SCHOOL OF LOCK!

高校球児たちが、太陽の下で熱い戦いを繰り広げる夏。しかし、熱い夏を過ごしているのは、運動部だけではないのだ。
7月30日から8月3日まで広島県で行われた第40回全国高等学校総合文化祭。全国の文化部が集まり、作品や演技を披露する一大イベント。さらに、この総文祭に出場した学校の中から、「演劇」「日本音楽」「郷土芸能」の各部門で優秀校に選ばれた学校が国立劇場に集結!そんな、文化部の憧れの場所「総文祭優秀校東京公演」に、お邪魔させてもらった。
8月26日。開催前日のリハーサルを拝見させてもらった。どの出演校も、本番さながらの熱のこもったパフォーマンスを繰り広げていた。舞台裏では仲間と楽しそうにおしゃべりをしていた部員たちも、舞台にあがると、キリっと張り詰めた表情に。その横顔には「表現者」としての覚悟がみなぎっていた。
そして、8月28日。公演2日目。この日出演したのは、全部で8校。伝承芸能、日本音楽、郷土芸能、そして演劇。ジャンルは違えど、すべての学校に共通していたのは「仲間を信じる力」。
リハーサル時に話を聞かせてもらった神戸市兵庫商業高等学校龍獅團の松本くんはこんな事を語ってくれた。「大切なのは全体との調和。相手の意見を聞き、取り入れていくことが大事。仲間との関係性が崩れると、演技にもほころびが出てしまう。仲間と意見を交換しながら演技を作っています。」
芸術には、楽譜や台本、振り付けがあったとしても、これをやったら一点!という明確なゴールはない。見えないゴールを全員で探し、さらにそこに向かって全員で心を揃えてはじめて、客席に感動を届ける事ができる。そのために必要なのはお互いを想う気持ち。そして、ぶつかり合いながらも、同じゴールを目指している!という信頼感だ。信頼は毎日の積み重ねでしか生まれない。しっかりとした信頼でつながった彼らの演目は、観客の心を震わせ、惜しみない拍手が会場を包み込んだ。

最後に一言!文化部は…熱い!!

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