音楽業界で働きたい生徒にアドバイス!
- 音楽業界『多分、これ。』

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Sky Jamboree
昨日、Sky Jamboreeでサカナクション先生を初めて生で見ました。もう具体的にどうとか言えず、一言 やばかった に尽きます。すいません。
いつものこのフェスなら絶対にないようなレーザーや綺麗な色とりどりのド派手な照明、そして何より音楽の美しさに心を奪われました。一郎先生の「また来たい」の言葉信じてます。来年じゃなくてもいいのでまたあの世界を見せて欲しいです。サカナクション最高!
不自然ディスコくん
男性/19歳/長崎県




山口「そうですね。長崎で行われたSky Jamboree 2017に初出演しました。その前日には山口県でワイルドバンチ(WILD BUNCH FEST. 2017)というフェスに出てきましたけど、10年バンドをやっていてもまだ出たことがないフェスがいろいろありまして、この2つは初めての出演だったんですが、面白かったですよ。今年も夏フェスのシーズンがもうすぐ終わりますね。皆さんもいろんな思い出ができたと思いますけど、フェスだけではなく、よかったと思ったバンドのワンマンにも足を運んでもらえたらと思います。」

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今回は、音楽業界『多分、これ。』の授業をお届けします。
漠然と「将来は音楽業界で働いてみたい」と思っている生徒の話を聴いて、だったらこんな職業があるけど、どうですか?とアドバイスしていく進路相談的な授業です。今回の生徒は「音楽で空間を作りたい」と思っている、中学3年生の女の子です。

山口「これ、前回もやりましたけど([2017年7月27日の授業])、相談員の山口一郎が適切なアドバイスで迷える生徒を導いていきたいと思っています。では、さっそく電話をしていきましょう。もしもーし。」

キィちゃん「もしもし。静岡県 15歳のキィちゃんです。」

山口「キィちゃん、音楽で空間を作りたいという目標があるようだけど、具体的にはどんなこと?」

キィちゃん「昔から、両親の影響で音楽がすごく身近にあって大好きだったんですけど、親戚の人が結婚式を挙げたときに、自分の好きなアーティストの曲をいろんな場面で使ってもらったっていうのを嬉しそうに話していたのを聞いて、お客さんのためにチョイスするっていうのも素敵だなって思い始めました。」

山口「なるほど。例えば、自分の好きなお店で流れる音楽をプロデュースしたいとか?」

キィちゃん「はい。そういうのも楽しそうだなーとか、音楽に囲まれていたいっていうのがあるので……」

山口「自分の好きな感覚をみんなにシェアしたいってことですね。」

キィちゃん「はい。」

山口「はー、なるほどね。じゃあどういうのがあるかな……。」

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山口「例えばだけど、飲食店とかで流れる音楽を決めるとかも?」

キィちゃん「はい。好きなのをやるのは楽しそうだなーとか、お客さんに自分の好きなアーティストを好きって言ってもらいたいっていうのもあるし、教えてあげるっていうか……分かって欲しい。伝えたいっていうのがあります。」

山口「みんなに自分の好きなミュージシャンを知ってもらいたいと。」

キィちゃん「はい。お客さんが、「これいいですね。」って言ってくれるのは素敵だし。」

山口「なるほどね。それは結構幅広い職業がありますね。例えばですけど、ラジオのパーソナリティもそういう仕事なんですよ。自分の番組があって、その番組を聴いている層があって……例えば、放送する時間帯とかがあるでしょ。その時間帯にこういう人たちが聴いているかなーって思って、自分の好きなミュージシャンの曲を、そういう層に合わせてかけていくっていう。そういうのもキィちゃんがやりたい仕事なんじゃないかな。」

キィちゃんラジオも大好きなので。」

山口「ラジオも大好き?ラジオディレクターの仕事っていうのもありますよね。番組を作るっていう。自分がしゃべらなくても、ラジオ番組をこういう構成にして、こういう曲をかけるっていう……番組の方向性を決めるっていうのもあるかもしれないね。」

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山口「あと、考えられるのは、レコード店やCDショップとかも。でも今は、店員がお店側から「これを売ってください」っていう指示がきて、それを重点的に売っていくっていう風になっているんだけど、小規模のレコード店とかだったら、自分で仕入れてそれを紹介するっていうのをやっているところはあるよね。」

