「ジュ・テーム」はご存知のように「愛してる」という表現。それに「ボクー」を付けると「あなたのことがとても好き」という意味になる。「好き」ではなく「大好き」なのだから愛はいっそう深いかといえば、実は逆なのだそうだ。ある人への愛は、亮とか程度、比較などを超えたところではじめて生まれるからだと、現代フランスの哲学者、J･L･ナンシーは「恋愛について」で説く。

※朝日新聞 2015年10月1日　朝刊（東京本社版）
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