* 放 送 後 記 *

SCHOOL OF LOCK!


山口「はい、講義を始めますから席についてください。Twitterを開いている人はTwitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている人はInstagramを閉じなさい。YouTubeを見ている人はYouTubeを閉じなさい。講義が始まりますよ。あのね……やっぱり、リリースするといいね!たくさんの人に知ってもらえるじゃん。ふふふ(笑)。それによって、このサカナLOCKS!もそうですけど、他にやっているレギュラーのものも、真剣にやってきているじゃない。伝えたいこともはっきりしている。そこに新しい人が入ってくるっていうのは……やっぱりリリースがあるのはいいことだなと思いましたね(笑)。伝えたいことがあるからこそ、新しい人が入ってきて知ってもらえるし、自分たちの活動が分かってもらえる。ただ、『NFパンチ』がもう終わっちゃっていたのがね……今回のアルバムで入ってきた、「忘れられないの」で入ってきたサカナキッズたち……あの『NFパンチ』という伝説の番組を見届けて欲しかった!(笑) そしたら、ひょっとしたらまだ終わってなかったかもしれない。チャンネル登録者数がね……くそー……まあ、いろいろわかんない人は、誰かまとめを作っているのを見てください(笑)。」

「それでは、今日の講義内容を黒板に書きます。」

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先月リリースになった、サカナクションのニューアルバム『834.194』。[ サカナLOCKS!掲示板 ] では、たくさんの生徒たちがこのアルバムについて "自主的"に研究してくれています。今回はそんな生徒たちの研究レポートを、一郎先生が紹介、分析していきます。

Twitterとかでも、めちゃくちゃ深読みの研究が上がっているのを僕は欠かさず見ているから!それでは、紹介していきましょう。」


「モス」MVの発見
一郎さんこんばんは!
GYAO!で先行配信されている「モス」のMV、強く惹きつけられるなあと何度も見返しています。MVの中で出てくる美少女がどういう意味を持っているのか分からなかったのですが、姉に見せたところ「井手上獏くんだね!」と言われ美少年であったことを知りました。同時に、彼がこの曲に出る意味が理解でき、コンセプトを大切にする皆さんの姿勢に感動しました。おかげでとても好きなMVになりました。

マイハル
女性/21歳/東京都


(※現在「モス」のMVは、サカナクションのYouTubeチャンネルでも公開になっています。)

「モス」という曲は、フジテレビで木曜10時から放送されているテレビドラマ『ルパンの娘』の主題歌になっている曲なんですけど、このMVが始まってから動きが出るまでのところを待てるか待てないかでサカナクションのコアファンになるかならないかっていう(笑)。踏み絵になっているんですね。この監督は山口保幸監督といって、「ユリイカ」「ドキュメント」「僕と花」「蓮の花」のMVを作っている……とんでもない変態監督なので。「新宝島」「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」「忘れられないの」田中裕介監督はふざけたことを真面目にやる面白さのシュールさを持っている監督なんですけど、山口靖幸監督は、変なことを変なまま終わらせるっていう(笑)。そこに美学を求めていく監督なので、今回もとんでもないものが出来上がっちゃいましたね。でも、これに反応して好きなMVになったって言ってくれると嬉しいです。」



サカナクション/モス


アルクアラウンドとセプテンバー
セプテンバーの歌詞をネットで見ながら
聴いていてふと思いました。

多分、サカナクションの外向きな攻めの一曲。
アルクアラウンドのラスサビ
「この地で今 始まる意味を探し求めまた歩き始める」

多分、サカナクションの内向的な一曲。
セプテンバーのラスサビ
「ここで生きる意味を捜し求めまた歩くだろう」

向いてるベクトルが全然違うのにとても似ているフレーズが最後に来ていることに
感激しました。

けど、「探す」と「捜す」
フレーズがとても似ているけど一郎先生が伝えたい
「さがしているもの」「さがしもの場所」
「さがす心意気」はもしかしたら全く違うなのかもしれないなと感じました。セプテンバーも大好きです。カラオケで配信されたら必ず歌います。

多分、弓。
男性/24歳/三重県


「これ……今、言われて初めて気付きました。似ていますね。でもね、「セプテンバー」の方が古い曲なので、17歳の時に書いた歌詞だから……確かにこの時に"捜す"って言っていたことと、「アルクアラウンド」の時に"探す"って歌っている意味は全然違いますね。漢字も違ってる。……確かに、そう言われてみると。これは……嬉しい考察ですね。自分の中でも発見。へー……。」


ワンダーランド
私の中の東京って、ワンダーランドの最後の音そのものです。行き交う人の足音やしゃべり声、数分おきに来る電車、デジタルサイネージから聞こえてくる音、たくさんありすぎて、考える時間を与えてくれないし、大切なものを見つけられない感じ。自分がどこに位置しているのか、どこに位置しなくてはいけないのか、迷路のようです。

xia
女性/20歳/栃木県


「この「ワンダーランド」という曲はですね……サカナLOCKS!でも話しましたけど、オープニングのこの音……(「ワンダーランド」の冒頭が流れてきて……) 今、ザクッザクッっていった音、聞こえた?これは、北海道の雪を踏む音なんですよ。で、最後のギャーっていうノイズは、東京の雑踏音なんですね。僕らは北海道から始まって、東京で戦っていくということや、このアルバムのコンセプトである、"東京""札幌"っていうものをこの1曲の中でも表現しているんですね。」