キィちゃん「そうなんですか。」

山口「先生も、実はそういうお仕事をしているんですよ。バンド活動だけではなくて、店舗の中で流れる音楽を選曲したり、作ったりもしています。だから、プレイヤーとしてそれを行っているんですけど、キィちゃんがやりたいのは、多分、自分が曲を作ったりするのではなくて、プレイヤーと一緒に空間の音を決めていきたいっていうことかな。プレイヤーの曲を使ってってことだよね。」

キィちゃん「はい。裏方がいいっていうのがあって。」

山口「なるほど。今キィちゃんは中学3年生ってことは……放送委員とかあるの?」

キィちゃん「はい。専門委員会っていうのがあります。」

山口「専門委員会?放送専門委員会ってこと?」

キィちゃん「はい、そうです。お昼に放送したり……2年生のときに入っていました。」

山口「あー、まさにそれだと思うよ。放送で伝えるっていうのは結構面白いかもね。まあ……職業にするって考えると、例えば、店舗の音楽をプロデュースするっていうのは、いろんなものを経て最後に辿り着くというか……最後の方に辿り着く職業だと思うのね。だから、どういう人がどういう音楽を求めているのかっていう勉強をしたり、自分の好きな音楽の幅を広げたり、体験をする期間は絶対に必要だなって思う。」

キィちゃん「はい。」

山口「アルバイトとかでもいいから、小さいレコード店とかに行って、どういう風に音楽が人に届けられているのかっていうのを勉強したりしながら、その先に見えてくる仕事を選んでいくといいのかなって思う。」
キィちゃん「ちょっと興味あります、そういうのは。」

山口「興味ある?でも、がっかりする瞬間とかもあると思うのよ。自分が好きだって思っているミュージシャンが、世の中的にはマイノリティで、それを良いって言ってもらえないことだったり、応援したいって思っているミュージシャンが全然結果が出なかったり……その理由みたいなものを自分で考えていくと、どんどん幅が広がっていったりする気がするけどね。」

キィちゃん「はい。」

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キィちゃん「人と話すのがすごく好きで、コミュニケーションが取れる職業が良いなっていうのもあるんですよ。」

山口「ほうほう。」

キィちゃん「例えば、パソコンで事務仕事みたいなのは、自分には合わないかなって思っていて、人と話をして成立するお仕事が良いなっていうのはあります。」

山口「じゃあ、やっぱりレコード店かもね。自分でレコード店を作っている人とかは、要するにコンサルだから……コンサルティングっていって、例えば、お客さんが来て、その人の趣味を理解して、「あなたはこう言うのが好きだと思いますよ」って探してあげる仕事。そういうことをやっていると、「今度、お店をやるんだけど、お店でかかる音楽のプレイリストを作ってくれないかな?」って仕事が来たりするかもしれないし、人脈によって発展していくってところかな。」

キィちゃん「なるほど……。」

山口「ただ、それを生業にしていくのは実はすごく大変だから、音楽業界を知るためにも、まずはベースとなる自分の職業を見つけた方が良いかなって。例えば、レコード店で働きながら、ラジオ局でアシスタントとして働くとか、ひたすらラジオ番組を聴いてみるとかね。そうやっていくと、道が分かってくるかなと思うけどね。」

キィちゃん「はい。」


山口「でも、勉強を頑張るっていうことはちゃんとした方が良いかなと思う。良い大学にいけば良いってわけではないけど、ちゃんと勉強もできるっていう安心感を企業が求めたりするっていうのは絶対にあるから。集中力があるとかね。だから、そこはきっちりやりながら、音楽を探すっていう。」

キィちゃん「はい。」

山口「あと、自分の嫌いな音楽をたくさん聴いた方が良いよ。

キィちゃん「嫌いな音楽を?」

山口「なぜ嫌いなのかっていうのが分かるように。ちゃんと理解もせずに嫌いだっていうのは、それは聞かず嫌いだからね。」

キィちゃん「あー……そういうところ、ちょっとあるかもしれないです。」

山口「例えば、ヒップホップとか、レゲエとか、アイドルとか……いろんなジャンルがあるわけじゃん。それを本気で好きな人たちがたくさんいるわけでしょう。そういう人たちは、なぜ、どこに惹かれているのかっていうのを知ると、いろんな人に対応できると思うし。」

キィちゃん「あー……、はい。」



山口例えば今はどんな音楽が嫌いなの?どんな音楽を聴かない?

