『サカナLOCKS!掲示板に書き込んでくれた生徒の悩み相談。』

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2020年12月4日(金)PM 10:00 まで





山口「サカナクションは、2021年1月8日から11日までの4日間イベントを行うことが発表されました。その名も『SAKANAQUARIUM 暗闇』。これはどういうものかというと、前回サカナクションは『SAKANAQUARIUM 光』というオンラインライブを開催したんですよ。それは誰もがどこにいても体験できるイベントだったんですけど、今回の暗闇は光と真逆で、絶対にそこに来ないと体験できないイベントです。あいちトリエンナーレという、ちょっと話題になったイベントの中で暗闇ライブをやったんですよ。手をかざしても手が見えないくらいの真っ暗な中で音楽体験をするっていう、サウンドインスタレーションみたいなものをやったんですね。それを関東でもやりたいなってずっと考えていたんですけど、なかなかタイミングも合わず、場所もなくてやれていなかったんですが、このコロナ禍で会場に空きが出たりとか、コロナの状況……着席しなきゃいけない、言葉を発しちゃいけない、キャパシティ制限をしなきゃいけないっていう、僕らが普段ライブを行う上ではマイナスな部分が暗闇インスタレーションを行う上では逆にやりやすい環境ということで、今回これを行うことになりました。今のこういう環境だからこそ誰もが体験したことがないことを音楽でやっていきたいなと思い、この暗闇インスタレーションを開催します。4部構成に分かれていて、1部15分なのでライブの滞在時間は1時間だけです。真っ暗闇が怖くて退出したくなる人も、15分間の幕間に退出時間があるので、そこで退出できる環境になっています。場所は幕張のスタジアムなので7000〜8000人のキャパシティのところなんですけど、半分以下でやります。約2000キャパシティなので、いる人数は少ないので環境的にはリスクが少ないかなと思います。」

「僕らもいろいろ考えていて、実は1月のイベントをこのタイミングで発表するのはすごくギリギリなんですよ。本当にやれるかどうかっていうのを吟味した上で発表したんですけど、その大きな理由としては、やっぱりイベントってコロナが始まる前も今も変わらないと思うことなんですけど、主催する側と演じる側、観に来る側、それぞれが協力し合うことがすごく大事だなって改めて思っていて。感染者を出さないようにしようとか……コロナに対する意識が人それぞれバラバラなのは当たり前なんですけど……なんだけど、お互いに協力しあえる環境を作っていくっていうことが大事だなと思うのがひとつ。あと、ライブに来るその場だけ安心なんじゃなくて、ライブに来たことでコロナへの意識みたいなものが高まったり、ライブに行った後のみんなをコロナから守るっていう意識もイベントで培うことが出来ればいいなと思ったんです。

今回踏み切った大きな要因のひとつはグッズなんです。このグッズっていうのは、シキボウ株式会社っていうところがフルテクトっていう抗ウイルス素材を開発して、その素材のコロナに対する抗ウイルスのエビデンスが少し前に取れたんですね。それを発表された時に、グッズをフルテクトっていう素材を使って作って販売すれば、イベントに来てそれを纏えばその瞬間も守られるし、それを普段日常的に使えば誰かの他のライブに行ったり、イベントに行ったり、スーパーに行くなり……何かする時にもそれを着ていればウイルスから守られると。そのライブの時だけじゃなくて、みんなの日常も音楽という入り口から守れるっていう状況を作れるかもしれないっていう大義が僕らの中で出来てから、開催しようっていうことを決めました。今回イベントをやる上でアクセルになったかなと思っています。暗闇ライブは、言葉を発しちゃいけないし、席から立ってもいけない……むしろ、真っ暗闇で立てないんですよ。だから、こういう環境だからこそ楽しめるイベントなので、ぜひ関東にお住まいで来たいなと思う人は来てもらえたらと思います。」

*『SAKANAQUARIUM 暗闇』特設ページ [→コチラ]