「僕もね……未だに東京っていう街には馴染めないなって思うし、北海道に帰っても、実家にはもう自分の部屋がないから、どこかホームって感じもしないし……だから、東京っていう街は、ホームがない人たちが浮いている街でもあるのかなと。田舎だと、24とか25になると、周りが結婚し始めて、自分も結婚しなきゃいけないとか、夢を諦めて、生きていくっていうことに専念しないといけないっていうことが訪れるのが早いけど、東京っていう街ではいつまでも夢を追いかけていられる。34や35、36、37になって結婚しなくても、別に誰も何も言わないし、周りにそういう人たちがたくさんいて、夢をまだ持っていられる。踏ん切りをつけられない街っていうか……。もちろん、諦めなくていい街でもあるんだけど、自分が追い込まれていく街でもある。だからすごく特殊なところだなと思います。僕ね、この間中国にライブに行って思ったんですけど、東京の人口って1400万人くらいなんですよ。でも、上海って2400万人っていて、そのあと深圳っていうところに行ったんですけど、そこでも1300万人くらいいるんですよ。中国って、東京より人口が多い都市がポンポンポンってあって、その地域ごとにドラマがあるんですよね。だから、日本っていうのは本当に特殊な……東京っていう街に人が集まっている不思議な国だなと思いましたね。」

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ナイロンの糸とmellow
初めてナイロンの糸をフルで聴いた時から思ってました。
「ナイロンとmellow、似てない?」

ネットで検索してみると、いくつかそういう声はあるようですね。
一郎先生、ぜひこの秘密を教えて欲しいです。

ほっしまん
女性/17歳/山口県




「え?似てる?どこがだろう。(「mellow」が流れてきて……) あー、ベース音で構成されているところかな? (「ナイロンの糸」が流れてきて……) あー、ベースシンセの使い方かな?……ちょっと今度、マッシュアップとかしてみる?(笑) でも、サカナクションというジャンルの中では、"深海""中層""浅瀬"ってあるとしたら、深海よりな曲ではあるよね。でも、「mellow」って"ど深海"で、「ナイロンの糸」は中層と深海の間にある感じですよね。だからちょっと「ナイロンの糸」の方が浮いてるかな。最後にサビがボーンとくる感じが、「mellow」「ナイロンの糸」が似ているところかもね。でも、そう思う人がいるっていうのは嬉しいですね。「mellow」っていう曲を知ってくれている時点で。」




ありがとうございます
今日ちょっと嫌なことがあって、もう存在ごと消えたいと思っていたとき、1番にサカナクションさんの音楽が浮かんできました。ミュージックやグッドバイなどをずっと聴いて、終わった頃には泣いていました。心のわだかまりがひとつ解けたような気がしました。
こんな幼い私の涙なんてあまり意味も無いのかもしれないけれど、私にとっては音楽の力を実感できた大切な涙だったのかなと思います。
素晴らしい音楽をありがとうございます。

からすむぎ
女性/13歳/兵庫県


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「13歳っていうことは、中学校1年生とかかな?なんか……生きていると、大人になると特にだけど、耐えられないほど嫌なこととかもなくなってきて、なんか耐えられちゃうっていうか。でも、子供の頃って耐え方がわからないっていうか、受け止め方が慣れていないから、そのまま自分の心にズバッと刺さって抜けなくなっちゃう時ってありますもんね。でも、僕もそうだったのよ。そういう時に救ってくれたのがやっぱり音楽だったんですよね。だから自分は今音楽をやっているんですけど。13歳のからすむぎも、きっとぐさっと何か刺さっちゃったんだろうね。それをサカナクションが作った音楽で、歌で、そのわだかまりみたいなものがすっと取れて、涙が流せたっていうのは……ミュージシャン冥利につきるというか。音楽を愛している人間として、すごくありがたいなと思うよね。だって13歳でしょ?サカナクションはバンド暦12年ですからね。バンド暦とほぼ変わらない子がね……6年前は何歳?7歳?ははは(笑)。前のアルバムを出した時、この子は7歳ですからね。っていうことは、「グッドバイ」が出来た時は8歳とかですよ。時間が経って、さらにまだ届けられているっていうのは嬉しいなと思う。僕も音楽の力に支えられながら音楽を作っているから、またからすむぎの心を救えるような曲を作れるように頑張っていきたいなと思います。本当にありがとう。」



そろそろ今回の講義も終了の時間になりました。

「本当に皆さん、たくさんの研究レポートをありがとうございました。僕、ちょっとTwitterを動かしていなかったんですけど、今回のリリースから動かすようになって、みんなの声みたいなものを知れば知るほど嬉しかったし、純粋に。もちろん厳しい意見もあったのよ。でも、そういったものも自分の中で消化できるようになってきたよね。ちょっと、僕は打たれ弱かったから、いろんなことをたくさん言われるとパンクしちゃっていたけど、今回のアルバムが完成したことで、またみんなとのコミュニケーションだったり、音楽を作る上でのエネルギーを皆さんからもらえるようになってきたかなと思います。となると、リリースも6年とかあかないんじゃないかなと。今日ビクターの上から……40番目くらいになったかな?今回のアルバムで(笑)。38番目くらいになった人と話してましたけど、今サカナクションは2回目のピークというか、旬がきているから、こういう時にちゃんと伝えたい曲をしっかり届ける方がいいんじゃないかなっていう話をしてくれていたから。焦るつもりはないけど……「グッドバイ」を作った時とはまた感覚が違うけど、自分が歌いたいことをなるべく早く出せたらいいなと思う。アルバムとは言わないけど、曲を作ってチャレンジしてみたいなと思います。本当に、6年間お待たせしてすみませんでした。ふふふ(笑)。サカナLOCKS!の中で、みんなにも支えられました。本当にありがとうございます。」

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