先行初オンエア!新曲「新宝島」

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山口「はい、授業を始めますから席に着いて下さい。マンガを読んでいる生徒はマンガをしまいなさい。Twitterを開いている生徒は、Twitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている生徒は、Instagramを一度閉じなさい。授業が始まりますよ。」

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「今夜はいよいよ、サカナクションが9月30日にリリースする新曲「新宝島」をラジオ独占解禁したいと思います!この曲は2014年から……去年ですね、ずっとサカナクションが制作していた曲になります。先生が「歌詞が書けない」と、山に篭って“七草狩りに行っていた”あの曲ですよ(笑)。何かと副担任'sが登場していたときがあったじゃないですか。」

「先生が歌詞を書いていた裏では、映画『バクマン。』の劇伴……映画の中で流れている全部の音楽、それもサカナクションが担当していたので、メンバーはそれをやりながら、先生はこの「新宝島」を作りながら……並行作業でやっていたんですが。この曲は、映画『バクマン。』の主題歌になっています。映画も10月から公開になりますし、この曲も9月30日にリリースされます。」

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「この「新宝島」のことは、何度かこのサカナLOCKS!でお話してきましたけど、どんな曲かというと、サカナクションの「さよならはエモーション」っていう曲で、先生は“もうエモーショナルな曲はやめた”……みたいなことを言っていたじゃないですか。それくらい、自分の内側に向いて曲を作っていたわけですよ。内面を歌おう、内面を歌おう……としていた中で、この劇伴のお話を頂いて、主題歌を作るっていったときに、映画を見たら最後しんみり終わる曲じゃないなと。大根仁監督も、最後の主題歌は未来に続くような、バトンを渡すような曲にして欲しいんだってお話を頂いていたので、これはちょっとまた外に向けるような、みんなと繋がろうとするような、ライブライクな曲を作らないといけないのかな……みたいなことになっていたんですね。なので、ちょっと今まで考えていたことと違うものを作らなきゃいけないというところで、ちょっといろいろな迷いも生まれたわけですね。」

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「作るにあたって、映画『バクマン。』というのは、漫画家をストーリーにしたマンガなんですよ。漫画家の葛藤だったり、リアルな生活みたいなものがその中のストーリーに入ってくるわけですね。それを、先生はミュージシャンなので、漫画家のストーリーと自分のストーリーを重ねた歌詞にしなきゃいけないな……っていうのが条件としてひとつ。もうひとつは、映画のエンディングとしてふさわしい、アッパーな音楽でなきゃいけないっていうのがひとつ。もうひとつは、先生のリアルな感情を映画の中のストーリーと重ねなきゃいけない。この3つが絶対条件として、曲を作る上でのテーマだったわけです。漫画家の人生とミュージシャンの人生を重ねるという部分では、なんとなく、どっちもストイックに作る人間なので、感性としてぶつかるところはあるなと思っていたんですけど。2つ目の、『バクマン。』の主題歌として、ちゃんとアッパーチューンにしなきゃいけない……映画を観る人も年齢層が若いですしね。そこの部分もサウンド的にはイメージもあったし、なんとかなるなって思っていたんですけど、問題は最後。サカナクションのストーリーを『バクマン。』のストーリーの中に埋め込まなきゃいけない……その点は、本当に……先生、悩みましたね。あれだけ外に向かって発信するのをやめようと思ったり、自分の内側を歌おうとしていたのが、また振り出しに戻っちゃうなっていうのがあって。みんなと繋がりたくないわけじゃないけど、もっと自分のことを知りたいと思ったし、自分のことを音楽にしたいと思っていたときだったので、それを、どういう風に……ただ昔に戻るんじゃなくて、同じことを繰り返すんじゃなくて、自分の実生活の中からその感覚を上手く結びつけられることはないかなって、ずっと考えていたんですけどなかなかなくて。」

