2020年2月27日

震災9年、ISHONOMAKI2.0のまちづくり?

今朝も、宮城県石巻市で進む、まちづくりの「いま」お伝えします。

東日本大震災をきっかけに、町の若い世代、ボランティアの人たちが立ち上げた町づくり団体、ISHINOMAKI2.0。移住者サポート事業、アート企画、観光コンテンツなど、この9年の間に様々なプロジェクトを立ち上げ、現在も走り続けています。

そしていま。9年前まだ子どもで、石巻2.0の活動を見つめてきた世代が次を担う時期が来ているようです。石巻2.0代表 松村豪太さんのお話です。

◆地方はもっと軽やかに
ポスト3.11というか、日本が変わりつつあって、人口が減ってきているというのもありますけれども、単にお金をいかに膨らませるか、稼ぐかということではなく、別な幸せの作り方、あるいは社会を良くする仕方が出てきていると思うんですね。例えば仕組みとして、資金調達のあり方としてクラウドファウンディングみたいなものがあったり、暮らし方としてシェアハウスがあったり、働き方としてコワーキングスペースがあったりします。別にこれは被災地発ではありませんが、そういう価値観は3·11を契機に膨らんでいると思うんですね。我々石巻2.0は震源地に一番近い街として、そこをちょっとリサーチ・研究したいなと思っていまして、ボランティアとして移住して素敵な生業を広げている人たち、そういった方たちのコツやストーリーを広げていきたいなと思っています。もっと個人的な思いですけれども軽やかになって良いんじゃないかと思うんですね。もちろんいま東京の人が地方に行こうということが地方創成として推進されていますが、地方側もあんまり縛りつけるのではなくて、いっぱいいろんなところを「見ておいで」と、自信を持って送り出せる気風があると、逆に地方は元気になるんじゃないかなと思います。石巻では震災後にたくさんのクリエイター、面白い素敵な東京の人や大阪の人と出会って、高校生が東京の大学に今までは行こうと思っていなかった子が、行っているような事例もあります。今は時期的にそういう子たちが卒業しだしているんですね。逆に東京で学んだことを石巻で生かしたい、石巻でビジネスを起こしてみたいという子が出始めています。なので、もっと自信を持って地方の側も、色々と「東京に行っておいで」「アメリカ行っておいで、フランスに行っておいで」と言える軽やかな状態を作りたいなと思いますね。


実はこの春、ISHINOMAKI2.0のメンバーと交流してきた地元の高校生2人が高校を卒業。一人は、地元石巻で、IT技術者を育成する石巻2.0の関連団体に就職。もう一人は、大変ずば抜けた才能を持っているそうで、東京のトップクラスの大学を目指すことになりそう。町づくりの楽しさを知る2人の若者はこれからどうなっていくのか、どんなことを石巻にもたらすのか。松村さんもこの2人の成長が楽しみでしょうがないと語っています。

パーソナリティ 鈴村健一

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