろん大事なんですが、震災後にとりあえずやってみることの大事さを、いろんな人が気がついて、そこで効果を発揮していると思うんです。僕らは今東京で「とりあえずやってみよう大学」という市民大学のプログラムも3年目になるんですが、とりあえずやってみることの大事さ、それでいろいろ生み出せる価値ことについて石巻は最前線にあると思いますね。ただ何よりも僕らがそういう、“とりあえずやってみる人たち”が大好きだというのが一番ありますね。普段から一緒に、このIRORIで飲んだりとか、そういうことが一番大事なんだと思います。




ISHINOMAKI2.0はこれまでにIRORI(いろり)という、誰もが自由に交流できてビジネスのチャンスを見つけることもできるコワーキングスペース作り、移住したい人をサポートするガイド事業、町の古い家を改修するリノベーション事業、観光コンテンツ、町を挙げてのイベント企画、小林武史氏とコラボしたリボーンアートフェスという芸術祭、町の若い世代からIT技術者を育てる教育プログラムなどなど、様々なプロジェクトを展開。地方でチャレンジしたい、新しいことをしたい人を受け入れる土壌づくり、地方でなにかを実現したい人を支援し続けています。

明日も石巻の町づくりです。

パーソナリティ 鈴村健一

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