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「ひとつ答えが見つかったのは、外に向かって、たくさんの人に音楽を知ってもらうっていうことを、『sakanaction』っていうアルバムや、今までの曲で、タイアップとかでやってきたけど、そういう人たちをどこに連れて行くか……たくさんの人たち、聴いてもらってきた人たちが、今まではミュージックビデオを見てもらって、そこからサカナクションとは違うジャンルの音楽を聴いてもらう……っていう道筋みたいなものを、アルバムの中でやったりとかしていたけど、そうじゃなくて、体験として、外に音楽を発信した時に、興味を持ってくれた人たちが辿り着ける場所。そこを作ることで自分がまた表向きな気持ち、ポジティブな気持ちで音楽を作ることができるようになれるんじゃないかなと思ったんですね。それで、制作中にも関わらず、サカナクションが初めてオーガナイズするイベント『NF』……『NIGHT FISHING』ですね。恵比寿LIQUIDROOMでやったイベントですけど。それを、やってみようじゃないかと。先生が思う音楽っていうものを、音楽に関わる音楽以外の仕事の人たちがたくさん関わっているんだよっていうことを知ってもらったり、クラブ・ミュージックっていう空間で、こういうところを遊び場にしている僕らが、こうやって外に向かって音楽を発信しているんだよっていうのを知ってもらうっていう場所を、制作中にも関わらずマネージャーに頼んで、好き勝手やらせてもらったんですね。それが、実際に空間ができて、それに対して本当にやれるって決まったときに、先生は、なんと……すらすらと歌詞を書き始めることができたんですね。」

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「曲を作ることって、もちろん技術も必要なんです。例えば、歌い始めを濁点のある言葉にするとかね。「だ」とか、「ざ」とか。そういう言葉を使うと引っかかるとかいうんですよ。そういった技術とか、言い回しとかリズムとか、そういったセンスみたいなものももちろんあるけど、今回、先生は「新宝島」を書いてすごく思ったのは、やっぱり自分の人生を動かさないと音楽ってできないんだなっていうこと。あと、ちゃんとストーリーを作る。自分が今っていう人生の中で起きていることをしっかりと見つめて、そこで動いていって、その結果、それを音楽にするっていうことにしないと、どんどん小手先になっていくし、同じことの繰り返しになっていくなと思ったし、外に向かって戦っていこうっていう気持ちが起きなくなってきちゃうんだなって。自分のテーブルの上にいる人たち……例えば、僕らで言ったら、ワンマンライブをやったら東京だったら2万人くらいの人たちが集まるとして、その人たちに向かって音楽を作っていっちゃうなって。そうじゃなくて、そういう人たちと一体どんな世界を作りたいのかとか、どんな空間を作りたいのかとか、そういう人たちにどんなことを知ってもらいたいかっていうことを常に意識しつつ、外に向かって音楽を発信していって、引っかかった人たちと一緒に、また違ったものを作っていくっていう。……そういったことをちゃんとやっていかないと、ただ利用されるだけになっちゃうというかね。それは自分たちらしくないなと思うし、このサカナLOCKS!でもそうじゃないですか。リスナーの人たちに、音楽の楽しさを知ってもらいたいとか、もっと音楽の表層部分だけじゃなく、その下……中身をたくさん知ってもらいたいって部分で、生徒諸君といっしょにいろんなことを学んできているわけじゃないですか。そういった部分も大事にしていかないと、自分はもう音楽を作れなくなるんじゃないかなって気がしていますね。それはつくづく思いましたよ。」

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「でね、カップリング曲なんだけど、それが顕著に現れているわけですよ。カップリングのタイトルが、またちょっと長いんですけど。「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」っていうタイトルなんですよ。まさに、『NF』のことを歌った曲なんですね。これは別に意識してないの。自然にそうなのね。だから「新宝島」を作るために、僕は『NF』というクラブミュージックのイベントを作って、それが作れたことで「新宝島」って曲ができて、それのカップリング曲がリキッドルームの曲だっていう……これはもう、自然に、自分たちの人生の生活をそのまま音楽にしているシングルになったなと思いましたね。これはまた面白い曲なので、ぜひ聴いてもらいたいなと思っているんですけど。」

