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校長「失礼します!!」

長渕「(ギターを弾く音)」

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校長「剛先生、生活指導室で久々にギター弾いてますね」

長渕「そうなんだよ、最近あまり練習してなかったからさ、倉庫から引っ張り出して校長が来るまで練習してたんだ」

校長「まだ練習されるんですね」

長渕「だって富士も近いからさ」

校長「そうか、そうですよね」

長渕「普段家ではギターの練習しないからなぁ。曲作る時に『今日はどんな曲作ろうかなぁ…』ってつま弾く程度なんだよ。だからテクニックの練習とかはしないよね。例えばこんな風に…(ミュート奏法、スリーフィンガー)」

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校長「うわ〜、すごい!」

長渕「こういうのは基礎の基礎だったわけ。これを中学高校のときはメシも食わずに毎日5〜6時間練習してたんだけど今はもうほとんどやらないなぁと思ってね。で、ライブやってると時々手がつったりするから練習しないとなと思ってたんだ」

校長「なんかギターが上手くなるコツとかってあるんですかね?」

長渕「これはもうひたすら練習!」

校長「やっぱり練習するしかないんですね」

長渕「そう、ひたすら練習あるのみだね。俺は(スリーフィンガー、カーターファミリーピッキング、ストローク、八の字奏法...)こういうのを中学高校の時に網羅したんだけど、さらにそれに磨きをかけていくためには強弱が大事なんだ」

校長「強弱ですか」

長渕「例えばさ、(弾きながら)『雪降る大地に立ち〜♪』って感じで始まるとさ、きっとその場所は静かじゃない?そうするとギターの音も弱く優しく静かな感じで入る(〜♪)そこに列車がやってくる…『ふと向こうから汽車が煙を立てて走ってくる〜♪』するとだんだんギターの音も強くなってくる…(〜♪)『雲は流れ〜君の声〜♪』どんどん列車が近づいてくる…(〜♪)
『雪〜が降る〜雪〜が降る〜君に〜会いたい〜♪』そしてまた情景が雪降る大地に戻るとギターの音色も弱く優しく…(〜♪)『明日の朝僕も汽車に乗って君に会いに行こう〜♪』それに続くように時が流れる描写をギターのリズムで表現する…(〜♪)と、こんな感じかな」

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校長「うわ〜、すごい!今の即興の歌ですよね…ギターの強弱で情景がものすごくクッキリと浮かびましたね」

長渕「そう、強弱を付けていくと普通のフィンガリングでも聴いている人達に曲の情景や心情を届けることができる。練習を重ねていけばそういうところもだんだんとできるようになってくるから、とにかく練習するしかないんだよね。日々練習!俺もちょっと怠ってたなと思ったから、富士に向かってまた練習です!」

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さあ、オープニングからいきなり長渕先生のギター講座をお届けしましたが、これはギターをやっている生徒には本当にためになる話だったんじゃないでしょうか。何事も練習を重ねることによって、それまで気付かなかったことや想いが及ばなかった新たなところに到達することができると思うので、この姿勢は全ての人にとって参考にできるはずです。

そして長渕先生、練習を怠っていたと言いつつ、先日MTV Unpluggedのライヴ収録がありました!オフィシャルHPにライヴレポートが掲載されているので、気になる生徒は
【コチラ】をチェック!職員も見に行かせていただきましたが、一言でいうなら“ものすごく愛にあふれたライヴ”でした。いつもの長渕剛のライヴとは違う、誤解を恐れずに言うなら『長渕LOCKS!』の長渕剛先生がライヴしていた感じがしました。ライヴレポートのほうには「あえて詳しい解説はしないので放送を楽しみにしてて欲しい!」と書いているので、こちらもあまり言うことはできませんが、本当に素晴らしいライヴでした!! MTVが見れる環境にある生徒はぜひともお見逃しなく!

