「秋の新曲収穫祭!音楽にまつわる職業『プロモーター(第5回)』」

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聴取期限 2019年10月25日(金)PM 10:00 まで



山口「今夜は、大人気の講義!レコード会社のプロモーターという職業のことを生徒に知ってもらうために、僕がラジオのディレクターとなって、レコード会社のプロモーターから楽曲のプロモーションを受けたいと思います。」

ということで、今回は音楽にまつわる職業シリーズ "プロモーター" の講義です。山口一郎先生、改め、山口一郎ディレクター(エフエム小樽にいる、元ミュージシャンのFMディレクター)の元に、レコード会社の現役のプロモーターさんが「秋のおすすめ新曲」を持って登場します。ふだんのように一郎ディレクターにCDのプロモーションをしてもらって、一郎先生が気に入ったら楽曲がオンエア!そんな授業です。

山口「(仕事をしている) あー、忙しいなー。だけど機嫌悪いからなー。エフエム小樽に何かいい新曲がほしいなー。実りの秋って言うからね!実りのある曲を生徒に聞かせたいと思っているんだけどなー……誰かいい新曲持ってきてくれないかなー……」

飯尾「……すみません、今お時間よろしいでしょうか?」

山口「はい、大丈夫ですよ。」

飯尾「ソニーミュージックレーベルズから来ました、Sony Music Associated Recordsと、アリオラジャパンと、EPICレコードジャパンの3レーベルを担当しております。宣伝部の飯尾と申します!」

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山口「飯尾さん。ソニーですね。」

飯尾「はい、よろしくお願いします。お世話になっております。今回、是非山口さんに聴いていただきたいアーティストがおりまして……」

山口「このエフエム小樽でかけたいと。」

飯尾「はい、是非おすすめさせていただきたいと思って……」

山口「3つのレーベルを担当しているの?1人で?」

飯尾「そうなんですよ。もう……大変なことです。」

山口「ははは(笑)。大変なことですよね。」

飯尾「大変です、はい。」

山口「1人で何組も抱えているわけでしょ?」

飯尾「はい。全部で90組近くくらいなんですけど、そうそうたるベテランから期待の新人までいる中で今回どうしてもご紹介したいのが、wacciというアーティストになるんですけども。」

山口「あ、Tシャツ着てるの?」

飯尾「はい!頭の先からつま先まで、今日はwacciで来ました!」

山口「それwacciのグッズ?あー。」

飯尾「wacciって山口さんご存知ですか?」

山口「失礼ですけどちょっと知らなかったねー。」

飯尾「これ……wacciすごいぞ資料を作ってきました。」

山口「これ、飯尾さん手作りの?」

飯尾「あの……担当とか、みんなでちょっと……飯尾手作りって感じじゃないです……すみません。」

山口「ふふふ(笑)。」

飯尾「……あ!こんばんwacci!」

山口「……はい。あ、そういう挨拶があるんですか?」

飯尾「はい、こういうのがありまして。」

山口「ふーん。ちょっと今マイナスポイントになったかな。」

飯尾「あ!ごめんなさい。やばいミスった……早速。ごめんなさい。」

山口「ふふふ(笑)。バンドなの?」

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飯尾「はい、そうです。男性5人組になっておりまして、2009年に結成して、2012年にEPICレコードジャパンからデビューしています。なぜ今ご紹介したいかっていうところで、wacciに今すごい現象が起きているんですよ。」

山口「なんですか?」

飯尾「っていうのも、今日お持ちしたのが、秋の新曲祭り言うてるのに旧譜を持ってきたんですね。2018年の8月に配信リリースされた「別の人の彼女になったよ」っていう曲がありまして。」

山口「ってことは……別れて誰かと付き合ったってこと?」

飯尾「そうです。主人公の女性から、元彼に向けた想いを独り言のように綴った曲なんです。」

山口「あー、そういうことね。」

飯尾「はい。エモさ、切なさ、女のずるさみたいなものが凝縮した曲になっていまして。賛否両論。めちゃめちゃ好きって言ってくれる方と、クッソ嫌いって言う方の両極端で……」

