【写真説明】刷り上がった「広報おおた」を見る報道委員会の生徒たち=太田市西本町の県立太田高校
市広報に高校生編集ページ
太田市企画 市内7校が参加
第1号は太田高「ふるさと納税」独自取材
太田市が発行する「広報おおた」の20日号に、高校生が自分たちでテーマを決めて作るページが登場した。広報紙の読者を若者にも広げたいと、市が考えた。市内7校が来年3月まで1回ずつ参加する。第1号の県立太田高校は「ふるさと納税と町おこし」を取り上げた。
「高校生広報」との題字が付いた第1号には、ふるさと納税が注目される理由や、太田市で人気の返礼品、アニメとコラボレーションした鳥取県倉吉市の成功例、市担当課へのインタビューなどが、カラー写真付きで載っている。
取材・編集したのは、新聞部にあたる太田高報道委員会の1、2年生7人。テーマは話し合って決めた。18歳選挙権や献血なども候補に挙がるなか、倉吉市のふるさと納税の話がアニメファンの部員たちの心をつかんだ。
テーマを決めるのに1カ月かかり、取材を重ねて7月中に原稿を書き上げた。顧問の岡部全代先生(47)とともに、校正や削り、紙面レイアウトなども練り直した。
地ビールとチーズセットなど太田市の返礼品の写真を撮りに製造元を訪ねたのは8月。1年生の神谷将史さん(16)は行く前日、「広報紙に載せるんですが、いいですか」と電話でお願いし、断られないかと「胸がどきどきした」。
生乳仕立てアイスクリーム24個セットをつくる乳製品会社へは1年生の扇野広都さん(15)が撮影に行った。役得でアイスを試食させてもらった扇野さんは「しつこくなくて、ちょうどいい甘さでした」。
2年生で部長の山田和武さん(16)は「太田市の返礼品の充実ぶりなど、知らなかったことが取材してわかった。紙面でふるさと納税のことを伝えることができたと思います」と話した。
※朝日新聞 2016年9月20日 朝刊(群馬版)