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咲かそう 希望のヒマワリ 福島の種、大学生と住民がまく 土砂災害被災地の公園
 昨夏の土砂災害で大きな被害を受けた広島市安佐南区で、ヒマワリの花を公園に咲かせる計画が始まっている。東日本大震災の復興支援をする広島修道大学の学生団体が住民と一緒に13日、種まきをした。災害から1年となる8月20日に大輪のヒマワリの花が満開となるよう世話をしていく。地域での交流が深まると住民も期待している。
 学生団体「ラポール」が、地元であった災害の被災者の役にたちたい、と企画した。福島県のNPO「福島ひまわり里親プロジェクト」から約800粒の種を購入。この日は緑井7丁目の緑井第八公園で、学生や地元住民約70人が約400粒の種をまいた。ラポール代表の森迫史賀(ふみか)さん(21)は、「明るい花を咲かせ、元気になっていきたい」と話す。
 計画の実現には、地域住民の協力が不可欠だった。山口洋司(ひろし)さん(67)は、住民の署名を集め、区役所に許可を求め、5月26日に許可が出るまでこぎつけた。
 ヒマワリの種は、公園の花壇計約90平方メートルに植える予定だ。山口さんの発案で、土の上には植えた人の名札を立てた。山口さんは「名札があれば、ヒマワリが咲くまでの間も気になって見に来るだろう。地域の交流につながり、災害への備えにもなる」と話す。参加した東由水枝(ゆみえ)さん(73)も、「学生さんの提案もうれしいが、この活動を通して地域の人が公園に集まり、つながりができることが何よりうれしい」と笑顔を見せた。

※朝日新聞 2015年6月14日 朝刊(広島版)

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