山口「女の子がクッソとか言っちゃダメだと思うよ(笑)。」

飯尾「あ、すみません!ごめんなさい!(笑)やばい……。」

山口「うん。」

飯尾「是非これを山口さんに聴いていただいて……」

山口「サブスク総再生回数が2700万回って、これすごいですね。」

飯尾「すごいんです!リリースしてから1年以上経っているんですけど、今広がっていっていまして。バズったきっかけっていうのもまためちゃくちゃ面白くて。MVを出したんですね、YouTubeに。そのコメント欄で、この曲の歌詞に刺されたいろんな人たちが自分の恋愛エピソードみたいなものを書き込みまして。ちょっとしたノンフィクション恋愛小説みたいなものが7681件。今は多分もっと増えています。」

山口「なるほどね。この歌を聴いて、自分の恋愛談をコメントに書き始めちゃったわけだ。」

飯尾「そうなんです。エモくなっちゃって。それがSNSとかで拡散されて、いろんな人の知るところとなったんですけど。」

山口「えー。」

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飯尾「で、wacci実は11月13日に「Baton」というシングルも出すんです。ですが、そこにも「別の人の彼女になったよ (Piano ver.)」が収録されます!」

山口「それ、もう……当たったやつを別バージョンにして入れるやつでしょ?」

飯尾「そういうやつです(笑)。」

山口「分かる、分かる。」

飯尾「この機を逃す手はないと。いきり立っておりまして。」

山口「いきり立ってるのね。」

飯尾「はい(笑)。12月4日に出るアルバムにも、ボーナストラックとして入ります!「別の人の彼女になったよ」を、入れます!」

山口「ボーナストラックとして入れるってこと?」

飯尾「そうです!」

山口「それ……どういうこと?」

飯尾「(笑)」

山口「入れちゃうってことね。はいはい。」

飯尾「入れちゃいます!」

山口「僕らが次のアルバムにも「新宝島」を入れる感じだ。」

飯尾「そうです!最高の曲をやっぱり入れたいじゃないですか!全部最高なんですけど、もっとあるんですけど。」

山口「推していこうと。」

飯尾「はい、この波にブーストかけたいっていうところで、「別の人の彼女になったよ」を今日も……」

山口「そうねー……じゃあ、ちょっと味見してみる?コード進行とキーとかがわかるくらいの。」

飯尾「お願いします!」



wacci 『別の人の彼女になったよ』Full Ver.

山口「(歌い出しを聴いてすぐに……)はい!ありがとうございます。」

飯尾「いやいやいや……(笑)。」

山口「あー、なるほどねー。気になった人はもう、今YouTubeで調べて聴いているんじゃない?だから別にかけなくても。自分で調べて、ねぇ。」

飯尾「いやいや、そんな……なんでそんなこと言うんですか?」

山口「(笑)」

飯尾「あの……」

山口「分かるよ。分かるけど。」

飯尾「いやいや……もう、ワンコーラスだけでも!聴いていただけませんか?」

山口「ごめん、ダメだわ。」

飯尾「あ!もう、帰れません!そんな……小樽まで来て!!」

山口「ははは(笑)。でも、ちょっと僕の話を一回聞いてもらおうか。」

飯尾「はい。」

山口「なんていうのかな……普通は、シングル曲をかけてくれって来るべきなのよ。それを、過去に売れた曲を持ってくるっていうことは……僕がメンバーだったらだよ?「あれ?俺が作った新しい曲、超えられてないのかな?」って思っちゃうのよね。」

飯尾「そうですよね……」

山口「だから、wacciを知っている人は他の曲を聴きたいって思っていると思うわけ。次の11月に出るシングル曲の「Baton」をね。」

飯尾「「Baton」を……!」

山口「それに関して、メンバーは何て言っているの?何か言っているの?」

飯尾「メンバーは……もう……何を思っているんですかね?」

山口「帰れ!帰れ、帰れ(笑)。」

飯尾「いや、いやいやいや……じゃあ、「Baton」をかけましょう!「Baton」を!」

山口「(爆笑)」

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飯尾「もう、「Baton」行くしかない!「Baton」、かけましょう!よろしくお願いします!!」

