「リモート『一問一郎!』」

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2020年6月12日(金)PM 11:27 まで



山口「あの……来週、プレゼント企画ですよね?」

職員(カヲル先生)「生徒にね。」

山口「僕、金曜日のトリじゃないですか。要するに一週間のトリですよね?っていうことは、一番いいものプレゼントしなきゃいけないのかなっていう……そういうのを課せられているのかなって(笑)。」

職員「課せてはないけど(笑)。」

山口「"サカナLOCKS!危ないぞ、ここら辺で、お前わかってるよな?"っていうプレッシャーを与えられているのかなと感じているので、いいものをプレゼントしようと思っているんですけど……」

職員「お、本当ですか。」

山口「少なくとも、(川上)洋平くんよりはいいものにしたいなと(笑)。」

職員「いやいや、あそこすごいよ、たまに。」

山口「そんなの、こっちなんてギターあげているじゃないですか……速攻ヤフオクに出てましたけどね(苦笑)。そういうことがあるから物としてプレゼントするのに困りますよね……って考えると、ヤフオクとかメルカリに出せないんだけど、すごい価値があるもの……親父と2ショットの写真とかさ。」

職員「ふふふ(笑)。親父さんとの2ショットをクリアファイルとかにしてプレゼントしようか(笑)。」

山口「それ1個だけ作るの大変じゃないですか(笑)。」

職員「グッズ、グッズ!缶バッチとか(笑)。」

山口「ははは!(笑) この間、Loopwheelerっていう僕がお世話になっている吊り網式で作られているスウェットのお店があるんですよ。吊り網式の文化を守るために作ったお店で。そのLoopwheelerに、自粛開け、行ってきたんですよ。そこでTシャツをいっぱい買ってきたから、プレゼントにどうかなって。」

職員「あ、それは嬉しいと思うよ。」

山口「あとは……使ってない、機能を果たしていないモバイルバッテリーとか(笑)。いくら充電してもすぐ充電がなくなるモバイルバッテリーとかね。」

職員「あー……それはもう、簡単に言うとゴミですけど大丈夫ですか?(笑)」

山口「(爆笑)」

職員「それこそ番組が終わるんじゃないかっていう(笑)。」

山口「あ、それは困る!(笑)それは困るんだけど……そういった絶妙なところですよね。」

職員「じゃあ、来週楽しみに待ってます!」

山口「ちょっと考えようかと思います。」


ということで、来週のSCHOOL OF LOCK!はスペシャルウィーク!サカナLOCKS!では、『サカナクションカルトQ』の開催が決定!サカナクションに関するクイズバトルで授業に参加してもらい、一郎先生のプレゼント争奪戦を行います。エントリー&詳細はこちらまで!


山口「はい、授業を始めますから席についてください。Twitterを開いている人はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている人はInstagramをそのままにしてください。そして、サカナLOCKS!のインスタアカウントをフォローしてください。授業が始まりますよ。本日のサカナLOCKS!もリモート授業でお届けしております。今回は久しぶりに、生徒の皆さんから届いた質問に答える『一問一郎』をお届けしたいと思います。音楽のこと、音楽以外のこと……なんでもOK!質問にタブーなしで答える『一問一郎』をお届けします。今まではね、目の前に質問が書かれたカードが裏返しになった状態で置かれていたんですよ。で、質問が分からない状態でカードを引いて読み上げるっていうスタイルだったんだけど、今回は「リモート」ということなので、目の前にカードがないんです。その代わり、僕が数字の1から6までを言うと、あらかじめ用意されていた質問がオンライン会議アプリの"画面共有"という機能を使って表示されます。その画面共有を通じて、質問内容が(一郎先生の)パソコン画面上に現れるという "リモート一問一郎" をお届けします。でも、そろそろ収録スタジオに行きたい気持ちが出てきたね。リモートいいなって言ってきたけど、リモートする部屋を変えたくなってくるもんね(笑)。そろそろスタジオに行くか、鎌倉に部屋を借りるかっていう気持ちになってきています(笑)。このままオンライン授業が続くならの話ですが。」

