そして、ついにゆずのライブが始まった。さっきまで、一緒のステージに立っていたことなど忘れ、一直線にゆずを見つめるアコギ隊のみんな。何千人もの輝いた視線が、ステージ上の二人に降り注ぐ。『嗚呼、青春の日々』。「オーイ!オーイ!」と3000のコブシが空に突き上げられる。あ、3000と30。アコギなやつらも、ステージにいたときと同じ表情で、今はステージを見つめてる。

ゆず先生にとっては、9年ぶりの野音。『陽はまた昇る』で、二人のギター弦が切れまくる。「路上の頃は弦切りまくってたね」「このギターを交換する間を持たせるために、俺らのトークは鍛えられたわけで」
デビュー当時を振り返りつつ、ギター交換をするゆず先生。でも、弦だけじゃないと思う。きっと、アコギなヤツラの笑顔を見て思い出したことだって、いっぱいあったんだろうな…あーキター!『夏色』再び!
会場の全員がゆず先生と一緒に歌いだす。アコギなやつらも歌ってる。そして、二人の号令と共に、一つになって空に飛んでいく笛の音。野音が一つに。

異常なほど盛り上がるライブの中、ボクはふと驚くべきものを見た。ゆずの二人を見つめる会場の全員が、さっきまでアコギ隊がしていた顔と、全く同じ表情をしていたのだ。全く同じ最高の笑顔を。

写真 写真
写真 写真
写真 写真
写真 写真