【制作メモ from やんも先生】

さつきが脚本を送ってきてくれたときのコメントを紹介します。

"はじめて書いた脚本です。
命と気持ちについて書きました。
そこが何処かも、いつかも、何も書いていません。
ただ、命は捨てるものなのか。
自分は想われているのか。
そういう日常的な疑問を書いてみました。"

さつきは14歳か。送ってくれてありがとう。がんばったね
14歳で脚本とか大変だろうし、技術的に未熟っていうかゼロの部分は、あって当然なわけで、ナレーションの多用もあったりしたんで、それは監督からバッサリいけと指示を受けて(笑) バッサリいきました。


僕たちの生活には天からの声も聞こえないし自分の声は出さないと聞こえない。
そんなこと分かってるわ、演出だろ演出、と思ってる生徒もたくさんいるだろうけど、ナレーションは、逃げの表現です。しかし必要である、と思わせるちゃんとした理由を、自分の作品で表現しなくちゃいけない。それがあれば、僕は何でもかんでもナレーションを否定したりはしません。

さつきは、おとぎ話というか寓話を書いたたった1人の生徒です。
それだけでも僕は100点あげる。
空の擬人化っていうのは珍しくないモチーフだけど、空との対話とは自分との対話であるってことを、本人はそんな意識してないと思うけど(笑) その表現を目指せていたことを評価したい。
こういう設定にすることによって、不思議な会話のズレや独り言、音の表現が、無理なく自然にできる面もあります。
設定が不思議なんだから、演技が不思議だっていいじゃねーかよ、的なね(笑)

そういう意味で、まいこの何ともフワフワした、ある種アニメチックというか、感情がこもってんのかこもってないのかよく分かんない演技は、ハマってると思いました。
まいこはやる気もあるし、導いてくれる人さえいれば、自分をぶち壊して生まれ変われると思います。あ、役者としてだよ(笑)

Ryouに対しては特に何の心配もしてませんでした。ザ・安定感。
制作者としては常に隣に置いておきたい頭のいい役者です。
今後は、もっとアクを出す場面も体験して、Ryou以外には考えられない、と言われるような存在を目指してください。

RAD先生の俺色スカイは、ヘルツ先生と最後までモメました(笑)
僕はflybyしかないと最初から思いこんでたんで頭が固かったんですけど、それを全部捨ててヘルツ先生に乗っかってラストシーンをつくりなおしたところに僕のすごさがあるんです。うそです(笑)
俺色スカイ、いいよねー。ヘルツ先生ありがとう。

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