「では早速、質問を選んでいこうと思う。サイコロを振るくらいの気持ちかな……1、2、3、4、5、6……そうね……一郎の、1!」

"Q. 北海道から上京した時、どのような気持ちでしたか? (宮城県 18歳 ドキコ)"

「あー……そうね……あんまり実感なかった気がするけどな。だめだったら北海道に帰ればいいって気持ちだった気もするし……でも、メンバーに女の子2人連れてきちゃったから絶対成功しなきゃいけないって気持ちもあったし、そういう気持ちの間でぐらぐら揺れていた感じもあったけど。ただ、僕、北海道から出てくる時に、アルバイトをしていたお店の店長さんが「いつでも帰ってこい、だめだったら一緒に店頑張ろうぜ」って言ってくれたりしたんですよ。だからこそ帰れないなっていう気持ちもありましたね。あと、札幌の仲間たちに、ある種、地元を捨てて……ローカリズムを切り捨てて東京に行くっていうことをやったので、そういう部分で引け目はあったから、絶対に成功しなきゃなっていう気持ちもあったけど。実際に住み始めてからは、ここで一生やっていくんだっていう気持ちみたいなものはそんなに強くなかった気もするし、今も東京に住んでいますけど、特にコロナでこういう状況になってオンラインでいろいろ出来るようになってからは、別に東京の街中に住んでいなくても全然いいんじゃないかなっていう気がしてきていますね。そういう意味では、今の心境は変化したかなと思う。」

「で、引越しの時には何も持って行かなかったね。楽器以外は全部置いてきた……っていうか、札幌に住んでいた時の家に何もなかったっていう(笑)。お金がなさすぎて何もなかったから……自転車だけかな。自転車だけ持ってきたかな。それも、ルイガノ(LOUIS GARNEAU)の赤い自転車だったんですよ。そのルイガノも、すすきのの町中にあったおじちゃんが経営していた自転車屋さんで、一台だけあったお洒落な自転車で。ファーストアルバムとセカンドアルバムの印税が8万円だったんです。そのなけなしの8万円でルイガノの自転車を買って、それだけ持って出てきましたね。だから、ソファとかベッドとか……当時は布団だったね。その布団とかも全部こっちに来てから買いましたよ。テーブルとかもね。」

「……こんな感じかな?じゃあ、次!」

"Q. 山口さんオススメの詩集を教えてほしいです! (埼玉県 17歳 蝶千鳥) "

「これね……すごい聞かれるのよ。すごい聞かれるんだけど……難しいんだよね。非常に難しい詩集もあるし、読みやすいものもあるんだけど、人によるからさ……こういうのを読んで勉強しておいたほうがいいよっていうものなのか、自分がすごく引っかかったものなのかっていうところだけど。僕がずっと言っているのは、石原吉郎さんの詩集が自分の中にすごく影響を与えたんだけど、これは僕が影響を受けただけで、みんなが読んでそれに影響を受けるかどうかは分かんないんだよね。しかも、石原吉郎さんにたどり着くまでにいくつも読んできて、やっと理解できたものだから。導入編なのか、中級編なのか……僕の中で初期なのか中期なのか一番ピークの時なのかっていうところとか。そのどこのタイミングを言うのかっていうのも難しいところなんだけどね。ただ、その石原吉郎さんの詩を読んだ時には衝撃を受けましたね。頭の中にあるものを言語化するっていうのは非常に難しいことだけど、いちばん宇宙に近づけるのは詩なんだろうなって思った。どこまでも行けるっていうか……自分にどこまでも近づけるし、どこまでも離れられるっていうか。その感覚は宇宙に近いなって思いましたね。音楽よりもそう感じたな……。だから、おすすめを教えるのは非常に難しい。でも、短歌とか俳句は読みやすいし、すごく瞬間的なので、そういうのから入っていくと面白いかなって思いますけどね。石川啄木とかのなよなよしい短歌とかから入っていくとエモさを感じられるんじゃないかと思いますけどね。」

