【写真説明】「平和」からイメージした言葉を書にした高校書道部員ら。東福岡高校の江田感君(中央)は「食」としたためた=広島市南区
「平和」の書 300通り
「大切な仲間」「気持ち良い朝」「食」…
「平和」って聞いて、どんな言葉をイメージする?第40回全国高校総合文化祭「ひろしま総文」の書道部門に参加した高校生らが、その答えを持ち寄って和紙にしたためた。
広島市南区の県立広島産業会館に7月31日、300人以上の高校書道部員が集まった。「大切な仲間」「気持ち良い朝」など、身近な幸せを書いたものが目立った。
東福岡高校の江田感(かんじ)君(3年)は「食」と書いた。「戦争時は食べるものがなかった。たくさん食べられることが平和だと思った」
鳥取城北高校の壹岐有沙(いきありさ)さん(同)は「いってらっしゃい おかえり」。「平和の反対は『孤独』。家に帰ると当たり前に『おかえり』と言ってくれる人がいることが幸せです」
論語や禅語から引用する生徒も。「四海兄弟(しかいけいてい)」と書いたのは埼玉県立朝霞高校の千坂(ちさか)明日香さん(同)。「世界中が兄弟のように信頼しあえば、おのずと平和になる」。一つの花が五つの花びらをつけ繁栄してゆくさまを表した「一華開五葉」を書いた岐阜県立岐阜高校の坂井彩華(あやか)さん(同)は「花が枯れても実を結ぶように、私も平和を次の世代に続けていきたい」。
※朝日新聞 2016年8月1日 夕刊(東京本社版)