11/22 「続・宇宙学 with 平岡教授」

BUMP OF CHICKEN

チャマ:宇宙の話、面白いね。「コンタクト」って映画覚えてる??
ヒ ロ:覚えてるよ。すごい好きだった!

(ガラガラガラ…)

藤 原:静かにして! …みんな、「コンタクト」って映画覚えてる??
ヒ ロ:先生、それ今ちょうど話してたこと!
藤 原:2次元から3次元になっていく…あの瞬間??
チャマ:そうそう!2次元じゃなかったんだ!っていうね。

BUMP OF CHICKEN

BUMP先生がお話している映画「コンタクト」は…
1997年に公開された地球外の知的生命体との接触 (コンタクト) を描く、SFファンタジー映画!!
気になった生徒は、レンタルSHOPでチェックしてみてね♪

さぁ!! 今夜もBUMP LOCKS!は藤原先生の黒板からスタートです!!

BUMP OF CHICKEN

そう!! 今週も、先週に引き続き、生徒のみんなから届いた「宇宙について科学して欲しい事」を、東海大学工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻の教授、平岡克己千先生をお迎えして一緒に授業していきます。

BUMP OF CHICKEN

藤 原:僕らもね、質問とかできたらいいな、って思うんだけど…でもね、何が分からないのかが、分からない! 今日もリスナーのみんなのメッセージが頼りです。

考えれば考えるほど、その考えまでをも吸い込んでしまうほど、遠く果てしない宇宙。
今夜もBUMP先生と一緒にその果てしなく続く宇宙を旅しに出かけよう!!


神奈川県 17歳 女 コランコラン
BUMP先生の「モーターサイクル」の歌詞に出てくる「イカロス」と同じ名前の衛星があると聞いたんですが、ホントウですか?


平 岡:そうですね。同じ名前の衛星があります。
ただ、イカロスはアルファベットでとってますからそのイカロスとは意味がちょっと違います。
長いアルファベットの頭文字だけをとってイカロスといいます。
(正式名称は…IKAROS (Interplanetary Kite-craft Accelerated by Radiation Of the Sun)
これは宇宙の中にヨットのように、帆を置いた人工衛星です。

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チャマ:え!
平 岡:ヨットと違うのは、ヨットは風が入ると揚力といって、風と垂直方向の力で動くんだけれども、このイカロスは太陽の放射圧…太陽から出た光の放射圧で動くんです。
藤 原:それで動くんですか?
平 岡:そう。これは非常に小さな力で、イカロスは大体14m×14mぐらいの帆を張っているんですが、そのイカロスを9個並べて、全部に1円玉1個ぐらいの重さがかかっているんです。それでも、宇宙には何の抵抗もないから、長い時間をかけてどんどん力が溜まっていって、スピードがあがってくると。
藤 原:イカロスは何をしているんですか?

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平 岡:ちゃんと太陽の風圧で物が進むのかという実験をしています。
ヒ ロ:なるほど!その存在自体が "実験" なんですね。
平 岡:そうなんです。原理は古くからあったんですが、実際にモノを作って、確かめた人がいなかった。これは素晴らしい事ですね。そして、実際に動くことができた…と。
ヒ ロ:おーー!
藤 原:イカロスはどこかに向っていたりはするんですか?
平 岡:太陽が届くぐらいのところでないと風圧が小さくなってしまうので、どこかに向うというより、風圧が届くところで動いている、という感じです。
藤 原:手の届かないところまで行ってしまう事はないんですか?

BUMP OF CHICKEN

平 岡:手の届かないところまで行くと、動かなくなってしまうので…光子ロケットといって、後ろに光の玉を作っておいて、その光の玉から光子をもらって飛んでいく…というものも考えられていますよ。


千葉県 18歳 女 チャンス到来
「人工衛星ってどうやってそこの位置をキープしているんですか?」


平 岡:人工衛星の軌道…ですよね。
ボールを投げると、ボールはまっすぐ地面に落っこちますよね。これはボールが落っこちる形っていうのが決まっているんです。その形に合うように地球がもっと丸くなっていたらいつまでたってもボールが地球に落っこちなくなります。
チャマ:わ、わかりやすい!

BUMP OF CHICKEN

平 岡:水平だったらボールは必ず落っこちるんだけど、落っこちる軌道にそって地球が丸かったらいつまでたっても落っこちないでぐるぐる回れる。その為にはあるスピードがいるんですけど、最初にスピードをつけてあげると色んな軌道ができるようになるんです。なので、打ち出すときに、地球に沿ったスピードをつけてあげています。
藤 原:その打ち出して地球から離れていく力と、地球が引力で引っ張る力とつりあうと…という事ですか?
平 岡:そう。最終的には遠心力と重力とがつりあって回っているんですよ。

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ここからはBUMP先生からの質問!!

 秀 :僕ずーーっと気になってた事があってですね…
僕が子供の頃、「このままでは地球の人口が爆発してしまう。我々は宇宙に飛び出していかなければいけない!」という話を科学雑誌か何かで見たんですよ。その時、「火星だったら住めるらしい」というような話を聞いて、うる覚えなんですが確かあと何かをすれば住める!というお話しだったと思うんですが…あと何をしたら火星に住めるようになったんですか?

