interview!!

SCHOOL OF LOCK!


(チャイム…ガラガラ…)

洋平先生「ようこそ!進路室へ!本日の授業は『THE・進路室』って感じですね。5月9日(火)の授業で逆電しました[栃木県17歳女性RNゆきどけさん] との約束を果たしたいなと思います!
ちょっと説明しますと…このRNゆきどけは、[Alexandros]のライブを観て、”音響スタッフになりたい!”と思った。モニターマンになりたいのか、PAになりたいのか、それはまだ分からないけど、とりあえず裏方の専門学校に行きたいと思っている方なんです。ただご両親は”普通の大学に行け!”と言ってて…。
その話を受けて僕も答えたんですけど、やっぱり生の声を聞いてこようかと思って、我々のライブをいつも支えてくれている音響チームの長!リーダーの方にRNゆきどけさんの悩みにお答えするべく話を聞いてきました!これは良い企画ですよ!進路室が進路室であるべき姿ですね(笑)【 アレキサンドLOCKS!掲示板 】を見ていると、同じような悩みを持った方が結構いるらしくてですね、将来どうするべきかの判断の参考にして欲しいなと思います!」


M ? (Question Mark) / [Alexandros]


洋平先生「今日は進路室…まぁいつも進路室なんですけど(笑)。『THE・進路室』という事で、“あなたの目標は何ですか?” “何のための仕事ですか?”という事で、[Alexandros]の昔の曲「?(Question mark)」を掛けてますが…今日の授業は皆さんが”将来、こういう仕事に就きたいな!”と思っている職業に現役で就いている方の生の声を聞いてきまして、それを皆さんにパスしようかなと思います!ホントこれ貴重だよね…」

SCHOOL OF LOCK!


(カッカッカッ…カッカッ…)


洋平先生「…interview!

SCHOOL OF LOCK!


洋平先生「RNゆきどけ以外にも同じように”裏方になりたい”って子の書き込みが多いんですけど、みんな文章が長い感じで書いているんだよね。そのくらい他に相談できない事なんでしょうね。確かに広告の会社に入りたいとか、商社に入りたいとかは
何となく就活本に書いてある気がするし…俺も読んだ事あるんだけど。OB訪問とかして…そういう事が出来るんだけど、なかなか音響チームにOB訪問するって聞いた事が無いからね。
というわけで、お待たせしました。今日は我々の音響チームの長PAコバヤシさん(44歳)にインタビューを取っておりますのでお答えしたいと思います!」

洋平先生「まず!このコバヤシさんは、我々の音響チームの中で、リーターであるPA。ライブで我々のアンプから出す音を、みなさんの耳に届けるスピーカーから出す音を作っているんですね。全てはこの方に掛かっているんですね!だから「いやぁライブの音良かったな〜!」っていうのは、音のはじめを出すのはウチらなんですけど、最後はこのサウンド・エンジニアの方がやっているんですね」

Q.『今の職業に就こうと思った理由を教えてください。』

洋平先生‘22歳’…22年前って事ですね(笑)結構、遅めですよね。きっかけは何だったか聞いてみると、‘専門学校に勤務中、講師に誘われて’という事で。‘その講師が実は現弊社の先輩’という事で。という事は専門学校で働いていたって事なのかな?…あっ!なるほど専門学校に通っていたんだ!その在学中に先生に‘PAやってみないか?’と言われたと…」

Q.『働いていて、何がやりがいですか?』

洋平先生‘お客さんの笑顔、大きな歓声、無事やり遂げた後の充実感’これは我々アーティストもそうですね。
‘大変だった事は、仕込みを寝ずにする。リハーサルから本番への流れはいつも大変です’と。あとは‘若い頃の使いまわされ感がとにかくしんどかったです’と(笑)
そうですよね!さっき‘先輩に誘われて’ってありましたけど、いきなり‘じゃ、音響任せるよ’って事じゃなくて、師匠がいて、最初はそこで足として使われる感じで入ると思うんですけど…まぁー使い回されたんでしょうね(笑)だから体力は絶対必須なんでしょうね」

Q.『これからその職業に就こうとする人、基本的には10代の方なんですけど、まずは何をしたら良いと思いますか?』

洋平先生「これはかなり具体的な回答をしてくれました。
‘アルバイトで現場に行って師匠を探す。もしくは入りたい会社を探す。またはライブハウスで働く。’という回答を頂きました。
理由としては、‘専門学校に行くのもアリなんですが、即日現場で使える知識は身に付かない’とおっしゃってます。ただ‘必要な知識は真面目に勉強していれば吸収できると思いますけどね。’とおっしゃってますね…うんうん…。
音響だったり、会社ではあるんですが…言い方が悪いんですけど、ちゃんと面倒を見てくれるかって言ったら…。例えば俺がサラリーマンだった時、先輩と1対1で‘営業に行きますか?’ってなったら、手取り足取りで名刺交換のやり方ぐらいから教えてくれる訳ですよ。言ってしまえば、すごく優しいわけですよ。そういうのが音響業界には無いわけよ。その場で”やっとけよ!”って言われて、出来なかったら”何でやんねえんだよ!何でそんなの出来ねえんだよ!”っておそらく言われると思います。言われてもおかしく無い業界だと思います。だから知識はあった方が良いんだろうけど、体当たりで怒られたり、恥ずかしい思いをしながら…でもその場でパッと身に付くわけですからね。
コバヤシさんのアドバイスは”もう早く現場に行っちゃいな”って事ですね。これは俺も思いますね。すぐにでも師匠を探す。
でも、いきなり”すいません、弟子にしてください!”って行って、このご時世で”はぁ?”って言われるかもしれないので(笑)
近くのライブハウスに行って”すいません、バイトからでも良いんでやらせてくれませんか?”って事は言えるかもしれないですね。多分ライブハウスだったら、バイト募集って張り紙が貼ってある所があると思うので。そこでなんとなくの空気を学ぶっていうのもアリかもしれないですね。」