キィちゃん「嫌いっていうか、小さい頃からずっとロックバンド系を聴いてきたので、その他のジャンルはあまり聴かない気がします。聴かないジャンルも結構あるって感じです。」

山口「なるほどね。ロックが好きな人ってめちゃくちゃたくさんいるから、中学校3年生のキィちゃんが、ロックが好きでロックをたくさん聴いていますって言ってもそれは自然なことなのね。だから、キィちゃんが、よく分かんないけどジャズも聴いていますって言うと、キィちゃんは音楽が好きなのかなって周りが興味を持ってくれたりとかするかもしれないし。」

キィちゃん「はい。」

山口「みんなが聴かないものを聴く、みんなと違うことをするっていうことを、若いうちにすると良いのかなって思う。本当にそういう職業を目指すならね。」

キィちゃん「はい。」

山口「やりたいことがそれだとしても、どこかのお店に勤めたとか、音楽とは関係のないところに勤めたとしても、そこで流れる音楽を決めるとか、そういったことができるかもしれないしね。だから、まずはいろんなところでいろんな音楽が流れているから、それがかかっている理由とかを研究していくと、将来に結び付くかもしれません。」

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山口「なので、キィちゃんが将来なりたい仕事は……


『多分、音楽メディア関係。』!!!


山口「メディア関係……音楽メディアかな。」

キィちゃん「あー……。」

山口「だけど、マネージメントっていう職業もそうなのよ。自分がこれだって思ったミュージシャンを見つけたとするじゃん。だけどその人たちが全然売れていないしデビューもしていないとすると、その人を支えて、どうやったら世の中に広まるか戦略を考えて世の中に発信していくっていう仕事も、キィちゃんの仕事かもしれない。だから、音楽メディア関係ないし、マネジメント……っていう手もある。ミュージシャンを支えて広める。最終的にマネージャーで成功した人たちはプロデューサーみたいになっていくからね。」

キィちゃん「はい。」


山口「どう?参考になった?」

キィちゃん「すごい今回のお話で幅が広がったというか、可能性がいろいろ増えたなって思います。」

山口「おー。いろんな音楽を聴いて、いろんなライブに行ったりすると良いよ。」

キィちゃん「はい。」

山口「高校生になったら、東京にも自分で遊びに来られたりするだろうし。いろんなライブを観に行ったり、いろんな音楽関係の人に出会ったりして、学んでいくと良いかなと思います。」

キィちゃん「はい。」

山口「また迷ったら、いつでもこのサカナLOCKS!の頼れる山口一郎相談員に連絡をください。いつでも相談は乗るから。」

キィちゃん「また書き込みます!」

山口「待ってますから。」

キィちゃん「ありがとうございました!」

山口「はい、ありがとうございました。またね、ばいばい。」

キィちゃん「はーい!」

そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。

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山口「キィちゃんは、自分の好きな音楽をいろんな人に聴いてもらいたいという考えを持って、それを仕事にしたいと考えるのであれば、音楽メディアに関わる仕事をするか、自分の本当に好きな音楽を人に届けるという仕事……マネジメントとかね。そういう仕事に向いているんじゃないかと思います。どちらも狭き門ですからね。簡単ではないんだけど、いろんなレコード店や、音楽に関わるアルバイトをしながら自分の将来を見つめていってくれたら良いんじゃないかと思います。でも、自分で見つけられるタイプの子だね。そう思います。」

山口「今夜お届けした、音楽業界『多分、これ。』では、音楽業界に興味がある生徒、どうやったらなれるのか、どんな職業があるのか……いまいちピンときていない生徒からの相談メッセージをお待ちしています。いっぱいあると思いますよ。ライブに感動したからライブを演出してみたいとか。フェスみたいなものを自分で作ってみたいっていう人もいるかもしれないし。そういう人たちの相談に、山口一郎相談員がぐいぐいぐいっと乗っていきたいと思いますのでね(笑)。ぜひ書き込みお待ちしています。」

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