山口「SAKANAQUARIUM 2018 "魚図鑑ゼミナール"のライブツアーが先日の7月10日、Zepp Tokyoでファイナルを迎えました。札幌、名古屋、大阪、仙台、東京……この5カ所でやってきたんですけど、来てくれた生徒のみんな、本当にありがとうございます。ライブハウスツアーって久々だったんですけど、アリーナとかフェスのトリとか、大きい、何万人のところばっかりやっていたから……あと、ホールとか席があるようなところとか。オールスタンディングの2000人ぐらいのキャパシティの中でやっていくと、なんかこう……昔を思い出すね。あとベスト盤ツアーだから、昔の曲もやるから、本当にあの当時のこととかを思い出しながら歌っていて……でもね、後でゆっくり話をするけど、静かな曲の時に、みんなが滲みながら踊るっていうか……音楽に浸りながら静かに揺れている感じ……あの景色を見て、素敵なリスナーに囲まれて、僕らって本当に幸せなバンドだなと、ちゃんと応えていかなきゃいけないなと思いました。そして、今回の授業は、実際に魚図鑑ゼミナールを受講した生徒に電話でその感想を聞いていきたいと思います。」
★魚図鑑ゼミナール
名古屋2日目参戦しました!初めてのサカナクション、凄かったです……演出に圧倒されっぱなしでした。生でのあの曲は感動しました。生で聴かないと物足りないです。またサカナクションを生で聴きたいです。これからも頑張ってください!
女性/15歳/愛知県
山口「では、ぶんおとに電話していきましょう。もしもし!」
ぶんおと「もしもし。」
山口「こんばんは。LIVEに来てくれたんですよね?ありがとうございます。しかも、初サカナクションLIVE?」
ぶんおと「初めてです。」
山口「今までLIVEはどんなLIVEに行ったことがあったの?」
ぶんおと「最近だと、宇都宮隆さんのLIVEに行きました。」
山口「宇都宮隆さんって……TM NETWORKの?」
ぶんおと「はい。あの……Sound Horizonっていうグループが好きで、宇都宮隆さんがゲストボーカルで参加したアルバムがあって、一目惚れしたっていうか……」
山口「おー!センスいいねー!15歳で宇都宮隆さん、すごいね。」
ぶんおと「ありがとうございます。」
山口「他にはどういうLIVEに行ったりしているの?普段はどういうジャンルが好きなのかな?」
ぶんおと「アニメが好きなので、THE IDOLM@STERのライブビューイングに行ったり……」
山口「LIVE自体そんなに頻繁に行くわけじゃないんだね?」
ぶんおと「そうですね。」
山口「じゃあ、サカナクションのLIVEに行こうと思ったきっかけは何だったの?」
ぶんおと「『魚図鑑』の発売を知って……(サカナクションの)存在自体は5年前から知っていたんですけど、再熱して、めっちゃ行きたいって思って……ぜひ生で聴いてみたいと思ったので。」
山口「どうだった、実際のLIVE。」
ぶんおと「今まで行ったLIVEと全然違って……今回って盛り上がる曲からじゃなくて、ゆったりした曲から始まったじゃないですか。」
山口「そうね。<深海><中層><浅瀬>っていうコンセプトでやっていったからね。」
ぶんおと「はい。で、もう……どんどんサカナクションの世界観に飲み込まれていくっていうか。それがすごい一番びっくりしました。」
山口「連れてかれちゃった。」
ぶんおと「連れていかれましたね(笑)。」
山口「ふふふ(笑)。その<深海>のときはどんな風に見ていたの?」
ぶんおと「アルバムの『sakanaction』を聴いていたので……気づいたら踊っていました。」
山口「お、いいねー。<中層>の時は?」
ぶんおと「「ネイティブダンサー」がすごい……一郎先生が「踊れる?」ってこう聞いたときに、勝手にイェーイ!って感じで、踊りました。」
山口「テンション上がった?」
ぶんおと「めっちゃテンション上がりました。」
山口「「ネイティブダンサー」のピアノだけで入るイントロの前のちょっとゆっくりしたところで僕が言ったやつでしょ?」