「そして、8月に行った『SAKANAQUARIUM 光 ONLINE』のBlu-rayが出ます!2021年3月17日に発売になります。サカナクションのファンクラブのことをNF Memberっていうんだけど、NFは"Night Fishing "ね。このNF Member完全限定生産盤っていうのと、店頭で購入できる初回限定盤、通常版っていう3つの形態で販売されます。これをライブの映像監修をやってくれた田中裕介監督が商品のデザインも手がけていて、初回限定盤は120ページくらいある資料みたいな……光ONLINEとは何なのかっていう本になっているからね。すごいことになってる。さらに、ライブ音源を2枚のCDに分けて収録している。だから、音源だけも聴けちゃうよっていう。ファンクラブ限定盤は12月20日までの期間限定で完全受注生産となります。ちょっと値段は高いんだけど、ファンクラブで独占配信した8月15日のライブをさらに収録しているから、2日分のライブが観れちゃう。初日と2日目どっちも観れちゃうという。その上にライブ音源を2CDもついてきて……つまり、Blu-ray 2枚とCD 2枚、オリジナルマスク3枚と光ONLINE限定マフラータオルも……ふふふ(笑)。情報多いぞ。それも付いてくる!デラックスエディション!これが発売されますので。12月20日までの限定受注生産だから、急いだ方がいいぞ。すごい特典なのでね。ぜひこちらを予約ご購入いただきたいと思う。店頭でも買えるし、ファンクラブは完全生産盤を先に買えるぞってやつですね。2日間のライブが観れて、2CD付いてきて、マスク3枚付いてきて、限定マフラータオルも付いてくるのが完全限定生産盤で、初回限定版の方は2CD付いてくるってやつですよ。とにかくお得。あの時の感動を……という方はぜひ購入していただけたらと思います。という、久々の告知系でね。動きがあるとワクワクしてきますね。」

SCHOOL OF LOCK!


今回は、最近書き込みが増えている(ありがとうございます!) [サカナLOCKS!掲示板]に届いた悩み相談に一郎先生が答えていきます。

「今回も先生は体調不良のためリモートでお届けしているんですけども、生徒とリモートで話していきたいと思う。」


★本当にやりたいこと。

僕は、本当にやりたいことが分かりません。
ありすぎて、分からないんです。
僕は、歌手という夢がありますが、声優というものにも興味があります。
でも、親には夢を反対されています。
特に、お金についての事で反対されています。
福岡の専門学校に進学しようと思っているんですが、お金は出せないと言われ、反対しています。
僕は、なんとか説得しているんですが、全然前向きにしてくれません。

一郎先生、僕はどうすればいいですか。
一郎先生、教えて下さい。

表面上のデューク
男性/16歳/長崎県


山口「それでは話していきましょう。もしもし!……聞こえる?」

表面上のデューク(以下、デューク)「はい、聞こえます!」

山口「サカナクションの山口一郎です。」

デューク「初めまして。」

山口「デューク、書き込みありがとう。見たよ。今16歳っていうことは高校2年生?」

デューク「はい。」

山口「ということは、ちょうど今進路について考え始めている頃なんだ。」

デューク「はい。」

山口「書き込みにはやりたいことがありすぎるって書いてあったけど、改めてやりたいことを先生に話してくれる?」

デューク「はい。自分は、歌手という将来の夢がありまして。でも、他の職業も気になる感じです。」

山口「他の職業って何?例えば?」

デューク「パソコンでの業務だったり、声優という職業にも少し興味があります。」

山口「歌手とか、パソコンのプログラミングとか、声優にも興味があるんだ。どういうところに憧れたの?」

デューク「歌手は、中学3年生の時にひきこもりになって、ひきこもりだった自分を救ってくれたのが歌だったので……」

山口「あー……同じような状況の人たちを自分の歌で救えたらいいなって思ったりしたってことね。声優っていうのは?」

デューク「昔から声だけはいいなって友達から言われていたので。」

山口「確かに!声いいよ、すごい。いい声してるなって思う。声優目指しているのかなっていう声してるぜ、先生からすると。」

デューク「そうですか?ありがとうございます。」

山口「それで声優にも興味を持ってみようかなって思ったってことなんだ。でも、声優で歌っている人もいっぱいいるじゃんね。その夢を追いかけたら同じ夢になるかもしれないね。」

デューク「はい、そうですね。」

山口「そういうことを目指しているんだっていうのは親には話したの?」

デューク「なかなかあんまり話せない感じですね。」

山口「自分が歌手をやりたいとか、声優になりたいっていうことはしっかり話せていないんだ。」

デューク「ぼんやりですけど、少しは話しています。」

山口「うん。書き込みには専門学校に進学しようと思ったんだけど親に反対されたって書いてあったけどさ、自分がこういうことをやりたいんだ、歌手になりたいんだ、声優になりたいんだっていうことってちゃんと親と話し合ってはいないってことでしょ?」

デューク「はい。」

山口「専門学校に行って学びたいってデュークが思っていること、自分の夢をちゃんと親に説明した方がいいと思うけどね。なんで行きたいんだろうっていう熱意だったり、気持ちが分からないと親も不安になるじゃん。」

デューク「はい。」

山口「でも、デュークは専門学校にもし行かないとしたらどうするつもりだったの?就職?大学?」

デューク「他の学校に進学してみようと……」

山口「歌とかじゃない学校ってこと?」

デューク「パソコンとかの、プログラミングだったり、そういう学校に。」

山口「就職とかにいきる学校ってことね。それだったら親は専門学校に行ってもいいよって言っているってこと?」

デューク「そうです。」

山口「あー……そういうことか。歌手とか声優とかじゃなくて、現実的なところに行くんだったら応援するけど、夢を追いかけるにはお金は出せないって言われているってことか。そういうことかー。」