「じゃあ次!」

"Q. このSTAY HOME期間中、誰に一番直接会いたいと思いましたか? (長野県 15歳 マースークー) "

「あー……でも、親かな?……ていうか、プライベートで親としか連絡を取ってないっていうのもあるよね(笑)。STAY HOME期間中は非常にテレワークの仕事が多かったんですよ。だから、パソコンの画面でいろんな人と話をしたり、打ち合わせをしたり、あとは、Instagram Liveで見てくれている人たちに対して語りかけることが多かったから、自分1人の時間で誰かと話すってなると一番家族が多かったかな。今までこんなに家族と頻繁に連絡をとっていたことがないっていうくらいとっていたので、親に会いたかったかな。一番会いたいなって思った瞬間は、親父がInstagramのアカウントを作るってなった時に、作り方が全然わからないのをテレビ電話しながら手助けしていた時に、もう、その場に行ってバーっとやってあげたかったっていう(笑)。その時が一番会いたいっていうか、そこに行ってやってあげたいなっていう気持ちでしたね。」

「次……!」

"Q. 未来の自分はどうなっているか不安です…一郎先生も学生の時、そう悩んだことはありましたか?(富山県 15歳 にゃにゃにゃ) "

「それはありますよ。今でも未来のことは不安ですけどね。未来に不安じゃない時なんてないかなって気はします。ただ、何でもそうだと思うんですけど、新しいことに立ち向かう時とか、新しい環境に飛び込む時って、期待感より不安感だったり緊張感とかがある方が、僕は後々うまくいくような気がしていて。例えば、ディズニーランドとか僕行ったことないんですけど、多分、僕がディズニーランドに行ったらすごく楽しめると思うの。それはなんでかっていうと、あんまり期待していないから。そういうファンタジーな世界ってあんまり得意じゃないので、自分は今あんまり面白くなさそうだなって思っているんだけど、行ったらすごく楽しいと思うんですよ。期待していない分、いい驚きがあるっていうか、びっくりすることが多くて。だけど、例えば釣りに行くぞって、「相模湾でめちゃくちゃ釣れるらしい、よし行こうぜ!」っていう時は、行く行く絶対行く!早く行きたい!って感じでいざ行くと、楽しいんだけど、思っていたより楽しめていないっていうか……普通な感じ?「あー、今日も良かった」ってくらいで終わるっていうか。だから、それはちょっと例えがあれだけど……自分がどうやって生きていくかっていう不安だったり、先が分からない方が自分を1つずつ知っていけるドキドキ感があるっていうか。トラブルも嫌なことも、いろんなことがあるけど、不安でいて構えている方が、起きていくことに対して一個一個噛み締めていける気がしますけどね。何も不安もなく、勉強もできてやりたいこともはっきり分かっていて、それに向かって進んで行くぞって思っている人でも絶対不安だし、そういう人は逆にうまくいかなかった時どうしようって思うっていうか。だから、何もなくて不安な方が、何にでもなれるっていう選択肢もあるし。どんなことでも、自分が想像していなかったことにぶち当たった時にでも、それも掘り下げていくと実は面白かったりすると思うのね。だから、どんなことにも集中できたり掘り下げていけるっていうことをちゃんと習得していけるようにトレーニングさえしておけば……それはどんなことでもいいと思う。例えば、漫画を集中して読むとか、部活を真剣に頑張るでもいいと思うし、勉強するでもいいんだけどね。自分が今目の前にあることを真剣にやり続けていれば、それが社会に出た時や次のステップに進む時にいきてくるので。だから、集中するっていうことさえやっていれば、どんな時でもちゃんと向き合っていけると思うので。だから、どう向き合うかが重要だと思うから、僕は不安でいて、それを集中力みたいなもので突き破っていく方が想像できない自分になれるんじゃないかなと思いますけどね。」

