次のうち作詞家・作曲家の許可を得ずに音楽を使うことができるシーンとして正しいのはどれでしょうか?

A 購入した楽譜をコピーして家庭内で使用する。
B 購入した楽譜をコピーしてバンド仲間に配る。
C 耳コピして起こした楽譜をバンド仲間に配る。

正解は【A】購入した楽譜をコピーして家庭内で使用する。

「著作権」は実際の使われ方、伝わり方によって「演奏権」「複製権」「公衆送信権」など複数の権利に分かれており、これを「支分権」と呼ぶことはQ7で説明しましたね。作詞家、作曲家等の権利者は、それぞれの権利について、「使って良い」「使ってはいけない」等を決めることができます。 音楽を録音したり、楽譜をコピーする場合に働く権利は、「複製権」です。「複製」とは、作品を録音、録画、複写、印刷することなどをいいます。耳コピして楽譜に起こす場合も、同様に複製権が及びます。購入した楽譜やCDなどを家庭内で使うために複製する場合には、権利は制限され自由に使うことができますが、複製したものを友人などにあげたり、販売する場合には権利が働きます。最近では、パソコンやコピー機などを使用して簡単に作品を複製することができますが、誰もが無断で複製を繰り返してしまうと、作品を生み出している作詞家、作曲家などの権利者の収入がなくなってしまいます。楽譜だけでなく、自分で気に入った音楽や映像をコピーして保存している人も多いと思いますが、家庭外で利用することが前提の場合、「複製権」を侵害してしまうこともありますので注意してくださいね。