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平 岡:火星に住めるか…はなかなか難しいんですが (笑) …火星の前に、月!こっちのほうがまず最初、ですね。月に住んで、経験をつんだら火星に住めるかもしれない。
ヒ ロ:秀ちゃん、いきなり贅沢だよ!
チャマ:そういうとこあるよ (笑)
藤 原:みんなとまずは一緒に月にいこう!
 秀 :みんなが行くんだったら俺も月でいいよ (笑)

BUMP OF CHICKEN

平 岡:月面基地っていう構想はずーっと昔からあるんですが…
まずひとつは、月を調べたいから月にいく、という理由。やっぱりロボットとか、無人では探査がしずらいんですね。でも、人が実際に行くと細かいところまでちゃんと調べる事ができます。この調査のために月面に基地を作って、そこで生活をしながら調査をしよう!というのがひとつ。
もうひとつは、月面というのは引力も小さいので、月面から他の惑星に行きやすいんです。様々な惑星、それこそ火星に行くとか、そういった事が非常にしやすくなってくるんです。なので月面を宇宙港にしよう、という考え方があります。

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藤 原:月面基地は、けっこう実現可能な感じになってきているんですか?
平 岡:アメリカは、2024年には滞在できるようにしたい、と。
藤 原:ま、まじかー!
チャマ:宇宙ハブ空港って事ですよね?
藤 原:俺たちまだ生きてるよ!
平 岡日本でも2030年ごろには月面基地を作りたい。という構想になってます。
チャマ:作ろうぜ!
4 人:(笑)
チャマ:秘密基地みたいになっちゃった。
平 岡:そうしたら、月に何らかの形で住めるかもしれないですね。
藤 原:住む…とまでいかなくても、行ってみたいよね。
ヒ ロ:行きたいよ~。
平 岡:この月面基地が上手くいったら次は火星やいろんな惑星に行けるかもしれませんよ。

チャマ:先生!僕は、宇宙旅行に行きたいんですよ。

BUMP OF CHICKEN

藤 原:おぉー。大きく出たね。
チャマ:大体先生の予想でいいんですが、僕らの世代じゃなくても孫の世代?その孫の世代でもいいんですけど、いつぐらいになったら先生の予想ではみんなが普通に宇宙旅行に行けるようになると思いますか?
平 岡:今、宇宙旅行で一番有名なのはアメリカのスペースシップ2。4分間だけ、宇宙の境である100kmを越えて宇宙旅行できる。これが約2400万円。
ヒ ロ:ん~、まだ高いね~。

BUMP OF CHICKEN

藤 原:その4分間は、乗ってる人たちも無重力を体験できるんですか?
平 岡:弾道しますから無重力には近くなります。ただ…たったの4分間なんです。
チャマ:ちょっと地球と近いしね。
 秀 :地球見れないからね。
チャマ:そう!俺は言いたいんだよ。「宇宙は "透き通るぐらい暗かった"」って!
平 岡:それは相当高いところまでいかなきゃいけませんね。
ヒ ロ:やっぱりそうかー。
平 岡:それはスペースシャトルの300kmとか、400kmっていう軌道まで上っていかないと見れないかもしれませんね~。
だから何年になったらいくらになるのか…っていうのはちょっと難しい。でも、スペースシップ2は来年度も宇宙飛行しようといっていますし、そういった中で人の体を研究し、みんなを連れていけるようになると思います。

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2週にわたり、宇宙の事を本当にわかりやすく、優しくお話ししてくれた平岡教授。
その優しい声と、ドキドキが止まらない宇宙の話をまだまだ聴いていたいのですが…そろそろ授業は終了の時間に。
最後は平岡教授に黒板を書いていただきます。

BUMP OF CHICKEN

僕が、この仕事を選んだ、航空宇宙分野に入ったきっかけは高校1年生の時でした。
高校1年生の時、アポロが月面着陸しました。
これを、テレビで見たんです。
大きなロケットが上がっていく。
これを見て、「よし、この勉強をしよう!」と思って始めて今までかかりました。
皆さんもぜひ、宇宙に向って勉強してほしいな、と思います。

BUMP OF CHICKEN

藤 原:なんだろう。得体のしれない感動が… (涙目)
チャマ:過去なのに未来の話みたいだね (涙目)
4 人:先生、ありがとうございました!
平 岡:ありがとうございました。


チャマも「これまでのBUMP LOCKS!の中で一番充実した時間を生徒のみんなと共有できたと思う!」とお話ししていたけど、平岡教授が舵をとる小さな宇宙船にのって、BUMP先生と一緒に宇宙を旅した前回と今回の授業。
次に宇宙へ旅立つのは今日、この宇宙船に一緒に乗っていた "君" かもしれないね。

平岡教授!沢山のステキな宇宙のお話しありがとうございました!


BUMP LOCKS!ではまだまだみんなからBUMPに「科学」してほしいこと、待ってます!
そして、平岡教授からのお土産! BUMPの4人も超喜んだ東海大学エンブレムステッカーのプレゼントは [ コチラ ] から!


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