6/11 「小論文 ~音楽と映像の関係性について」 ![]() 今回の授業は、先週に引き続き「音楽と映像の関連性」に関する授業です。 先週のオンエアで、生徒みんなでYouTubeを見ながら授業しようと思ったのですが、うまくいかなかった生徒が多かったようです。そこで山口先生……なんと、サカナクションの新曲「僕と花」のミュージックビデオに、先週の『サカナLOCKS!』での解説の音声をドッキングさせたスペシャル・ミュージックビデオを用意してくれました!ありがとう、山口先生!! 期間限定なので、見れなかった生徒や、"音学" に熱心な生徒は見てください! ![]()
「この生徒はちゃんと見れたんだね、良かったです。中にはサイトが重くてみれない生徒もいたみたいですけど…たくさんの人が同時に見るとそうなっちゃいますよね(笑)」 ![]()
「ひとりで来るんだ!? ありがとうございます。明日からZepp Nagoyaの2daysが始まるんですけど、この子は明後日に来てくれるという事で……ひとりでライブに来てくれるのって、僕ら的にも嬉しいんですよ。会話しないから、集中して聞いてもらえるし、見てもらえるでしょ?だからすごく嬉しいです。15才で、ひとりでライブに来るなんて、将来有望ですね!はい、出席!」 ![]() 山口先生、曰く、いま行っているサカナクションのツアー、"SAKANAQARIUM 2012 ZEPP ALIVE" に参加表明してくれる生徒は、授業で出席を取りますよ、とのこと。君のメッセージも紹介されるかもしれない!どんどん掲示板に書き込んで下さい。
「嬉しい!「ネプトゥーヌス」って曲はね、「僕と花」に収録されているカップリング曲なんですけど、この曲を気に入ってくれるのは僕ら的にも嬉しいです。ありがとう!"カップリング" についての授業も、いつかやりたいですよね。」 ![]() さてそれでは、今回の授業は「小論文」です。生徒の皆さんから「音楽と映像の関係性について (プロモーションビデオに対するものとする。)」……このテーマで、140字の小論文を提出してもらっていましたが、前回の授業で紹介しようと思っていたのですが、時間がなくなってしまい、今週になっております。皆さんの小論文を紹介しながら、山口先生が評価していきます!(今回は、三段階評価でいきます!)
「ほぉ~!! 本気ですね!すごいね。これはミュージックビデオを作る上ですごく気をつけている事です。その人が曲を聞いたときに思い浮かんだ映像と、かけ離れたものがミュージックビデオとして付けられると、曲のイメージを壊す事があります。しかし作る上で、敢えてイメージと違うものを当てはめる、っていう手法もあったりします。曲にあった映像が良いのかというと、それは一概には言えず、良い意味で期待を裏切る映像がハマることで、逆にその曲に対する興味が沸いたりする……っていうことがあると思います。これは良い着眼点ですね。」 ![]() 山口先生の評価は…… ![]()
「なるほどね。TACKYが言うことは、ミュージックビデオを作る上での基本理念ではあります。でもね、すごく気をつけなきゃいけない部分は、"なぜ音楽に映像をつける必要性があるのか" ということ。それは…… "プロモーション効果を伴うから" なんです。TACKYは、プロモーション的効果に対することに触れてないね。なので、その部分もちょっと言ってもらえると、基本理念から飛躍した小論文になるんじゃないかなと思います。でもその辺のことは、ちゃんと理解してるね。」 ![]() 評価は…… ![]() ……と、ここまで2つの小論文を紹介しましたが、生徒がしっかりと考えて意見を書いてきていることに山口先生はびっくりしながら、みんなの真剣な姿勢が伝わってきそう!山口先生も更に気合いが入ってきました。 「結構本気で答えていくよ!先生、なぜか脇汗すごくなってきた!! (笑)」
「ミュージックビデオに関して深く考えられていますね。らいくちゃんは "プロモーション効果" っていうところに着目しています。でも、プロモーション効果を伴うだけじゃ、ダメなんですよ。今はミュージックビデオなどは、YouTubeですぐに観ることができる。映像に触れる機会が多いリスナー(聞き手)が、たくさんいます。そういう人たちに対して、いかに面白くて、目に残るか、耳に残るか。表現として、プロモーションとして両方のバランスとれていて、作り込まれたもの。それがプロモーションビデオやミュージックビデオの概念になっているっていうこともありますね。 ![]() 「それは、アイドルならば顔やダンス、バンドならば演奏かもしれない。」という部分は割と王道で、よく考えられることかもしれないけど、「映像をストーリー調にすることで、曲の意味や世界観を伝えやすくするという方法もある。」というのは違うかもしれませんね。ストーリー調にする事で、曲の世界観が一方通行になってしまい、飽きられてしまうこともあります。だから難しいところですよね。」 評価は…… ![]()