デューク「はい。」

山口「なるほどな……でも、先生はデビューしたのが26歳か27歳だったんだけど、高校卒業して8年後とかだよ(笑)。」

デューク「えー……!」

山口「そう。それまでずっと就職もしないでアルバイトしながらバンドを続けて夢が叶ったのが26とかで、東京に出てきたのが29とかだからね。その間ずっと諦めなかったのよ。自分が本当にやりたいかどうかって、やり始めて、自分で挑戦し始めてからじゃないと分からなかったりもすると思うんだよね。諦めちゃうっていうことは才能がなかったのかもしれないし、その時点でさ。だから例えば、専門学校に行ってプログラミングの勉強をしながらでも、歌手にだって声優にだって俺はなれると思う。本当になりたいんだったら。ミュージシャンでも、[Alexandros]の(川上)洋平くんとかも就職して営業をやっていて、それをやりながらバンドをやっていて……ってやっていたんだよ、確か。」

デューク「へー……」

山口「もちろん、才能がある人は若いうちからすぐにデビューして……とかあると思うけど、自分の生活を保ちながら夢を追いかけている人もたくさんいる。人それぞれ環境も状況も違うから、自分の夢の追いかけ方を探してみるっていうのは大事なことだったりするのかなーって。いろんな声優さんやミュージシャンが、どういうルートで、どういう経緯でデビューしたのかとか、人生を調べてみるのもありかもしれないよね。どんな生き方があるのかなって見つかるかもしれないよね。」

デューク「はい。」

山口「普段歌っているの?練習したりとか。」

デューク「はい。していますね。」

山口「YouTubeとかはやったりしていないんだ?」

デューク「YouTubeはやっていないですね。」

山口「人から自分の声を褒められたりすると嬉しいわけじゃん。だから、自分の声を生かして、今はどこにでも発表する場があるから、いろいろやってみたらいいんじゃない?本当に自分の声をみんなが良いって思うのか、自分の歌声をみんなが好きって思うのか。客観的に、自分のことを全く知らない人がどう思うのかっていうのをテストしてみるのはいいかもしれないね。」

デューク「いいですね。」

山口「うん。だって、僕的にはデュークの声を初めて聞いたけど、声優さんみたいだなって思ったよ。」

デューク「ふふふ。」

山口「だから、自分がこれって思ったところに進めるように、自分から行動してみるっていうことも大事だと思うから。トライしてみたら良いよ。失敗したらやめればいいんだし。挑戦しないのが一番もったいないなって思うから、先生は。」

デューク「はい!」

山口「うん。デューク、頑張ってな。応援しているから。僕も頑張るから。」

デューク「ありがとうございます。」

山口「ありがとう。じゃあ、また会いましょう。」

今回の授業も終了の時間になりました。

山口「夢を追いかけるっていうのって、すごくワクワクするし、やっぱり理想があるじゃない。夢の追いかけ方みたいなものにも。でも、なかなかその通りにいかなかった時にフラストレーションが溜まったりすると思うんだけど、どんな環境でも本当にそれを続けたかったらやれると思うんだよね。プロ野球選手とかだとさ、小中高野球やって、高校出てドラフト1位でプロに入って、プロで頑張って……っていう、本当にエリートコースみたいなのがあると思うけど、文化に関わる仕事ってなかなかそういうのがないと思うんですよね。高校卒業していきなりデビューして、バカ売れして……っていうのってそんなに聞いたことがないよね。下積みがあるとうか。早いうちからヒットしちゃうとなかなか続かなくなっちゃう人も多かったりとか。だから、人それぞれいろんな人生があって、いろんな夢の追いかけ方や叶え方があるから、それを自分で見つけていくっていうのはすごく大事なことだと思う。

僕、この歳になってすごく感じたのは、親も子育てが初めてだったりするわけじゃない。お兄ちゃんお姉ちゃんがいたらまた別かもしれないけど……親も初体験なのよ。子供の進学って。ふふふ(笑)。だから、親の気持ちも分かると結構いいかもしれないよね。もちろん、親との関係性も人それぞれだと思うんだけどね。そういう見方もあるのかなって気はしてる。だから、デュークもパソコンのプログラミングの仕事を勉強しながら声優や歌手を目指すのも全然ありだと思うし、それをやろうと思ったら全然できると思うんだよね。先生たちの時代はYouTubeとかそういうのもなかったから、発表する場所ってすごく限られていたから。でも今はいろいろあるから、チャレンジしてみたらいいと思う。早くトライして早く失敗したらいいと思う。やり直せるからね。」

「引き続き、[サカナLOCKS!掲示板] への書き込みをお待ちしていますが……これは、いっぱいあればね、みんな幸せになるから(笑)。書き込みいっぱいよろしくお願いします!」

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