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SCHOOL OF LOCK! TIMES

折々のことば


2015年度「私の折々のことばコンテスト」(朝日新聞社主催)最優秀賞

百歳は百歳。わたしはわたし。
96歳のおばあちゃん

 「おばあちゃん、この人百歳だって。」
 96歳のおばあちゃんに何気なく言ってしまった言葉。テレビでは百歳のおばあちゃんが元気に肉をもりもり食べて、シャキシャキ歩いている。それを見て咄嗟に出てしまった言葉。
 あっマズイ。おばあちゃん、傷つけちゃったなあ。
 そんな時、おばあちゃんはこの言葉を返してきた。それもかなり強い口調で。私は胸をぐっとつかれた。
 おばあちゃんは、自分が寝たきりで、もう動けないことをちゃんと受け入れて生きている。そして、「わたしゃ口の達者さは百歳に負けておらんよ。」とニカッと笑って見せてくれた。


◆ 受賞にあたって ◆
 物知りで、おもしろくて、いろんな話をしてくれる、大好きなおばあちゃん。おばあちゃんが言いたかったのは「自分は自分」ということだと思います。「自分は自分」、そう分かっているつもりでも不安になることもあって、言われて「やっぱりそうだ」と思いました。おばあちゃんは忘れてしまうかもしれないけれど、私には一生忘れられないことばです。

埼玉県 さいたま市立大宮八幡中学校
1年(受賞時) 瀬戸 くるみ

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