JASRACは今年で創立80周年を迎えますが、設立時に初めてJASRACに著作権を預けた人は、次のうち誰でしょう?

A 『リンゴの唄』などを歌う並木路子
B 『椰子の実』などの作詞者の島崎藤村
C 『赤とんぼ』などの作曲者の山田耕筰

正解は【 B 】:『椰子の実』などの作詞者の島崎藤村

音楽の著作権は、歌手の権利ではなく、作詞家や作曲家といった音楽の作り手の権利です。JASRACは、音楽の著作権を預かり管理する団体として、1939年11月18日に「大日本音楽著作権協会」という名称で発足しました。1940年3月1日の業務開始に先立ち、1月29日に島崎藤村(※)が著作権を預ける契約を結び、「信託者」の第1号となりました。JASRACは戦後、1946年1月リリースの『リンゴの唄』の大ヒットをきっかけに、歌い手だけでなく作り手への対価還元を求める声が高まったことで、飛躍的に発展することとなりました。

(※)詩集『若菜集』や小説『夜明け前』などの文学作品で有名な作家ですが、『椰子の実』や『朝』などいくつかの詩には曲がつけられ、国民歌謡として親しまれました。