"Q. コロナについて思ったことなどを曲にしてもらいたいです! (滋賀県 16歳 北京のミッキー) "

「(北京のミッキーってなんかいい感じのヒネリが入っていますね……) これはね……コロナについて思ったことを歌にすることは多分しないと思うけど、コロナによって導かれた日常みたいなことは絶対に音楽にするだろうなって思う。僕最近Instagram Liveを週に何回かやっているんですけど、それはこのコロナの状況をちゃんと歌にするためにやっていることで。前にもちょっと話したかな。僕らミュージシャンって、多分みんなと生活リズムと生活のスタイルが全然違うんですね。例えばだけど、コンビニに買い物に行くとか、スーパーに買い物に行くとか。例えば、僕に恋人がいたり友達がいたりして、一緒に外を出歩くっていうこともあんまりできないっていうか……みんなは彼女ができたら、日曜日にデートしようって思ったりするでしょ?でも、僕らってそうはいかなかったりするっていうか。友達と簡単に飲みに行こっかって居酒屋で飲むっていうのもなんとなくいかないっていうか。みんなとはちょっと違う意識の中で生活していたり、違う生活スタイルで生きていたりするので、みんなが感じているコロナの状況と、僕らが感じているコロナの状況ってちょっと違うだろうなって思っているんです。だけど、みんなが思っているコロナの状況を僕らは代弁しなきゃいけないんだけど、そういう状況にいる僕が代弁するっていうのは非常に難しいと思うし、達観した世界観で歌わなきゃいけなくなるのかなって思ったんですよね。だけど、それは僕らの役割じゃないかなって思っていて。だから、みんながどう感じているのかっていうのをきっちり取材したいなって思っていたんですよ。その時に、僕のInstagram Liveを見てくれている人たちと直接お話ししたり、いろんな仕事をしている人たちにコロナの状況はどうなのかっていうことを聞いたりして話していくことで取材をしていて。そこで感じたことや見えてきたことを次のアルバムのコンセプトにしようかなと思っています。だから、コロナについてっていうことは歌にはしないけど……"コロナっていうウイルスはどんなんでさ"っていうこととか(笑)。そういうことにはしないと思うけど、ここに対しておかれた状況、世の中の空気感や気分っていうのは必ず歌にすると思います。それはミュージシャンとしてみんながやることじゃないかなって思う。」

「ただ、僕は今まで以上にセールスとかビジネスっていうことを音楽の中に持ち込まないようにしようかなっていうのは考えています。そういう気分じゃないなっていうのが自分の中にあるのはみんな一緒だろうなって思うっていうか……そこはみんなと同じような感覚でいられる気がするんですけどね。音楽っていうものは、コロナが蔓延する前と今とでは背筋の伸ばし方が違う感じがしていて、コロナが始まってからの音楽っていうものの役割はもう少し背筋が伸びている感じっていうか……そういった印象になっているので、それを表現しようとすると、売れるとか人に評価されるっていうことよりかはもう少し内省的なものをきっちり表現しようとするっていうところにいくんじゃないかなと思っています。」

そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。

「……こんな感じかな?結局、6問中5問答えちゃったね(笑)。『一問一郎』の授業は何度かやってきましたけど、僕Instagram Liveでも、5分間インタビューっていうのをやっているんですよ。対話形式で5分間聞きたいことを聞くっていう。本当は直接声を聞いて話した方が面白いかなって思ったりするんだけど。ただ、今後も『一問一郎』募集しています。僕みたいなただの音楽好きの兄ちゃんに聞きたいことがありましたら、この場を使ってお答えしていきたいと思います。」

『一問一郎』の質問は、 [ 課題提出ページ ]で募集しています!
来週の授業『サカナクションカルトQ』への参加応募も、詳細はこちらをチェックしてください。

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