山口「ちょっと……」

飯尾「もう、めちゃめちゃ幸せな、泣ける、エモい曲です!こちらも、"THE・wacci!"って曲になっています!」

山口「よーし。じゃあ、聴こう!「Baton」ね。新しく出す曲にも自信を持ってこないと。」

飯尾「そうですね。」

山口「ふふふ(笑)。僕がメンバーだったら寂しいよ。新曲出したのに、『「新宝島」!聴いてください!!』ってプロモーターが言っていたら、ちょっとがっかりするからさ(笑)。」

飯尾「確かにな……そうですよね……」

山口「この「Baton」っていう曲も、きっとwacciのテイストがちゃんと入っているわけじゃない。この曲を聴いて、wacciを聴いてみたいと思うリスナーもいると思う。」

飯尾「ありがとうございます……!」

山口「だから……ちゃんとね。」

飯尾「すみません。しがみつくのもいい加減にさせていただきたいと思います。」

山口「ははは!(笑) ありがとうございました。」

飯尾「ありがとうございました!本当に。」

■リリース情報■
wacci
・シングル「Baton」:2019.11.13 ON SALE
※テレビ東京系ドラマBiz『ハル 〜総合商社の女〜』主題歌



山口「(ふたたび仕事に戻る) ……他にもまだいっぱい新曲が欲しいんだけどなー。なかなかいい新曲っていうのは秋には見つからないもんだよなー。どうやろなー。」

高岡「お世話になります!すみません、ユニバーサルミュージックのユニバーサルJから、高岡と申します。」

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山口「あ、どうも。こんにちは。」

高岡「ちょっと今日は、山口さんご存知かあれなんですけど……ちょうど新作出たバンドがいまして。聴いて欲しいなと思って。いいですかね?」

山口「是非ぜひ。」

高岡「スピッツって、32年くらいバンドやってるんですけど……」

山口「(爆笑)」

高岡「ちょうど10月にタイミングがよくアルバムが出まして。」

山口「(笑)」

高岡「ちょっと僕、小耳に挟んだんですけど、山口さん「スパイダー」がすごいお好きだってお聞きしまして……非常に相性がいいかなー、なんて。」

山口「スピッツさんね!新しいアルバムを出されるんですね。」

高岡「ちょうど2016年から3年ぶりの、前作『醒めない』っていうアルバムで、今回は『見っけ』っていうアルバムを。」

山口「あー……そうですか……立場的にはもうかけないわけにはいかないんだよな(笑)。なんだけどもね、僕、知ってるのよ。まさにこのアルバムをレコーディングしているスタジオで僕もレコーディングしていたのよ。あ、僕っていうか、僕の知り合いのサカナクションっていうバンドがレコーディングをしていてね。何度も会っているんですよね。」

高岡「あ、お聞きしました。それでいうと、サカナクションさんの曲を去年くらいに、「新宝島」っていう結構有名な曲をスピッツもカバーしてイベントなんかでやっていて。結構お客さんの反応も良くて、ご本人たちもすっごい喜んでいて。」

山口「(爆笑)」

高岡「お客さんたちも、逆に「サカナクションもスピッツの曲をやって欲しいな」っていう声を聞いたので、僕もここの中から是非、やってほしいなーなんて……おこがましいんですけど、思ったりも……」