では今夜も長渕先生ととーやま校長と一緒に授業をしていきましょう!!
今夜は、こんなメッセージをくれた生徒に電話をしてみたいと思います。

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金曜日、私が生まれる前から飼っていた犬(ケリー)が天国へ行ってしまいました。
ケリーは私にとってお姉ちゃんみたいな存在で、私が母親と喧嘩をすると母親に向かって吠えてくれたり、泣いてる時はずっとそばにいてくれました。
今年の4月、ケリーの口の中に出来物があって病院で調べるとそれは悪性の腫瘍でした。即、入院でした。
次の日に腫瘍を取り除く手術をしました。予定より早く回復したため、すぐ退院できました。
3週間後の先週の金曜日、私はいつも通り学校に行きました。
しかし学校が終わって塾に向かおうとしたら母から「ケリーがぐったりしてて病院に来てる」とメールがきて電話をかけると「点滴してもらってるから大丈夫だと思う。7時に病院にケリーを迎えに行く」と話してたので安心して塾に向かいました。
6時に塾が終わり携帯を見るとまた母からの着信があったのでかけたら「あのね、ケリーが死んじゃった…天国に行っちゃった」と言われました。
ケリーが死んじゃったなんて理解できなくて朝とても元気だったのに死ぬなんて嘘だと思いました。
帰りの電車の中でずっとぽろぽろと泣いて、家に着いて冷たくなったケリーを見たとたんワァーと泣きました。
ケリーは病院でひとりぼっちで天国に行ってしまいました。
淋しい思いをさせたことをとても後悔しています。
この文章を書いてる今も涙が止まりません。
ほんとに悲しいです。けど頑張って前を見ていきたいです。

ケリーへ
一人にさせてごめんね、淋しかったよね。
家に帰ってもケリーがいなくて淋しいよ。
これからママと喧嘩したら味方してくれる人も、慰めてくれる人もいないよ、どうすればいいの?
淋しいよ、戻ってきてよ、うちが天国に行くのはもうちょっと先だけど待っててね。
ほんとにありがとう。大好きだよ、忘れないからね。
サリリー
女/15/神奈川県




長渕「動物の死っていうのは悲しいね…」

校長「剛先生も飼われてますもんね」

長渕「ウチは全員揃うと5匹いますよ。ホワイトスイスシェパードっていうレオとアエラ、そして最近来たパオ、ランちゃんにチビ。レオだってもう10歳ですから、大型犬の寿命でいうとあと3年から5年ぐらいだと思ってるんです。もう一緒に海に行って走ることはないのかなと思うと淋しくてね…」

校長「一緒に海で走り回ってる姿、ビデオで見たことありますよ」

長渕「本当にああいう感じでいつも一緒に走り回ってたんだ。でも今は日向ぼっこばっかりやってるんだよ。とてもシャイな奴で僕のベッドに上がってくるようなことはこれまで一度もなかったんだけど、最近はなぜか人懐っこくなってきてね、僕のベッドにゆっくりのぼってきて甘えるんだよ。『どうしたんだよお前?』って言いながらさすってあげるとお腹を見せて喜んでね、レオに『そうかそうか、お前はそうなんだね〜』って語りかけるとクゥ〜ンクゥ〜ンってピッチを合わせて応えるんだ。言葉は分からないけどお互いピッチで分かるんだよ。こいつがあと3年から5年かと考えるだけで僕は嫌なんだ」

校長「そうですね…きっとケリーを亡くしたサリリーも同じような気持ちでいるんだと思います。ちょっと彼女の声、聴いてみますか?」

長渕「え?電話つながってるの?」

校長「…もしもし?」

サリリー「もしもし」

校長「サリリー?カキコミを剛先生と読ませてもらったよ」

サリリー「はい」

校長「ケリーはいつ頃から家にいたの?」

サリリー「私が今15歳なんですけど、ケリーは私が生まれる1年前から家にいました」

長渕「そうか…お姉ちゃんみたいな存在っていうのはそういうことなんだね」

サリリー「はい」

長渕「今までケリーと過ごした中で一番楽しかった思い出って何かな?」

サリリー「おじいちゃんとおばあちゃんの家に行った時に、雪を見せに初めて一緒に雪山に行ったんです。そしたらすごいはしゃいでて、一緒に私も遊んで…それからケリーは雪が大好きで、おじいちゃんの家に行く度に雪で遊んでました」

長渕「そうか…遊ぶことが大好きだよね、ワンちゃんとは汗だくになって遊ばないとなかなか仲良くなれないでしょ?」

サリリー「そうですね」

長渕「ケリーが亡くなったことで何を感じましたか?」

サリリー「何もしてあげられなかった自分の無力さと、ケリーがいなくなったことでケリーの存在の大きさをすごく感じています…」

長渕「亡くなると思うんだよね、こうしてあげればよかったああしてあげたかったとかね。ケリーがもし夢に出てきたらどこに連れて行ってあげたいかな?」

サリリー「また雪を見せに連れて行ってあげたいです」

長渕「そうか、そうだよね。僕んち5匹いるんだよ。レオ君が10歳なんだけど、もう3年か5年くらいしか生きられないのかと僕はこの頃覚悟してるんだよ。僕は人間との別れも犬との別れも経験しているけど、どれだけ自分が一生懸命育てたり付き合ってきても必ず終わりがくるんだなって考えさせられるんだ」

