リスナーレポート

4月23日、私は多賀城市文化センターで公演された『ライブ・スペクタクル NARUTO-ナルト-』を見てきた。去年まで青森県に住んでいたため舞台を人生で一度しか見たことのない私にとっては、舞台は未知の世界であった。

当日、会場のロビーに入るとそこではグッズ販売が行われていて、たくさんの観客とスタッフで賑っていた。グッズの展示が行われていて、実際に物を見てから買うことができるので安心して買うことができた。
ちなみに私はパンフレットを買った。パンフレットには出演者のみなさんの今回の役作りの難しさや、この舞台に対する想いや、舞台裏のことまで書いてあるので、ぜひ見に行った際に買ってほしい。

ロビーからホールに入ると最初に目に入って来たのはステージ上のセット。何も無いただのステージであったはずなのに、その日は村の一部と化していた。
そして次に目に入ったのはたくさんの音響機器と照明を操る機器だ。初めて見るたくさんの機械に興味をひかれつつ、友人とともに席に着いた。

19時、照明が消え、ついに、『ライブ・スペクタクル NARUTO-ナルト-』が始まった。

ナルト、サクラやサスケなど出演者が出てくる度に鳥肌が立った。言葉の一つ一つに魂が込められている。一つ一つのセリフがセリフに聞こえず、彼らが本当に経験してきた事のように胸に迫ってくる。
言葉だけでなく、体の動き、顔の表情、全身を使った演技を生で見て、圧倒された。場面ごとに主役がいるが、その主役以外の人達の細かい演技がその場面での主役の演技を引き立たせているのだと思った。
そして、その出演者の演技をさらに引き立たせているのは、照明と音響だと思った。各場面での出演者の感情を色で表し、セリフ、動きに合わせて照らしていく。そのことで私の感情も出演者の人と同じ感情に近づく。照明は会場全体の感情を統一してくれていた。音響は会場全体を一つの村に仕上げてくれる。雨が降るシーンが有ったのだが、その時の雨の音が今も頭から離れない。ただの雨の音のはずなのに、出演者の演技、照明と一体となり、とても悲しい雨の音に聞こえた。
普段、映像で見る雨の音も悲しさを孕んでいるが、自分は外から眺めているだけという印象があった。しかし、今回は、自分も雨に打たれている感覚に陥り、とても悲しい気持ちになった。これは今まで味わったことのない感覚だった。そして、舞台のイメージはステージ上で演技するイメーであったが、会場全体を使って物語が展開されていったので、さらに引き込まれた。

また、舞台では戦いの場面が幾つもあった。戦いの場面では、動きだけでなく、息遣いまで聞こえてきて本当の戦いを見ている気持ちにさせられ、戦いの場面では常に心臓がバクバクしていた。
今回、舞台を見て、「仲間っていいな」改めてそう思った。仲間がいるから頑張れる。仲間のためだから自分を犠牲にして戦える。そして仲間のために頑張っている人を見て心を動かされる人がいる。私には、本物の仲間といえる人は数えるほどしかいない。その人たちを信頼しているし、信頼されていると思っている。
しかし、それ以外の人たちを嫌いというわけではないし、むしろ好いている。しかし、なぜ信頼できないのかと考えると、相手に対して、私自身心を開いてないからだと思う。つまり、真っ直ぐにその友達と向き合っていないからだと思った。
ナルトはひたすらに仲間のことを信じ、その仲間と真っ直ぐに向き合い、そして、その仲間から厚い信頼を得ている。私はその真っ直ぐに友人に向き合うナルトに舞台を見ている間に憧れていた。
そして、もう一つナルトに憧れている所がある。それは、周りの目を気にしないことである。私は毎日、他人にどう見られているのかを気にして生きている。目立たないように、なるべく声を発さないように、決まった友達としか話さない毎日だ。人に嫌われたくないからあまり決まった友達以外と話さないし、自分の意見をはっきり言えない。周りから嫌われないようにそのことに必死に生きている。私もナルトのように強い心を持ちたいと思った。

これから私は色んな人に出会うと思う。そんな時、今までの私なら知り合いに引っ付いて歩き、深い友達を作ろうとしてこなかった。しかし、今回の舞台を見て私は変わろうと思った。積極的に話しかけて、すぐにありのままの私で接するということは難しいが、徐々に自分を出せるように、今までの友達だけに依存しないようにしようと思った。そして、嫌われることを恐れずに自分の思うことをなるべく言うようにしたい。もちろん、わがままとかではなく、意見や考えを。「信頼されたいなら、まず信頼しろ。」をモットーにまず相手を信頼するようにしたい。 今回、『ライブ・スペクタクル NARUTO-ナルト-』を見ることができて、本当によかったと思った。自分の中で明らかにいろんなことに対する見方、考え方が変わった。大袈裟だと思う人がたくさんいると思うが、舞台をぜひとも見に行って、同じ感動を味わってほしい。これから凱旋公演のライブビューイングもあるので、遠い人にも見てもらいたい。人によって感じることはそれぞれだと思うが、なにか得るものは必ずあると思う。今回の舞台を機にまた舞台を見に行って、生の演技をみて、たくさんのことを感じたいと思った。

こんな稚拙な文章を最後まで読んでくれてありがとうございます。
最後に、今回、『ライブ・スペクタクル NARUTO-ナルト-』に関わるすべての人に感謝します。素敵な舞台を見せてくれてありがとうございます。
また、ナルトたちに会えるのを楽しみに、これから頑張って生きていきたいと思います!

レポートby かも☆


(C)岸本斉史 スコット/集英社 (C)ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」製作委員会2015

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