「先生、140字って言ってるのに、スマホ姉妹は40字しか書いてないね!……でも、それで事足りてるね!十分意味が通じます。僕が曲を作っているときに、自然と映像が浮かんでくるものは、大抵、いい曲になる。「それを超える映像がいいPV」っていうのも、シンプルでうまく言い当ててると思います。素晴らしい!」 ![]() 評価は…… ![]() わずか40文字の小論文でしたが、山口先生の評価は "大変よくできました◎" でした。生徒の皆さん、宿題はいろいろと条件が制限されていますが、決められた条件に収めるという事が大切です。この間のセットリストの授業では「30分以内のセットリストを作りなさい」という課題に対して、約50分のセットリストを作ってきた生徒がいましたが、決められた条件、限られている中で、どう表現できるかトライしてくださいね。
「うん、素晴らしい。ミュージックビデオ、プロモーションビデオを作るという事はミュージシャンが作った音楽に映像を付ける人がいるんです。監督さんや、(映像の) ディレクターと呼ばれる人ですね。その人が作る映像と、僕たちが作る音楽が、どう混ざり合うか……っていうのが、ミュージックビデオの素晴らしさになってくると思います。また、見ていて素晴らしいもの、芸術性が高いもの、っていうのはプロモーション効果も高いんですよ。何度も観たくなるから。だから、ゆきなるさんが言っている事はすごく的確ですね。」 ![]() 評価は…… ![]() 「……別に、サカナクション例を挙げてるから高得点なわけじゃないですからね(笑)」 さて、生徒の小論文の素晴らしさに、やたらとテンションが高くなってきた山口先生。皆さんが、この "音学" の授業をしっかりと受けている証拠ですね。 「やー、忙しいスケジュールの中で『サカナLOCKS!』を一生懸命やってきて良かった……!これからも頑張ろうという勇気を、皆さんから頂きました。」 ![]() それでは本日のまとめです。山口先生が考える『プロモーションビデオの役割』とは……… 「ミュージシャンごとに、どういうミュージックビデオにするかっていうのはあると思うんですよ。さっき小論文を紹介した "らいく" が言っていたように、アイドルという人たちが歌っている音楽に、僕らみたいな芸術性を重視したビデオをつける事で生まれる違和感がどんなものなのかは予測しにくいですよね。コストもかかるわけですから、作ってボツになることもあるわけですけど、そうなる事を避けなければいけないし。アイドルが好きな人は "顔を見たい、踊りを見たい" って言う人が多いだろうし、それに応えるミュージックビデオを作らなければならないっていうのもありますよね。 ![]() バンドの場合は "バンドなんですよ" っていうことを示すために、演奏シーンを入れる必要があったり。その中で、ミュージックビデオを作る監督さんと、どうコラボレーションして一つの作品を作り上げていくのか……っていうのが、僕はミュージックビデオの面白いところじゃないかなって思うし、それを伴いながらも、どうやってしっかりとプロモーション効果をつけていくか、っていうところが大切だと思います。」 ![]() 「今までは、プロモーション効果のみを重要視して作られていくミュージックビデオが多かった時代だったと思うのですが、今は逆に "芸術性を伴う事でいかにプロモーション効果を引き出すか" という風に、順序が逆になっていると思うんですよ。それが素晴らしい事だと思うし、今の、2010年代のミュージシャンが制作していくミュージックビデオのテーマになっていくんじゃないかなと考えております。」 ということで「音楽と映像の関連性について」の授業は、ここまで。 さてさてここで、また次の宿題がでましたよ! 「アーティストグッズに対する自由研究」 これを募集します! 提出はコチラ 欲しいグッズ、買ってよかったグッズ、思わず買ってしまったグッズ、正直困ったグッズなど、アーティストグッズに関することを自由に研究して送ってきてください。LIVEなどでグッズを買った事がある人はたくさんいるんじゃないでしょうか。グッズを買った事がない人も、グッズって何だろう?と思いながらやってみてください。それに伴って、近々「アーティストグッズ」に関する授業を開きたいと思います。お楽しみに! M 僕と花 / サカナクション |