「"音学"の講義 履修案内」

サカナLOCKS! 2019.4.12 金曜日

山口「はい、講義を始めますから席についてください。大学生になってもマンガを読んでいる場合じゃない!Twitterを開いている生徒はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている人はInstagramを閉じなさい。講義が始まりますよ。……まあ、でもマンガは面白いけどね。……つげ義春!と、ひとつ(笑)。」

「先週から、ここSCHOOL OF LOCK! UNIVERSITYで講義を担当しております、サカナクションの山口一郎先生です。この時間は、音を学ぶ、音で学ぶ、音に学ぶ "音学"の講義をお届けしてまいります。講義っていうのも言いにくい(笑)。いい慣れてないね……授業って言いたくなってしまいますが。サカナLOCKS!はこのUNIVERSITYに引っ越して2回目。心機一転、しっかりとした講義をやっていきたいと思う。」

SCHOOL OF LOCK!


今回は、このゼミを受講している学生の諸君に、提出していただく課題を出していきたいと思う。先生はSCHOOL OF LOCK!の時代から宿題が多いことで有名だった。もちろん、講義なので課題を提出することはマストである。こっそりこの講義にまぎれこんでいる高校生もいるだろう。高校生には合わせない……飛び級するんだ。FC東京の久保建英選手みたいな生徒も参加してほしい。」

1つ目の講義は……

『音楽業界就職相談室』

「UNIVERSITY的には。これは、レコードメーカー、事務所、スタジオ、ライブ制作会社から、ラジオ局やマスコミ、広告代理店、スタイリングやヘアメイクなど、将来幅広く音楽に関わる仕事をしたいと思っている諸君の相談に乗り、導いてあげたい講義である。一体どんなことを勉強したらこういう職業に就けるのか……この職業っていうのはどういうものなのか……そこで働きたいと思っている人もこの講義の中にはいると思う。今レコードメーカーを選ぶならどのメーカーがいいのか……そもそもレコードメーカーを選んでいいのか。配信会社のほうがいいんじゃないか。そんな就職に悩む生徒の相談に乗っていきたいと思う。レコードメーカー以外にも、音楽に関わる仕事もある。なので、どういった仕事があるのかっていうのを紹介しながら相談に乗っていきたいと思う。」

「先生、武蔵野美術大学というところで何度かお話をさせていただいたことがあって。そこで生徒に相談されたことがある。「ライブの照明の仕事がしたいんです」って、武蔵美の大学生に言われたんですね。僕は、その相談に乗った時、「大学に行っている場合じゃない。ちょっと遠回りになるんじゃないかな。」と言いました。僕が一番いいと思うのは、現場に入って誰かの下に入ることが一番早いと思うんですよ。そういうのも知らないと、本当になりたいって思った時にちょっと遠回りになってしまうこともあると思うんだよね。だから、ここではしっかりと紹介していきたいと思う。」

SCHOOL OF LOCK!


続いての講義は……

『マイノリティ相談室』

「マイノリティ……社会的少数派とも言う。マジョリティというのは、多数派のことを言う。そのマジョリティの中で、何かしら苦労をしているマイノリティの人たちから相談を受ける授業である。もちろん、音楽の趣味でのマイノリティの人もいると思う。先生は、小学校、中学校、高校と、音楽の趣味が共通の人は一人もいなかったと言っても過言ではない。バンドをやり始めてようやくいろいろとシェアする人が出てきたが……なかなかその時に相談できなかったり、みんなが好きって言っているものの良さがわからなかったりして苦労した思い出がある。しかし今、先生はミュージシャンとして音楽を届ける側に回っているんだが。サカナクションが好きという人は、小中高では今完全にマイノリティ扱いだろう。「なぜLDHを聴かない!」「なぜジャニーズを聴かない!」「なぜ坂道シリーズを聴かない!」「なぜお前はサカナクションを聴いているんだ!」……そんな言葉のひとつやふたつ、浴びせられてきたと思う。……あるよな?そういう経験。そういう学生とお話ししていこうかと思う。」

「実は、ニューアルバムにマイノリティをテーマにした曲がある。この曲はすでにLIVEでは披露しているんだが、今回のアリーナツアーでもやっています。僕はね、みんなが好きって言っているものを好きだって言うのは恥ずかしいっていうマインドだったんですよ。みんなが聴くものはあえて聴かなくて、自分の好きなものを探すっていうこと、みんなが知らない中から探すっていう……そういう傾向があったのね。学生の中にもいると思う。自分が最初に好きだと思っていたインディーズのミュージシャンが、メジャーデビューしてみんなが好きになるとちょっと気持ちが冷めていく……そういう経験があると思う。そういうところはわかる。なので、マイノリティを選択するということを僕は新曲にしたんだが、そういうテーマにしたこともあって、今回の講義にしよう思っている。」

「このマイノリティ相談は、音楽だけに限りません。中には性的マイノリティの人もいると思う。社会的マイノリティの人もいると思う。僕自身は、性的マイノリティではないんだが、僕もある種、社会的マイノリティではある。僕は今、年齢が38歳。38歳で独身っていうのって、結構見られ方が厳しいなと。僕は社会的に……38歳で独身だっていうことで、僕を見る女性の目が…… (笑)。なんか問題がある人って思われる。東京ではそうではないが、これは田舎に行ったり実家に行ったりすると、なにかこう……サディスティックな人なのかなとか(笑)。バツイチ?って聞かれるくらいですからね。だから、そういったマイノリティは自分の中にもある。今回性的マイノリティの人とも話してみたいなと思うんです。なんでかっていうと、マイノリティっていうものを曲のテーマにする時に、社会的にどんなマイノリティがあるのかを僕は調べたんですよ。そうすると、性的マイノリティの人たちの相談ごとみたいなものも、たくさん見たんですね。そういう人たちが言っているのは、自分がそうだっていうことを発言できないから相談できないと。そのことを話せないと。僕は、このマイノリティ相談室で今まで人にそういうことを話せなかった人が、声を変えたりしてもいいし、自分のことを話す場になったらいいなと。僕はそれを経て音楽っていうものにしていきたいと思うし。学生諸君にも、そういう人たちがどういったことを考えているのか。どんな音楽指向があるのか知れるっていうのはいいことかなと思っています。なので、自分がマイノリティだと思うものを持っている人は、ぜひ書き込みください。」

SCHOOL OF LOCK!