山口「そうですよね……でも、スピッツさんの新しいアルバムでしょ?みんな買いますよ。かけなくても。やっぱり。」

高岡「買っていただいているんですけど……僕もスピッツ大好きなんですけど。」

山口「いや、スピッツさんは良いに決まっているし、かけないわけにはいかないじゃない、僕が。」

高岡「そうですね、ありがとうございます。」

山口「それを分かって持ってきているじゃない。」

高岡「いや、そんなことないです。」

山口「僕的には新人持ってきてほしかったかな。新人をここでかけるっていうレーベルであって欲しいな。」

高岡「いや、それは……」

山口「僕がマサムネさんだったら、「いいよ、いいよ。若い子をかけたらいいよ」と。僕がマサムネさんだったら思うもん。」

高岡「マサムネさんはいつも謙虚な方なので、「いいよ」って絶対に。ご自身のラジオでもなかなか新曲かけない人なので。そのくらい謙虚な方なんですけど。僕がいろんな新人のバンドとかミュージシャンはいろいろいますけど、最も、どの新人のアーティストさんよりもデビュー当初からのアグレッシブな気持ちとか、音楽に対する思いが強いアーティストだと思うので。気持ちとしては全然新人よりもフレッシュというか。エバーグリーンという簡単な言葉では言い表せないくらい……プッシュしたいなと思って今日持ってきました。」

山口「わかるんだけども……」

高岡「あ!もしあ、もし、かけづらかったらですね。一応ノベルティで、シングル「優しいあの子」の時なんですけど、こちらと同じペンを……」

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山口「リスナーへのプレゼントってこと?」

高岡「はい、是非ぜひ!」

山口「あー!そういうことね。」

高岡「5本くらいありますので!5名さま、どうぞお使いいただけたらと。」

山口「ははは(笑)。でも、うちも老舗のラジオ局だから。オンエアしてない感じの曲がいいかなって思うんだけどなー。」

高岡「オンエアしてない感じの曲ですか?それですと、ものすごく悩んで……1曲目の「見っけ」だとか……」

山口「これはあまりオンエアしてない?」

高岡「いえ、しています。していて、この曲は一番このアルバムを象徴する曲なのでかけたいんですけど。」

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山口「僕もね、スピッツで言ったら、『ハチミツ』の中の「あじさい通り」とか。」

高岡「もう、最高ですね!」

山口「ああいう、アルバムの中でもちょっとメインじゃないところのいい曲が好きなのよ。」

高岡「「あじさい通り」系でいうと……8曲目の「YM71D」とか。これはサカナクションさんも大好きで、新しいサウンドを取り入れた感じのものなので。サカナクションさんがカバーするには向いてるなって……個人的には。」

山口「エフエム小樽に刺さる?」

高岡「刺さりますね!……他にも、どの曲もな……9曲目の「はぐれ狼」とかも全部いいんだよなー……」

山口「ははは(笑)。わかりましたよ。高岡さんがスピッツ愛に溢れていることも伝わりましたし、このアルバムを聴きこんでいることも分かりましたしね。「見っけ」、聴きましょう!エフエム小樽にスピッツは必要だなと判断します。」

高岡「ありがとうございます!」




今回の講義も終了の時間になりました。

山口「今回のプロモーションは、中堅と、神みたいなバンドが来ちゃったから(笑)。かけないわけにはいかない感じになるもんね。それはいくら僕が役に徹していたとしてもね(笑)。でも、ユニバーサルJの高岡さんは本当にスピッツを愛しているんだということが伝わったからよかったな。かけたいなって思ったし。ソニーミュージックの飯尾さんも、上からものすごく圧をかけられているんだなって(笑)。かけないとやばいっていうのがすごい伝わってきたから、オンエアする材料になったかな。だけども、ちょっと……これからは大御所がきたら無条件でかけないっていう……大御所禁止っていうひとつのボーダーを作る。それでも大御所を持ってくるなら、ちゃんとトークで来いよと。そうじゃないとかけなきゃいけない雰囲気になっちゃうから(笑)。ということで、今回の講義はここまでなんですが、このプロモーターの講義は来週もお届けするよ。今回はかけちゃったから!次回はもう、厳しくいくよ!次のプロモーターは覚悟していてくださいよ!」

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聴取期限 2019年10月25日(金)PM 10:00 まで

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