第41回みやぎ総文2017レポート
SCHOOL OF LOCK!新聞部 第41回みやぎ総文2017レポート

あなたにとって部活とはなんだろうか?
「自分を表現できるもの」「自分の才能を発揮できるもの」と答える人もいれば、「ただの暇つぶし」と答える人もいるだろう。正直に言うと、私は後者の方だし、SCHOOL OF LOCK!生徒の多くも「暇つぶし」のために部活をやっていると思っていた。

7月31日。
私は宮城県で行われた第41回みやぎ総文2017の総合開会式に出席した。そこで私は全国の高校生が自分の才能を発揮し、輝く姿を目撃することになるー

みやぎ総文の舞台である宮城県は、牛タンやずんだ餅など、美味しい食べ物はもちろん、美しい景色、綺麗な水などが魅力的な県だ。2011年の東日大震災から6年。復興は進んでいる。今年のみやぎ総文のテーマは「集え伊達の地に創造の短冊に思いをのせて」。
※1 8月6日から開催された仙台七夕まつり にちなんだもの。
私達SCHOOL OF LOCK!一行はまず宮城県美術館へと向かった。ここには全国から集まった絵画や工芸・彫刻・デザイン作品、映像作品が展示されている。どれも私と同年代の人が作りげたとは思えないくらい素晴らしいものばかりで、私は時間を忘れるほど、作品鑑賞にのめり込んでいた。並んでいる作品を近くで見ると油絵の立体感、絵の具の飛沫、木や粘土の質感が感じられ、これらの作品を作りあげた自分と同世代の高校生の姿が浮かんだ。

その次に朝日新聞社仙台総局のビルにお邪魔して昼食。本場の牛タン弁当…!ほかほかのジューシーでとろけそうな美味しさの牛タンによって、緊張で朝食もままならなかった私のお腹、そしてそれ以上に私の心が満たされた。

その後、特別に新聞の記事を書いている所を見せてもらった。情報がすぐ入るようにテレビがたくさん置いてあったり、またこの時期は甲子園の予選が行われていたので、壁にはどことどこの学校が戦ったか、どちらが何点取ったかなどの情報が貼られていた。私はこれを見たとき2014年に行われたSCHOOL OF LOCK!の甲子園リスナー記者が書いた記事を思い出した。果たして今年の甲子園は晴れるだろうか…?
※2 本レポートは、8月上旬に執筆されたものです。

そしてついに開会式。
席に座った私の真後ろには報道に使われるであろう大きな機材やカメラがずらりと並んでいた。その瞬間、私は自分がSCHOOL OF LOCK!の代表であることを改めて実感し、いつも猫背の背中が思わずピンと伸びていた。

開会式が始まった。この日は全国から多くの高校生のほかに、アメリカ、中国、韓国からの高校生も来ていた。そこでそれぞれの国の伝統のドラムラインは舞踊、琴の演奏を見られ、未知の文化に触れることができた。

生徒達による構成劇では、有名な戦国武将伊達正宗の話や牛タンが全国に広まるまでの物語を知ることができた。あまりに劇が面白く、私はいつの間にかメモをとる手を止め見入ってしまっていた。ステージ上で話している人、会場を震わす音楽を奏でている人、劇で演技をした人…スポットライトを浴びていた生徒一人一人すべてがたしかに輝いている。

開会式の中で、この日皇室からいらしていた秋篠宮さまのおことばや文化庁長のお話などから「つながる」という言葉がたくさん出てきた。46もの都道府県と宮城が「つながる」世界と宮城が「つながる」今回この企画の応募した私と宮城が「つながる」なのではないかと考えた。

自分の才能、日頃の努力、言葉に出来ない気持ち。それを自分の得意なことや好きなことで表現し人々に伝える。それは美術作品や劇、言葉、声。動き、音楽、歌、駒の一手…とにかくなんでもいいのだ。部活というものはそれぞれを表現することができる素晴らしいものだと思う。これは体育系の部活にも言えることだ。上手い下手などは関係ない。自分の中で沸き起こる心のときめきを表現し、「つながる」ことが大切なのだ。

そして私はこの日、やっとそのことに気が付いた。この一日で私が得ることが出来た貴重な体験はSCHOOL OF LOCK!が無ければできなかったものだ。私に残された高校生としての時間はあと少し、この残された時間の中で自分の心のときめきを表現することが出来れば、と思う。
SCHOOL OF LOCK!TIMES 特別記者
もちこ 神奈川県 16歳

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