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「まず、この「新宝島」を提げて、また外に向かってチャレンジしようと思いますよ。さっき、『未確認フェスティバル』のLIVE音源を聴かせてもらいましたけど、やっぱりみんなすごい。素晴らしい楽曲ばかりでしたね。この時代の、今の音楽ですね。テンポも速くて、ギターロックでかっこいいし、盛り上がるし。僕らはそこに寄り添っていくんじゃなくて、そことは違うものを作ってきているつもりだったし、そういったものに対するカウンターじゃないけど、こんな音楽でもみんな楽しめるんだぜっていうのを、もう少し分かりやすくしていこうかなと思う。「新宝島」はそういう側面があると思う。今から流れるけど、これを聴いて、みんなはどう思うか分からないけど、これは先生なりの、今のシーンに対するひとつの答えだと、そう感じていただけたらなと。……これが、新しい宝島だと!(笑) 君たちにおける宝島ではないかなと、先生は思っているぞ。みんなで新宝島へ行こう!みたいな。」

♪「新宝島」サカナクション

「サカナクションで、「新宝島」を聴いていただきました。……どうでしょうかね。これね……今日は先生、エゴサーチしますよ、“#新宝島”で(笑)。毎回このサカナLOCKS!で新曲を解禁してきましたけど、「新宝島」の反応は、先生本当に楽しみですね。……これ、どういう反応があるんですかね。ちょっとなー……。これで、なんかイマイチ盛り上がりが足りないって言われたら、先生、ここからどういったら良いのかな……みたいな(笑)。これができたことで、また、攻める曲というか、ライブライクな曲を作っていくって気持ちにもなっていますし、モッチも張り切っているんで。そして、草刈愛美、復帰致しました!……帰ってきましたよ。」

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「そして、10月3日から全国ツアーが始まります。全国アリーナ&ホールツアー。SAKANAQUARIUM 2015-2016。みなさん、この「新宝島」を披露しますのでね。足を運んでいただけたらと思います。あとね、「新宝島」の『バクマン。』スペシャルパッケージみたいなのを、ビクターが姑息に作り始めましたよ!(笑) それのね、『バクマン。』版のCDジャケットは、小畑健先生……ヒカルの碁とかデスノート、もちろん『バクマン。』の作画をやっていらっしゃいます、小畑健先生が、サカナクションのために、『バクマン。』スペシャルボックスのために、イラストを描いてくださいました。そして、そのイラストもすごいんですけど、小畑先生の作品を描いているテーブルに、描いてくれた絵を置いて、それを描いている途中の、小畑先生の手が入っています!それがジャケットになっているんですけど。それがデザインされた絵も中に入っていますし、それ以外にも、小畑先生のデスクの写真とかもちょこちょこと入っているので、これも是非見ていただきたいと思う。あと、初回盤と通常盤は、通常通り、サカナクションらしいジャケットになっていますので、そのふたつを見て比較していただけたりすると、面白いかなと思っています。」

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「そして、今回のツアーグッズはもう作り始めていますよ。チーム『NF』でやっていますよ!LIQUIDROOMで、隔月で行なうことになった『NF』のチームでね。デザインは「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」の田中裕介監督。結構、面白いものができていますよ。“NFくん”っていうキャラクターが生まれていますので(笑)。楽しみにしていてください。「新宝島」のミュージックビデオも、ぶっ飛んでますよ。今までと違って。再スタート……草刈愛美が帰って来て、再出発って感じが出ていますのでね。それも楽しみにしていてください。チャオ!」

ということで、生徒の皆さん。
新曲「新宝島」を聞いた感想や思ったことを[ サカナLOCKS! 掲示板 ] に書き込んでください!

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