続いては、音学ゼミのレポート課題を出していきます。

まずは……

『音楽遍歴履歴書』

「これは、SCHOOL OF LOCK! 時代にもやったが、皆さんが大人になり、音楽履歴書も更新していると思う。これは就職に役立たないかもしれないが、皆さんがどんな音楽を好きになって今に至るのか……ジャニーズから始まり、ロキノン系のバンドと出会い、そこからクラブミュージックに出会ったなど、皆さんの音楽遍歴を教えてくれ。……教えなさい!先生は、始めて買ったCDは、B’zの「太陽のKomachi Angel」で、今は、大相撲の始まる前とかに鳴っている"はね太鼓"ってあるな。はね太鼓かっこいいぞ。はね太鼓にはまってる。だから、B’zからはね太鼓っていう(笑)。B’zから雅楽にいったからな。この音楽履歴書は相当なものだと思う。だから学生のみんなもいろいろあるよね?小さい頃はオザケンを通って、今は何を聴いてる……とか。この年齢になってジャニーズを聴き始めた人もいると思うんだな。その履歴書みたいなものを書いて送ってもらいたいと思う。」

SCHOOL OF LOCK!


続いては……

『大人が欲しいツアーグッズ』

「これは、子供っぽいグッズ……「こんなものが欲しいです!」みたいなのはすべて却下していくぞ。大人というものは、いろんなものをちゃんと加味する。大学生くらいになったら、グッズはいくらくらいのコストでいくつ作ったらどうなるのかとか、そういったものを加味した上でプレゼンして欲しいと思う。全国アリーナツアー中のサカナクションですが、そこでもツアーグッズをたくさん売っています。ツアーグッズは、そのミュージシャンのタイプによって販売するものも変われば、そのファン層によっても変化します。……よく言われるのだ。「こういうグッズを作ってください」とか、「いつも同じ感じで飽き飽きしています」とか……いろんなことを言う人がいる。いろんなことを言う人がいるのは当たり前なんですよ。良いっていう人もいれば、ダメっていう人もいる。ダメっていう人たちだけに対応していくと混乱していくし、ダメって言っている人たちの意見を無視するのも良くないと思うが、信念を持ってやるというのが大事だと思う。つまり、コンセプトですな。大人が欲しいツアーグッズレポートということで、信念やコンセプトをもって、こういうものを作ったらいいんじゃないか、こういったものが欲しいとか、これだったらたくさん作ったらコストも安くなるし、いいだろうとか……そういったものを考えてレポートを送ってもらいたいと思う。ちなみに、サカナクションのグッズは、平林奈緒美さんっていうデザイナーの方……THREEっていう化粧品ブランドのデザインだったり、みんなが見たことがあるものをデザインしている人ですね。なので是非サカナクションのグッズも見てもらいたいんですが。大人が欲しいツアーグッズレポート、送ってください。」

SCHOOL OF LOCK!


3つ目のレポート課題は……

『この曲が売れた理由 分析レポート』

「今年この曲めっちゃ売れたな……とか、何年前のこの曲すごい売れたよな……とか。なぜこの曲が売れたのか、それぞれ分析して送っていただきたいと思う。みんながこの曲、この曲……と選んでいくと最初は難しいと思うので、今回は課題曲を用意しました。皆さんに分析していただきたい曲は……」

「米津玄師の「Lemon」。」




MVが3億5000万回再生、CDと配信で売上枚数が200万枚超え。年間カラオケランキングで1位。なぜこの「Lemon」はここまで広まったのか……皆さんなりに分析したレポートをお待ちしています。音楽の聞かれ方が変化していくので、今と昔ではヒット曲の生まれ方やアレンジ、歌詞の内容も違うと思う。そういったことも加味しつつ、現代に生きる皆さまがこの曲をどう評価したのか、なぜ売れたと思うのか意見を聞かせていただけたらと思う。」

そろそろ今回の講義も終了の時間になりました。

「これ以外にもいろんなことを講義としてやっていきたいと思うが、もう少しクリエイティブな部分でもUNIVERSITYではやっていきたいと思う。過去にいろいろやってきましたが、もっとやりやすくなると思いますし、音楽にまつわる職業シリーズのプロモーターの授業やバンド名しりとりNEO(笑)。これも、大人のハイレベルな戦いをUNIVERSITYでは開催したいと思うので、楽しみにしていただけたらと思う。」

「みんなもうすぐ10連休がやってくるということで……素晴らしいね、10連休。みんな何するんだろう?先生だったらグアムに行くなー(笑)。まあ、その間にレポートを書くようにな。これは講義だから、特に3つのレポートは必ず提出するように。そして、こんな講義をやって欲しいという意見も募集しています。」

宿題の提出は、➡ [コチラ!]

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