ぶんおと「そうです。」
山口「実は、あの一言を言うか言わないかっていうので、一回チームで話し合ったことがあったんだよね。」
ぶんおと「そうなんですか?」
山口「あそこで、「いっしょに踊れる?」とか何か一言言わない方がかっこいいんじゃないかっていう人たちと、言った方がいいんじゃないかっていう僕がいて(笑)。」
ぶんおと「ふふふ(笑)。」
山口「僕は言いたいって言って、言わなかったり言ったりしていたんだけど、名古屋2日目の時……ぶんおとが来た時は言っていたんだね。そしてそれに引っかかってくれたんだ。」
ぶんおと「めっちゃ引っかかりました(笑)。」
山口「あははは(笑)。ありがとう。」
山口「じゃあ、<浅瀬>の時は?どんな感じで聴いていた?」
ぶんおと「<浅瀬>は常に両腕を上げて、音楽に乗るっていう感じで…… "生でのあの曲は" って書き込みに書いたのが「ミュージック」のことなんですけど、"振り返った季節に立って" のところから楽器を持って出てくるじゃないですか。あの演出が生で見られたのが……!」
山口「ははは(笑)。早替えね。」
ぶんおと「そうです。」
山口「ラップトップっていうか……パソコンで5人並んでいて、あれが居なくなって真っ暗になるじゃん、あの時は何も見えない?ステージの中は。」
ぶんおと「ほとんど見えなかったです。」
山口「見えなかった?……よかったー(笑)。あの後ろではね、結構僕ら影の中でドタバタドタバタやってるからね(笑)。」
ぶんおと「ふふふ(笑)。」
山口「そっかー、じゃあそれもLIVE映像とかで見てくれていたのを、やっと生で見れたってことだ。」
山口「あのシャボン玉はどうだった?」
ぶんおと「あ、びっくりしました。」
山口「照明がバッと点いたらシャボン玉がビャッとあるあの感じね。」
ぶんおと「感動しましたね。」
山口「あれは、深海から浅瀬に浮いてきた泡っていうコンセプトだったんだよ。いい感じだったでしょ?(笑)」
ぶんおと「めっちゃいい感じでした。」
山口「あれもね、シャボン玉いらない派と、出した方がいいっていう2班に分かれて(笑)。僕は、ファンタジーすぎるからどうかなって思ったけど、ちょっとやったことをやってみたいっていうので、シャボン玉を押す派だったんだよね。そう、いろんな演出をみんなで話し合いながら、たった一言発するか発さないかもみんなで話し合いながら緻密に作ったLIVEだったんだよね。」
ぶんおと「すごいですね……!」
山口「だから、それをぶんおとにちゃんと見てもらえて、感動してもらえたのはすごい、嬉しいと思います、ありがとう。」
ぶんおと「こちらこそ、ありがとうございます。」
山口「じゃあ……全体的に、最終的に、サカナクションのLIVEを見て、また来たいと思った?」
ぶんおと「思いました。」
山口「それ、アルバム……あと何年待てるって思った?(笑)」
ぶんおと「え(笑)。アルバム……えー……いや、いくらでも待てます(笑)。」
山口「ははは(笑)。言ったな!よーし。今ね、絶賛レコーディング中なので、良いものがちゃんと完成したらアルバムをリリースするんで、ぜひその時は手にとって聴いてみてください。」
ぶんおと「楽しみにしています。」
山口「何か質問ある?滅多にない機会だから、答えるよ。」
ぶんおと「えっと……普段生活していて、ご飯食べている時とかにメロディーが浮かぶことってあるんですか?」
山口「あのね……お風呂に入っている時がよくあるよ。」
ぶんおと「あー……」
山口「僕の部屋、1階がリビングで2階にお風呂があるっていうちょっと変わった部屋に住んでるんですよ。で、2階から1階に降りるときに、階段のところに鏡があるんだけど、この間、僕お風呂に入っていて、パッとメロディーが浮かんで、録音しようと思ってiPhoneを探していたの。けどiPhoneをリビングに忘れていて、すぐに録音しなきゃって思って裸のまま階段を降りたら、全裸で階段を降りている自分の姿を鏡で見てしまって。一生結婚出来ないなって思ったよ(笑)。」
ぶんおと「ふふふ(笑)。」
