RN おっぴ 17歳 福島県
「優しさのバトン」
2月6日の早朝。私の目に、あるニュースが飛び込んできた。
「台湾南部でM6.4の地震発生。マンションなどが倒壊している模様です。」
私はちょうど1ヶ月前、台湾研修に行っていた。ニュースを聞いてすぐ、台湾の友達、お世話になったガイドさんたちの安否を確かめた。幸い、台湾北部に住んでいたので直接的な被害は無いようだった。
私が、大丈夫?と聞くと友達からはこう返信が来た。
「大丈夫!南部は大変なことになっているけれど…。日本の人たちがすぐに救援に来てくれたり、募金を募ったりしてくれたりして、本当に感謝している。ありがとう。」
私は5年前の大地震を思い出した。あの時、一番に助けに来てくれたのは台湾だった。私は大好きな台湾の人たちのために何か出来ることはないか考えた。幸運にも私は高校の生徒会長をしている。学校の企画で台湾研修に行ったのだ。「学校で募金活動をしよう」そう思い立った。そうなると、生徒会長の立場は使いやすくどんどん話は進んでいった。
「優しさのバトン」
これは先生が不意に発した言葉だ。優しさはどこまでも連鎖的に伝わるんだなと感じた。3.11は私たちにとって絶対に忘れてはいけない出来事だ。だが、3.11の時に知った国境を越えた優しさ、友情、思いやりはもっと忘れてはいけないことだろう。優しさのバトンを繋いでたくさんの人と共有できた時に、初めて国境を“越えられる”のではないかと思う。
親愛なる友に再び平穏な日常が戻ってくることと共に、優しさのバトンがまたどこかで繋がってくれるのを心から願う。