2014年4月20日日曜日。
SCHOOL OF LOCK!が贈る新入生歓迎ライブ“LIVE OF ROOKIE”が恵比寿LIQUID ROOMにて行われた。
新しい環境で歩き出したルーキーたちの心を表すように、この日は曇り時々雨。
期待と不安が入り混じる独特な雰囲気の中、会場はルーキーたちで埋まっていく。
フロアがどんどん熱気を帯びていくのは、きっと天気のせいではない。これから始まる“何か”への高揚感で、そこにいた誰もが“叫び出す合図”を待っていたはずである。

会場に集まったルーキーたちに寄り沿うように話す校長と教頭。
「体調やケガだけにはくれぐれも気をつけて!!それさえ守ったら、あとは…“わがままに楽しめ!!!”

LIVE OF ROOKIEを熱狂の渦に巻き込んでくれる一組目のアーティストは…!

BLUE ENCOUNT


一緒に戦ってくれませんか?

ギターの音が流れたその瞬間。せきを切ったように沸きあがる会場!
その場にいた全員が思い思いに感情を爆発させる。ステージ前になだれ込む人、拳を突き上げる人…そしてLIVE OF ROOKIEが幕を開ける!!!

「僕たちは体育担当です!」

そう話してくれたBLUE ENCOUNT先生の言葉通り、会場は飛ぶわ跳ねるわの大騒ぎ!!一組目だとか、この後に3組控えているとか余計なことは考えず、ただ純粋な感情だけがそこにあった。

ラストの曲を始める前に…。
「音楽やっていると色んなことと戦わなくちゃいけないんです。僕たちは毎日必死に戦ってます。僕たちのこと好きでも嫌いでも、もし少しでも“聴いてみたい”って興味持ってくれる人がいるなら、一緒に戦ってくれませんか?今日のこの日を最高の一日にしたいです!!!僕たちはずっと待ってます!」
マイクを通すと嘘っぽくなってしまう、ステージの上からだと同じ目線に立てない。
そんな気がして、彼らは生の声をステージを降りて届けてくれた…!


興奮冷めやらぬ場内。BLUE ENCOUNTがステージを去った後も、観客たちはそれぞれの余韻を楽しんでいた。
そんな中、会場の雰囲気をがらりと変えた2組目のアーティストは…!

シナリオアート


絵本の世界

静かに、しかし強かに始まった演奏。そして映像を使った演出。
耳と目を奪われた観客たちは思わず息を呑み、ふいに訪れた“非現実”的な世界観に身を委ねる。それはさながら絵本の世界に迷い込んだようだった。

「さっきは体育の授業だったようなので…この時間は“美術”の時間です!」


途中のMCでそう話してくれたシナリオアートが奏でる音楽は、どれもストーリー性豊かで、ラストの曲である「ハジメマシテ」を聴き終わった時、一つの映画を見終わった時のような切なさと爽快感に包まれた。

残るアーティストは2組。あっという間に折り返し地点。
しかしそんな事を気にしている人はどこにもいないように見えた。誰もが目の前の音楽に全神経を集中させ、一音たりとも逃すまいと全力で応えていたから。会場にいる誰もが“この瞬間”を何よりも大事にしていた。

3組目のアーティストは…!!

赤い公園!!!


“艶やかさ”と“美しさ”

真っ白な衣装に身を包んだ4人組のガールズバンド。その見た目とは裏腹に激しく激情的な音楽は、観客たちのド肝を抜いた。
1曲目は、たったの100秒間で演奏される「絶対的関係」。
あっという間の100秒間。しかしその内容の濃さは会場を惹きつけるには十分すぎた。

「全力で行くから、ついて来い!振り落とされんなよ!!」
彼女たちの音楽からはそんなメッセージさえ受け取れるようだった。
自分たちを「保健担当」だと言った彼女たちには、確かに艶やかさと美しさがあった。

最後に演奏された「ふやける」はライブ限定の楽曲。音源化はされていない。
まさに“この瞬間”にしか聴けない大事な大事な一曲。
それだけの想いが詰まった曲の迫力に観客はただただ魅せられてしまった。
演奏が終わり、音だけを残して彼女たちはステージを去る。最後の音が止まった時、会場からは一斉に歓声が沸き起こった。



いよいよ最後のアーティスト。

「僕たちは“音を楽しむ”ということに関しては、誰にも負けない自信がある。だから音楽の先生。」
そう語って登場してくれたのは…!!

東京カランコロン


“今”を全力で楽しむ

彼らの言った言葉に一つも嘘はなく、あの時一番ライブを楽しんでいたのは間違いなく彼らだった!
色んな表情に移り変わる彼らの音楽は観客を巻き込んで加速してゆく。笑顔の絶えない演奏は不安やモヤモヤを全て吹き飛ばし、“今”を全力で楽しむことを教えてくれた。
アンコールで奏でた「J-POPって素敵ね」では、校長・教頭入り混じってのお祭り騒ぎ!



最後の最後まで気の抜けなかったLIVE OF ROOKIE!



“また明日から頑張ろう”少しでもそう思ってくれたなら
“さっきまでのモヤモヤはどこかに行ってしまった”少しでもそう感じてくれたなら
今回のライブはとても大きな意味を持つんだと思う。