サリリー「はい…」

長渕「そうすると、こうしておけばよかった、ああしておけばよかったって無念とか後悔の念ばっかりで眠れない夜が続くんだけど、僕は思うんだ。君にとって慰めの言葉にはならないかもしれないけど、そこまでよく生きてくれたな、ケリーは私にたくさん思い出を残してくれたなって。そのことにありがとうって気持ちをいっぱい持ったら君も少しは楽になるかもしれない。そしたらケリーガ夢に出てきたらまた雪を見に連れてってあげてよ」

サリリー「はい」

長渕「さっきからたまに犬の声がするけど、ワンちゃんいるの?」

サリリー「あぁ…ケリーの息子がいます」

長渕「そうか〜、そしたらケリーはきっと息子のことを頼むね、って気持ちで天国に行ったと思うから、ケリーと同じように、それ以上に大切にしてあげないとね。今度は息子を雪に連れてってあげなよ」

サリリー「はい(笑)」

長渕「よかった、笑ってくれた(笑)今日は話を聞かせてくれてありがとう」

サリリー「ありがとうございました」

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長渕「校長、僕思うんだよ。父との死別の時に泣いた自分がいて、なぜ自分は泣くんだろう、亡くなることってなぜ悲しいんだろう…ってすごく思ったんだ。そしてその気持ちを歌詞にもしたんだけど、なぜ愛するものが亡くなると悲しいのか…それは二度と会えなくなるから。その想いが涙を呼んで、そしてこの涙が乾ききった時に『こうしてあげればよかった、ああしてあげればよかったな』っていう想いがこみ上げてくるんだ。その想いを持つことで残された者と亡くなった者が結ばれることもあると思うんだよね」


M 僕と歩こうよ(Studio Live)/ 長渕剛


長渕「大切な思い出もね、いつかはファイリングして閉じる時がきます。生き物には必ず終わりがあるということ。だから今、この人といられているという現実を大事に大事にする。それでもね、別れの時は必ず後悔が押し寄せてきます。だからこそデッドがある、おしまいがあるっていうことをキチっと自分に言い聞かせて、動物や友達、家族、今という時に感謝をして、大事に大事に同じ時間を生きていってほしい。サリリーもそうだし、ラジオを聴いてくれている生徒のみんなにも僕からのお願いです」

校長「きっと今日のラジオ、ケリーの元にも届いたと思いますね」

長渕「そうだといいね。僕はね、自分が亡くなった時にどこに飛んでいくのか考えることがあるんだ。暗闇の中にずっとずっといたいか?誰しもそんなことは思わないよね。やっぱり一緒にいたい。自分の家族や愛する人のそばにずっといたいと思う。つまり、大切な人はいつも近くにいるよ。僕はそう思う。だからケリーはずっとサリリーのそばにいてくれる。そう思って日々を生きていって欲しいね」


今夜は『命』というテーマで授業をしました。
現代は核家族化が進んで、若い人達にとってはおじいちゃんやおばあちゃんなど身近な人の死に直面することが少なくなっていると聞きます。そして、ペットを飼ったことがない人にはもしかしたら他人のペットの死の話は人間の死よりも軽く考えてしまう人もいるかもしれません。でも、愛するものの死というのは人間であろうが動物であろうがその悲しみの深さは同じです。今日の授業を通じて、身近にいる人達を今よりちょっと深く愛せるようになってくれたら、命について何か少しでも考えてくれたら嬉しいです。サリリー、辛い思い出を電話で話してくれて本当にありがとう。ケリーの息子を大事にしてあげてね。

ということで、今夜の授業はこれにて終了!
ちなみにですがこのクラスの授業は(今日を除けば)残すところあと2回!
そんな中で今週のアドレス読み、結果は22点!長渕先生は最終回までに100点を叩きだすことはできるのか!?

さて、長渕LOCKS!ではみんなからのメッセージも待ってます!
長渕先生に相談したいことでも、怒りを抱えたヤツでも、オールナイトライヴについてアツい想いを持っているヤツでも、富士山について語りたいヤツでも誰でも何でもOK!
長渕先生は生徒のキミたちと真剣に、ガチで向き合いたいと思っているから遠慮はいらない!ぜひ[ 長渕掲示板 ][ メール ]
から声を届けてくれ!待ってるぞ!!!

それでは、また来週!


長渕語・録「僕はね、自分が亡くなった時にどこに飛んでいくのか考えることがあるんだ。暗闇の中にずっとずっといたいか?誰しもそんなことは思わない。やっぱり一緒にいたい。自分の家族や愛する人のそばにずっといたいと思う。つまり、大切な人はいつも近くにいるよ。僕はそう思う。」