Q.『これからのその職業に就こうとする人に最も求められる物は何だと思いますか?またはその理由は何ですか?』

洋平先生‘探究心、そして向上心。理由は音楽を愛する心と職業への向き不向きは別だからです’と。
なるほどね!残念ながらね、才能というものはどんな業界にもあるものですから。アーティストはもちろんですけど、音響チームだって誰でも出来るわけじゃなくて、やっぱりセンスがすごく問われるわけで…。いかにそのアーティストが好きで”そのアーティストの音楽を私が作るんだ!”って言ってもセンスが無かったり、技術が無かったら雇ってもらえないし、仕事にならないわけですから。やっぱり常に自分の技術が上がるように向上心は大事だと思いますね。
これはもう、どんな職業に就こうが当たり前の事だと思いますね。でも探究心っていうのは、コバヤシさん達は常に持っていらっしゃるとアーティスト側から見ても思います。実は、我々アーティストと音響がライブ終わった後に反省会をするLINEグループがあるんですよ。そこで”今日のライブどうでしたか?”って聞くと向こうもアドバイスをくれるし、ウチらも”映像を観たんですけど
“こういう音が欲しいです!”みたいなのを言って、向こうも”あっ、そうなんだね!”ってフィードバックし合いながら、”じゃあ、次のライブはもっともっと良い物にしよう!”ってやっていくので…。そういうのを考えると44歳のコバヤシさん、ベテランの方なんですよ?でもその方でも甘んずる事無く、”アーティストを上へ上げていく、俺の力で!”って思って頂けるのは、やっぱり向上心と探究心が備わっているからなのかなって思います」

Q.『10代でその業界を目指している若者へメッセージがあればお願いいたします』

洋平先生‘特に資格を得られる職業ではありません。給料も平均的会社員としては平均以下でしょう。若い頃を思い返せば辛かった事ばかりです。それでもやってこられたのは、人と接する事の大事さと楽しさを知れたからです。職業に限らずどんな良い出会いが得られるかが、人生にとって大事かと思います。まずは飛び込んでみるしかないでしょうが、失敗を恐れず探究心と向上心を持って何にでもチャレンジしてみましょう!’
うん…僕もここは同じですね。特にこの業界はおそらく、みんなが想像している以上に大変だと思うんですが、ただ続けていくとね、絶対に自分にしか出来ない仕事になると思うんですよね。例えばアーティストさんでも”俺はこの音響の人でしか演奏したくない!”とかね。そういう風に自分ならではの力が付くと思う。
だから”資格を得られる職業ではない”ってコバヤシさんはおっしゃっていますけど、それ以上に大切な物を得られる職種なのかなって僕は思ってますね。俺も今のチームはやっぱり変えたくないし…。たまにライブの時にあるんですよ、スタッフさんも毎回同じじゃないから、”今日はちょっと違うんだよね”ってなると正直ちょっと不安だったりする事もあります。みなさんプロの方だから全然上手いんですけど、やっぱりそのコバヤシさんしか出せない音があったりするし、ウチらのクセだったりとか特徴を把握しているから、安心して演奏出来るんだよね。そう言ったアーティストからの信頼も得られるから、やっぱりやりがいを感じて貰えているのかなって…ちょっと生意気ながら思っておりますね。やっぱり仕事は何でもそうですけど、大変な事は大変なので、その覚悟の上で挑んでほしいなと思います。
僕もコバヤシさんと同じで、まずは飛び込んでぶつかって欲しいなと思います。コバヤシさん、インタビューお受け頂きありがとうございました!」


M This Is Teenage / [Alexandros]


洋平先生「今日はライブスタッフという、その道のスペシャリストなので、みんなそれなりの覚悟を持って、仕事に臨んでいるんですよ!という事を紹介してきましたけど、ミュージシャンも然りですよ。いわゆる潰しが利きにくい仕事!変な話、俺が声が出なくなったとか、曲が作れなくなったら、明日から何をすればいいんだみたいな…そんな職業なんですよ。言ってしまえば水商売ですから。危ない橋を渡っているなって事は自分でも思っているし、でも俺は今ミュージシャンって事を病院の診察券とか問診票に書いてますから、”歌手”って(笑)。そう誇りを持ってやっています!」

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