SCHOOL OF LOCK!TIMES

SCHOOL OF LOCK!天声人語

RN クランケット・トロール 17歳 兵庫県

「鉛筆」

昔よく使用したものを使いだすと、ハマッてしまうことがある。
懐かしい。心地よい。様々な感情がめぐる。

小学生の時はシャーペンに憧れた。
ハイテクに魅了されたか、
削るのをわずらわしく感じたのか。
いつしか補欠となっていた鉛筆。

しかし、今は違う。
鉛筆、それは、
試験という戦場における武器。
演習量表す目印。
さらには運命を決めるさいころにまでもなってしまう。
これほどの使用方法があるものを、僕はなぜ嫌ったんだろう。

鉛筆を久しぶりに使いだしたのは高校に入ってからだ。
マーク試験の必需品と言われたのがきっかけである。
そのときに削る事の楽しみを覚えて以来、
日々の勉強に使うようになった。

もちろん鉛筆は、長所だけではない。
短いと使いづらく、手も汚れやすい。
しかし、それらは努力の証であり、シャーペンにはない特徴である。

受験まであと百日をきった。
これから模試や演習量が増える事になると思われる。

そんな中で僕は、鉛筆を使い、削りを繰り返して行くだろう。
そうして、新たな気持ちが芽生えていく。
鉛筆が減るたびに増える自信。
そして、最後の一本を削り終えた時、
思い切って「合格」を叫びたい。

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