この青い空の下、どこかで生きているキミへ
こんにちは。"やんも" といいます。
SCHOOL OF LOCK!では…何担当なんだろうね。よく分かんなくなってきちゃった(笑)
演劇部では顧問として、ラジオドラマを作ったりしています。
毎日の生活の中で『演技』と聞くと、ちょっとイヤなイメージを持つ人もいるかもしれないね。
本音を出さない、とか、素の自分を見せない、とか、ウソをついている、とかね。
誰だって、大なり小なり、何かを演じて生きている。
笑いたくないのに笑ったり、ホントは寂しいんだけど、強がってみたり、する。
そりゃそうだよ。
誰だって、人に見られたくない部分、触れられたくない部分があって当たり前。
僕にだって、もちろんあるよ。
本当の自分をさらけ出すのは、怖くて辛い。
何かを演じ続けるのも、自分にウソをついているようで、辛い。
何か、辛いことばっかりだね、生きるって。
僕は、小さい頃から、絶対に本当の自分を人に…親にすら絶対に見せない子供だった。
顔色ばかりうかがって、嫌われないようにパーフェクトに行動して、愛想笑いして、それが辛くなって、人と話すのもイヤになって、わざと人が近寄らないような態度を取るようになって…
『誰も信じられない』っていう気持ちと、『誰かに分かってほしい』という気持ちが、胸の中でものすごい大ゲンカをしている毎日だった。
飽きっぽかったし、特にこれといった特技もなかったし、『俺なんか世の中に必要あるのかな』って、毎日どころか毎時間思ってたよ。
辛いことばっかりだね、生きるって。
僕が今、こうやってSOLの先生をしているのは、数年前、大学時代の友人が、「こんな仕事もあるよ、やってみれば?」って紹介してくれたのがきっかけ。
正直言うと、その友人と特に親しくしていたとは思ってないし、心を開いていたかと聞かれたら、きっとNOって答えると思う。
ビックリしたよ。こんなところに、未来へのドアがあるなんて。こんな僕にチャンスをくれるなんて。
「がんばれよ」とだけ言って、笑顔で肩を叩いてくれた友人に、僕は「ありがとう」のひとことさえ、上手く言えなかった。
何の気なしに上京して、その友人に偶然再会した。
そのときの気分で、企業に就職するのをやめた。
特に大した理由もなく大学に入った。
親の言いつけを守って、何となくマジメに中学高校へ通った。
誰かと話すのが面倒になって、1人で本ばかり読んでた。
嫌われるのがイヤで、人の顔色ばかりうかがっていた。
全部、僕が選んでくぐったドア。
選んだつもりはなくても、そのドアを開けたのは、まちがいなく、僕自身。
そして、たくさんのドアをくぐった結果、今、僕はここで生きて、キミに宛てた手紙を書いてる。
別に僕は偉くなんかない。
したことと言えば、何となく目の前のドアを開け続けた、ってことだけ。
面白いこともあるんだね、人生って。
1つドアを開ければ、また次の分かれ道がやってきて、選んでも選ばなくても、たくさんあるドアの1つをくぐらなきゃいけない。
くぐるのがイヤになる瞬間も、きっといっぱいあるよ。
もう立ち止まりたい、この道から外れたいって思う日も、きっといっぱいあるよ。
やりたいことがなくても、夢なんて描けなくても、辛さに心が折れそうでも、どれでもいい。目の前のドアを開いてほしい。
選べなくてもいいんだ。選べるようになるまでは、どれでもいいから、何となくでいいから、ドアノブを回してほしい。
僕は…もう連絡が取れなくなっちゃったけど、あの時の友人に言えなかった「ありがとう」を、SCHOOL OF LOCK!の生徒や先生、家族、知人、今まで僕の人生に関わってくれた全ての人たち、そしてキミに言うために、歩いてる。
だって、みんな、今の僕を作ってくれた『未来へのドア』だから。
いつかみんなに、心からの「ありがとう」が言えるように、僕は歩き続けたい。
もちろん、失敗したり、そのときの気分に流されたりして、どん底までヘコむようなこともあると思う。
バカだからね (笑)
でも、ドアをくぐり続けていれば、いつか僕の目指す場所にたどりつけるんじゃないかな。
たどりつきたいな。
そう思っています。
どんなストーリーでも、ステキな出来事は、エンディング近くで待ってたりする。
僕はそれが見たいから、もう少し色んなドアをガチャガチャ開けてみます。
あーこわ。でも、ドキドキする。
良かったら、一緒に見に行かない?
この空の下、どこかでこの手紙を読んでいるキミへ |
やんも先生 より |
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