山口「音楽にもう取りつかれているなーって思ったことがあったよ。」
ぶんおと「すごいですね(笑)。」
山口「でも、本当それぐらいメロディーが浮かんだらすぐに録音しなきゃいけないなって思うし、お風呂に入っていたり、あと車を運転している時とかにパッと浮かんだりするかな。ご飯を食べている時とかは、あんまりメロディーが浮かんだりはしないかな。でもなんかこう……無になっている時が多いよ、そういう良いメロディーが出てくる時は。」
ぶんおと「そうなんですね。」
山口「SMAPに楽曲提供をした「Moment」っていう曲のメロディーと歌詞が出てきたのは、シャワーをかぶっている時だった。」
ぶんおと「え、そうなんですか。」
山口「バーっとシャワーを浴びて……僕、スポンジとかタオルとかを使って洗わないで、手で洗うんだけど……どうでもいいけど(笑)、手でバーって体を洗っている時に、ふわっと出てきて。その時もすぐ録音した(笑)」
ぶんおと「へー。裸でですか?(笑)」
山口「うん、裸で(笑)。だから結構そういう日常の中でメロディーが出てくる時があるよ。」
山口「あれ?ぶんおとも音楽をやっているの?」
ぶんおと「軽音部に入っています。」
山口「楽器は?」
ぶんおと「キーボードです。」
山口「おお。何の曲をコピーしたりしているの?」
ぶんおと「えっと……今日曲が決まって、『四月は君の嘘』っていうアニメのオープニング……「光るなら」って曲です。」
山口「へー。それは結構パート的には難しい?キーボード、いっぱいあるの?」
ぶんおと「まだ何もやっていなくて……」
山口「ピアノとかは習っていたの?」
ぶんおと「いえ、何もやってないです。」
山口「おー、じゃあもう真っさらからやるの?」
ぶんおと「いや、ちょっと……多少は弾けたので、もうちょっと難しい曲も弾けるように練習していきます。」
山口「うん。なんかこう、弾けないことが弾けるようになるおもしろさもあるし、自分なりに勝手にアレンジして弾きやすく変えてしまっても、それが自分の味になったりするから。正確に譜面通りにやらなきゃいけないって思わなくてもいいかもね。自分の好きなように、気持ち良く演奏できることを祈っています。」
ぶんおと「ありがとうございます。」
山口「ぜひ、音楽楽しんでください。そして、僕らのLIVEにもまた遊びに来てください。」
ぶんおと「絶対行きます!」
山口「じゃあ、また機会があったら話しましょう。ありがとう。じゃあね、バイバイ。」
ぶんおと「ありがとうございました。」
そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。
山口「今回、ライブハウスツアーということで、一人ひとりのお客さんの顔が丸見えなんですよ。だから、みんながどんな気持ちで聴いているのかっていうのを観察しながら歌える場所があったりとか、自分の体が乗るとみんなが揺れ始めたりっていう、この一体感みたいなものは、本当に、忘れちゃいけない感覚だなと思いました。あと、1個すごい思い出したのが、ライブハウスでLIVEをする時に、みんなの集中が1個に集まる瞬間があるんですよ。その瞬間って、なんかフロアのお客さんの上の空いたスペース……ブラックスペースに渦みたいなのがわーってなるのが見えるというか、感じる時があるんですね。……
なんかね、それを思い出した。良いLIVEの時はそれが出るんですよ。今回のライブハウスツアーもね、それが出ました。全会場ではなかったけど、本当に、すごい瞬間が何回かあったんですね。だからこれを、アリーナとかホールでも出していけるようにならなきゃいけないなっていうのが次の課題かなと思っています。ホールツアーも、もうチケットが発売になっているので、お近くに行く際には足を運んでもらえたらなと。絶対後悔しないんで。来ていただけたらと思います。」
サカナクション先生のホールツアー、SAKANAQUARIUM 2018 "魚図鑑ゼミナール"の詳細はオフィシャルサイトをチェックしてください![→コチラ!]